<50> 軽くいく
不思議なもので、人生は軽くいけば、割合と順調にスイスイいけるものだ。逆に重くいけば、殊の外手間取る傾向があります。^^
製品開発課長の馬川は重い気分で頭を抱えていた。考えに考えた挙句の新製品が思ったほど販売実績を上げず、会社は在庫の山を抱えていたのである。馬川が売れる…と確信した新製品だったが、市場で売れず、在庫の山を抱えてはどうしようもない。
「まあ、そういうことだから…」
販売部長の牛毛が馬川に製造中止を告げ、引導を渡すと部長室へ姿を消した。馬川は自分の歩んできた人生を脳裏に巡らし、振り返った。すると、ふとあることに気づかされた。重く考えて考案した新製品は、ほとんどがボツになったことを…。それに比べ、軽い考えで開発した製品は大反響を呼び、爆発的に販売実績を上げていたのである。そのことに気づいた馬川は決断した。そうだっ!! 軽くいこう…と。
半年後、軽く考えて新製品開発に臨んだ馬川の成果は実り、ふたたび販売実績をウナギ登りに上げたのだった。その結果、会社の業績は回復し、馬川の面目躍如は成ったのである。
人生は重くいったところで、なるようにしかなりません。重くいくより軽くいきましょう、軽くっ!!^^
完




