<67> さて、どうする…
人生では、さて、どうする…と悩まされる出来事が頻繁に起きる。その場合、物事をいかに円滑に進められるか、という技量が各自に求められることになる。この技量は生まれついてのものだから変えようもなく、甘んじて受け入れる他はない。早い話、さて、どうする…となったとき、処理できない人は、ダメだ、こりゃ…という人で、処理できる人は、ほう、やるなっ! …くらいの人だということです。^^ 処理できなくても命に別状はありません。^^
鳥目は猛暑にもかかわらず、古都の祇園祭を見物しようと汗をビッショリ掻きながら人波にもまれていた。多くの観光客の中を鉾や山が巡行していく。十字路では辻回しと呼ばれる90度回転が行われ、その都度、見事に鉾や山が方向転換していく。道路の上に敷かれた竹が潤滑剤の役割を担う訳だ。竹なくしては語れない話だ。その頃、鳥目は人目に揉まれ過ぎていい具合の一夜漬け状態になっていた。お新香なら美味しいのだろうが、人のお漬物は戴けない。次第に意識も朦朧とし、さて、どうする…と鳥目が思ったとき、上手くしたもので建物から冷気が舞い降りてきた。おやっ! と鳥目が見上げると、冷やされた霧が散布されているではないか。鳥目は有り難い…と、辻回しを見ず散布される霧に手を合わせた。意識も元に戻り、やれやれ…といった気分で人波を抜けると喫茶店でひと息、吐くことにした。
さて、どうする…という状況になっても、人生は案外、どうにかなるものです。皆さん、さて、どうする…となった状況でも、慌てずに落ちついて対応しましょう。慌てると、余計にさて、どうする…という心配が大きくなる訳です。^^
完




