表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/56

7-3 なんなん

7-3 なんなん


三弥栄の逃走。部屋を出た先は「The book」配置位置。本を読む虎太郎とそれを見張るみちゅえるがいる。さらに虎太郎にまとわりつくぬいぐるみがいた。

「お前が、お前がっ!」と言いながら、虎太郎を叩き、噛み付いているのだが、虎太郎にダメージはない。どうやら本当にぬいぐるみ程度の質量質感のようだ。ぬいぐるみは「言葉」を発している。


虎太郎は「The book」を片手に持ち、もう片方でぬいぐるみを摘み持って観察している。それをみちゅえるが笑いながら眺める。


そこへカーテンを羽織って逃げた三弥栄が走ってくる。「智川博士、智川虎太郎博士、お話があります!!聞いて下さいっ」と伝えると、気がついた虎太郎が三弥栄を見て「三弥栄文楽さんでごぜますな」と言って答えた。彼は三弥栄文楽を知っている。


「いやいや、お恥ずかしい。釣られて拾い読みしたこの本に、全部書いてありました。大丈夫、私はもう観測者にはならずに済みそうでごぜます」

虎太郎は「The book」に事の経緯記録観測研究内容が手書きされていると説明した。ネタバレしたので三弥栄は虎太郎からの変質者扱いから除外された。


「The book」は真に「個人の性質に特化して専門的に描かれ丁寧に製本された大人(虎太郎)向けの本」であった。


つまり、表紙は描かれた「個人の性質に特化して専門的に描かれ丁寧に製本された大人(虎太郎)向けの本」と見せかけておいて、その中身は、消滅した世界の虎太郎が手書きした「個人の性質に特化して専門的に書かれ丁寧に製本された研究者(虎太郎)向けの本」だったのである。虎太郎は自分がどう言った本ならば落ちていても手に取りページを開くか計算の上、物資として三弥栄に持たせた。これを読ませるに至らなかった場合の保険として三弥栄を部屋に待機させようとしたが、逆にそちらの計画が破綻(掃除のおばちゃんが目撃)した。結果、虎太郎は観測者になることはなかった。成功である。


「ただ、これについては何も書いてないでごぜます」

と言って、虎太郎が片手で摘まむ、「なんか割と大きめのぬいぐるみっぽいやつ」を三弥栄に向ける。

「これは、なんなん?」

虎太郎は三弥栄に向けた腕を上げて、摘むそれを下から見上げて小首を傾げる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ