あとがき
あとがき
この物語を、父へ捧げる
『インターステラー』という映画があります。父娘の愛が描かれ、深淵から時空を超えて送られてくる情報が人類を救う物語です。
鑑賞の折、とても大きな感動を得たのを覚えています。
その余韻に浸っていた最中、私の父は私に、自身が拵えた借金の情報(督促状)を送ってきました。病気で意識もなく寝たきりとなった父から、巡り巡って届く時空を超えたギフトでした。
この差、このどうしょうもない有様に、どうにかしてこのめちゃくちゃな父を文面に遺したいと言う衝動が起こり、初めて物語を創作して執筆するに至りました。
出来栄え云々は、これを創作執筆と言っていいのかすら分からない素人が行う初めてのことなので、さっぱりなのは自覚しております。
ただ、会社を壊し、家庭を壊し、自分を壊して、生命を他人に委ねてなお死にきれず、生かされ続ける父を前にして、救いたいと言う感情、救わなければ自分が救われないと言う焦燥が拭えず、美化するのではなく、できる限り滑稽に、どうしょうもない悲壮感をポンコツとして楽しむことで、父を遺す試みでした。
継いだ血が「全てを否定して楽しめ」と言っています。
ヘベレケな父をヘベレケな息子が救わんとして救い損じた小説。ポンコツパンク小説と呼びたいと思います。
「ざまあみろ、それでも俺は人生を楽しんでいるぞ」
この創作をもって、ひょっとしたら今も深淵でリセマラして5000億年過ごしているかも知れない父にそう言わしめられたなら、本懐です。
物語の創作を構想して3年。文字に起こし始めて凡そ1ヶ月。これまで向き合ってこなかった自分と向き合う作業は苦痛を伴いましたが、一つ終えさせたと言う達成感を確かに残してくれました。
読んでくださった皆様に、心から感謝を申し上げます。




