<78> リズム
人生には人それぞれにリズムというものがある。過激なリズムが合う人、穏やかなリズムが合う人と、個々に違いがある訳だ。自分に合ったリズムで物事が進めば、何も言うことはないが、世の中、そう甘くはないから、上手くいくいかないと、様々な人生模様が描かれることになります。
作家の久保山はマイぺースで生きる男だった。周囲がどんなに急いでいようと、ぺースを崩さず持ち前のリズムで慌てなかった。そんな落ち着き払った久保山を見て、他人の方が自分のぺースを崩した。
「久保山さん、皆さん、退避したんですからっ!」
「ああ、そうなんですか…。私はいっこうに構わないんですが…」
「そう言われても、緊急避難情報が出てるんですから…」
「気にせんで下さい。あなたはどうぞ早く非難をして下さい。私は仕事中ですから、今、手が離せません…」
「知りませんよ、どうなってもっ!!」
「ええ、結構です…」
「そ、それじゃ!!」
出版社の番記者、酒井はそう言い残すと去っていった。
その後、これといった異変も起こらず、緊急避難情報は取り消された。それを気にすることなく、久保山は執筆活動を続けていた。
自分のリズムを維持して人生を送る人は、周囲の異変には動じないんですね。^^
完




