<12> 要領
人生を歩んでいく上で要領は欠かせない。要領が悪ければ、人に先を越されたり、間に合わなかったりでサッパリとなる。当然、テンションはダダ下がりで、もういやっ! っと、叫びたくなるに違いない。^^ ただ、要領の良さ悪さは人それぞれに生まれついて違うから、他人にはどぉ~~にも出来ず、本人にもどぉ~~しようもないから困りものです。^^
倉岡はアレコレしよう…と土曜の夜、考えていた。勤めは休みだからアレもしたい、コレもしたい…と思案が膨らんでいた。要領よくやれば昼までには片がつくな…と倉岡は軽く考えた。ところが、である。アレが思いのほか長引き、昼までにはとても間に合わなくなった。
「あなたぁ~! お昼よぉ~~!!」
雄の鶏は鳴くが雌の鶏は鳴かない。だが、倉岡の妻は祁魂しい声で鳴き、倉岡を呼んだ。^^
『仕方がないか…』
倉岡はアレの作業を中断し、昼食休憩を取ることにした。アレが再開されたのは昼一時過ぎだった。その後、コレをやり始め、終わった時はすでに陽は傾き暗くなっていた。倉岡がコレを先にやっていれば昼の二時過ぎには作業はアレコレとも終わっていたのである。倉岡は要領を得なかった訳だ。
要領を得ない事柄は人生によくありますが、出来れば要領を得て、要領よく人生を送りたいものです。^^
完




