戦いの跡へ
(ということで来たわけだが…)
あたりは一面瓦礫の山。そして戦いが行われているであろう建物に目をやる
(壊都…忌々しいあの大地震。天の啓示によって破壊され尽くした元都市)
「縁起もないとこに来てしまったな。嫌な思いでしかないんだが…」
(あの建物から神気がとても漂ってるな。いろんな神気が混ざり合ってるが。波電のが濃いな…)
「他の神気は段々と薄くなってる…これをどう思うよ?メティス」
情網の後から女神が現れる。その手は背中から伸し掛かるようにして伸ばされている。まるでお気に入りな物を大切に愛でるように
『わたくしの見解からすると〜。もう三大組織とやらの者達は逃げたようですね〜。残ってるのは波電のみのようで〜す』
「波電のみなら大丈夫か。あと重いんだが…」
『レディに対して重いなんて言うのはタブーですよ。識〜?』
「それは失敬だった。行っても問題はなさそうか?」
『全然平気よぉ〜。危険はほぼないから〜』
「なら波電を回収しに行くとするか」
そして足場の悪いところを軽々と進んでゆき。あっという間に建物の前までたどり着いた
「さて…どこにいるんやら」
『かなり派手にやったねぇ。トトも』
「トトというか…闇の方がこんなにしちゃったんだけどな」
目の前には風穴が空きまくった壁や床。ところどころ血の匂いが鼻を刺激する
「やりすぎたろ…メティス」
『はいは〜い』
「周りにある神気を回収しておいてくれ。後で解析しよう」
『了解〜』
「さてと。俺は波電を探すか…」
(張巡)
細い透明な糸状のものが何本も何本も辺りに張り巡らせれてゆく
「どこにいるんだ〜?」
(この糸は様々な空気中にある神気までも感知できるんだ。どんだけ混ざっていようと絶対見つけだせ…る!?)
「っ…」
『どうしたの〜?』
「メティス。この神気分かるか?」
『これ?待ってね〜……………あっ!これ少し情報あったわね。メジェドっていうのよ』
「メジェド。にしては神気の濃度がえげつないほど高いな」
『神格化したんじゃない〜?そしたらこの濃度にも納得だけど?』
「確かに…」
(この神気は一直線に続いてる…この先に何かあったんだろうか)
「ん?穴か?」
『穴ね』
「どれどれ……あぁ。いたわ」
『え!いたの!?』
「いたいた。気絶してるけど…」
『情網か…』
「おうトト。ご主人様を回収しに来たぜ」
『すまない。苦労をかけた』
「いいってそんなの。お前も大変だったろ?」
『……』
「答えたくなかったら答えなくていい。複雑だろ。主人が2人もいんのは」
『あぁ…』
「だろうな。この件は帰ったら黒洞々の奴らも含めて協議する予定だ。お前も主人の代わりに出れるか?」
『問題ない…しばらくは目覚めないだろうからな』
「分かった。よし…糸で拘束して行くぞ」
『ずいぶん雑すぎない?』
「こいつはデカいんだよ背負うことなんてできないって」
『だよね〜』
『…』
(すっかり気が滅入ってるな…まぁ仕方ないか。後で話しでも聞いてやるか)
波電さん回収!そして情網の神さまメティス!あんな口調で知恵の神だぜ?やばいよな。ゆるゆるな感じだけどちゃんと頭いいというね。ちなみにトトは一瞬見えたメジェドについてめっちゃ考えてる




