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<14> 使う側、使われる側

 人生では、使う側の人や物と、使われる側の人や物にどうしても大別されることになる。人の場合は生きていく上で必要となる貨幣を得られる企業、商店といった組織下で使われる側で働くか、社長や店主といった使う側で貨幣を支給する立場になるかといったところだ。物の場合は当然ながら、人が使う側、道具が使われる側である。一人で使う側と使われる側を演じる落語家さんや講談師さん、漫談家さんとかは、この限りではありません。^^

 とある物同士が、どぉ~たらこぅ~たら[どうのこうの]と話し合っている。物が話す訳はないが、ここは妖怪話らしくしました。^^

『またかよ…。さっき使われたばかりだぜ』

『そうだな…。纏めてやってくれりゃ、こっちもゆっくり休めるのにな』

『まあ、愚痴っても始まらねぇ~やな。こちとら、使われる側なんだからよぉ~』

『まっ! そりゃそうだが…。でもよぉ~、使われたあとのナオライが堪んねぇ~よなっ!』

『そうそう、それは言える…』

 直会(なおらい}とは神事のあとに神饌を食する行事を意味するが、この場合は一般的な用語で、使った後の道具や人を(いた)わる行為となる。道具の場合は、手入れ、傷んだところの修理、オイルの塗布などで維持する行為となり、人の場合だと賃金の支払いや馳走で一杯振舞うなどの行為となる。^^

 このように、人生では使う側に立つか、使われる側に立つかに分かたれますが、気楽なのは使われる側だということは疑う余地がないようです。ただ、働きさえすればいいからです。そこへいくと、使う側には使われる側を維持するための組織管理に汗水を流したり、直会の手配や賃金の支払いの心配も生じ、かなり大変なのです。^^


                  完

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