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夕暮れ

 夕日の後頭部を掴み山の底へ沈める

 噴きあがる汗と唾と涙が空に染みては夕焼け

 悼むような空色にやがて藍

 烏が電線に群れてあどけない

 顔を見合わせる黒い彼女たちの横顔

 橙色の腕時計

 蚕の入れ墨

 乾ききった足元に風

 地団駄の跡が残る道すじ

「こんな事なら」と舌が泣いている

 腸からやってきた嗚咽が喉を借りて笑う

 私もつられて笑った

 形のない粘土を()ねることを言葉と呼ぼう

 言葉でできた塔へ花束を贈ろう

 私がここで笑うことを

 幸せと呼ぼう

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