<91> やり過ぎ
何ごとも、人生でやり過ぎはよくない。よくない程度ならいいが、やり過ぎてやらない方がよかった…ということにでもなれば、何をしてたんだ…という事態に陥り、時間の無駄に気づいてテンションを下げることになる。だから、やり過ぎ=やらない方がいい・・という等式が成立することになります。^^ 疲れた上に、何の成果も得られなかった…となれば、誰だって嫌でしょ!^^
埋蔵金は確実にこの下に眠っている…と信じ、富岡は一攫千金を夢見て、ひたすら掘り進めていた。最初は幅1メール四方をスコップで掘っていたものが次第にエスカレートし、5メール四方を作業員を雇ってユンボで掘り進めるという作業に変化した。
「富岡さん! ほんとにあるんですかっ!!?」
作業員がユンボで土を掻き上げながら叫んだ。
「ああ、ありますっ! 必ずありますっ! もう少しですから、頑張って下さいっ!!」
「…そうですかぁ~?」
半信半疑の返事をすると作業員は汗をタオルで拭き、また、ユンボを動かし始めた。
それから2時間ばかりが経過したが、土の下からは何も出てこなかった。
「今日はこれくらいにしましょう…」
作業員がそう言いながらユンボを止めようとしたその時だった。カチンッ! という音がキャタピラの下でした。
「? …何か音がしましたよ。ちょいと掘ってみます」
「つ、ついに出ましたか…」
富岡は土の下に眠るお宝を確信した。ユンボがその音の下を掘ってみると、数10年前に捨てられた廃棄物の鉄屑が出てきた。
「ははは…なんだ、機械の鉄屑ですよ、富岡さんっ!」
作業員は賑やかに呵った。富岡は、ぅぅぅ…と悔しがった。数日間、作業は続けられたが、結局、埋蔵金は出てこなかった。残されたのは、作業員に支払う日当と機械の借用代、土地所有者への使用金だけだった。
何事も、やり過ぎはあとに後悔を残します。人生で確実でないことは、やり過ぎない方がいいようです。^^
完




