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<60> コンパクト

 人生はコンパクトに(まと)めて小さく生きるのが無難に思える。大風呂敷を広げると、あとあと収拾がつかなくなり、破綻(はたん)の道を辿ることになる。これは企業にも通じることで、経営者は心する必要があります。^^

 中堅企業の社長、牛倉は、会社を大きくしないことを本分にしていた。

「社長、当期純利益も好調な伸びを見せてますので、そろそろ設備投資を増やされては?」

 専務の緒豚が、ブゥ~ブゥ~と進言した。

「いや緒豚君、それは甘いよっ! ははははは…」

 牛倉は、すぐ一笑に付した。

「しかし同業種も新しい生産ラインで増産してますよ」

「まあ、他社は他社。私んところは私のところでコンパクトに現状を維持するだけだよ、緒豚君」

「はあ…」

「そんなに発展せずとも、100年先に我が社が存在すればいいんだろ、緒豚君っ!」

 牛倉はモォ~~とひと声、念を押した。

「はあ、それはまあ…」

 数ヶ月後、俄かに景気が悪化し、設備投資を増やした同業種の企業は不渡り手形を乱発し、会社更生法の適用を受けることになった。

 経営組織は短期的に発展するよりも、コンパクトを維持しつつ長期的に継続し続けることの方が大事なんですね。^^


                  完

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