<76> 失敗
人生に失敗は、つきものだ。問題は失敗した後の処し方でだろう。ダメだ…と諦めるか、なにクソッ! とリベンジしようとするかによって人生の展開は大きく変わってきます。
小さいながらも豚川商店を営む店主の豚川は店の厳しい状況に悪戦苦闘していた。一日の売り上げの伸び悩みに、来月分の商品が入荷出来なくなっていた。一年前の多過ぎた入荷が影響して店は赤字経営に陥っていたのである。その失敗に懲りて、豚川は在庫不足を承知で入荷量を減らしたのだが、上手くいかないときは上手くいかないもので、減らした途端、買い注文が増え、逆に増やすと売れなくなるという真逆の状況が続いていたのである。とはいえ、店員、五名の給料は支払わねばならない。利益が少なければ当然、経営状態は悪化の一途を辿る。
『ダメだな…』
豚川は焼き豚にされたような顔で天を仰いだ。そのときである。豚川の脳裏に一つの閃きが浮かんだ。
『待てよ…そうかっ! 逆にしてみよう!!』
豚川は入荷を増やそうと…と考えたとき、逆に入荷を減らすことにしたのである。逆転の発想である。
その後、豚川商店はの経営は右肩上がりとなり、経常利益も延びていったのである。
このように、人生は失敗した後の対処の方法次第で、良くもなれば悪くもなる訳です。人生を歩まれる経営者の皆さん、この事実を踏まえて、経営戦略を立てて下さいますように…。失敗されても当局は一切関知しませんが、成功されるようお祈り致します。^^
完




