表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/84

<42> なんとかなる…

 人生で苦難に遭遇したとき、なんとかなる…と確信して最善を尽くせば、大方のことは、なんとかなるものである。^^要するに、なんとかなる…という気力で最善を尽くすかどうかが問題となる訳だ。簡単に諦める人は、なんともならないからこの限りではありません。^^

 とある空港である。待合室の片隅で今か今かと人を待ち続ける一人の旅客がいる。出発の時刻はあと五十分しかなかった。イライラしながら夫を待ち続ける妻は怒りで、ほとんど切れかけていた。

『ったくっ!! あの人ったら!! こんなときに餌をやり忘れたはないでしょ!!!』

 この妻の夫は、こともあろうにペットのワニに餌の肉塊[牛肉10kg]をやり忘れたことを思い出し、出発の二時間前に空港から自宅へ取って返したのである。その夫が出発まで五十分だというのに空港へ戻っていなかったのである。妻が切れかけるのも無理からぬ話だった。

 その頃、夫は渋滞する道路の真っただ中にいた。空港まで1キロの地点である。夫はタクシーの車内でイライラしていた。

「お客さん、この調子じゃ一時間は動きゃ~せんですばい。そいでよかですか?」

「いや、ちっともよくないっ!!」

 切れた夫は、タクシー代を運転手に手渡すと、車から降り、道路の側へと出た。

『急げば、なんとかなる…』

 そう心に言い聞かせ、夫はスタコラと駆け出した。

 出発便の搭乗を告げるアナウンスが響き始めた頃、夫は汗だくで空港の待合室へ駆け戻った。なんとかなる…が、なんとかなったのである。切れかかっていた妻は切れずに済み、二人は無事、機中の人となった。

 このように、なんとかなる…という思いさえ持てば、大方の人生の諸事は、なんとかなるようです。 ^^


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ