帰る
「那々実…那々実っ……」
「脈が…もう…」
「うそ…」
「……しん…だ。のか…?」
「そんな事ない!」
「勢蔵…」
「こいつはそう簡単には死なねぇ!」
「でも…」
(出血量からして……もう……)
ヒュ
(ん?)
「風?どこから…波奈」
「……グスッ。私は…違う…」
(では…どこから)
そう考えている間にも風は強くなってゆく
「…あれ?この。風は?」
「どっから!」
「…真下から来ているように思えます」
「そうねブラペ。なにやら…気配も感じます」
「ウンウン!なにか…気配すル!」
「ぉオー」
『…メ』
「那々実のとこに集まって…」
『まさか…いや。これは…』
『お姉様?』
『日本ノ太陽神。天照』
『おや。貴方は…』
『天照』様に近寄るな!』
『大丈夫です。建御雷』
『しかし…』
『なにか、気づいたようですね。ギリシャ神話のデイモスとやら』
『貴殿モ気づイていたデはないカ』
『えぇ。でもこれはかなり…始めて見るもので。自分を疑いたくなってしまったわ』
『ん?なんだ。戦いか?』
「さすがに違うヨ…蚩尤。なんで戦いしか興味ないネ?」
『私は坊やに何もなければそれでいいわぁ』
「待て待て。神さま達で話しを進めないでくれ…天照。一体何が?」
『…彼女の生死についてはもう心配しなくていいわ』
「え!?」
「どうゆうことだ!」
『見ていれば分かる事。そろそろ起きるわ』
「起きるって…」
ゴォォン
後からものすごい音が鳴る
「おい清川。風が!」
「まじかよ…」
「風がどうした!?」
「風が那々実の真下からすごい勢いで吹いてきたんだ…もう近づけない」
『な?言った通りだったであろう?』
「なにが…」
風が強くなってゆく。それはまるでなにかを押し戻そうとするかのような力強さを感じた
「ぐっ…」
「強っ!」
「ぅ……。っ。見て!那々実の傷が!」
「なんだ?包帯のようなのがまとまりついてるが…」
そう。風が吹き荒れる中、どこからともなく現れた包帯が傷口に巻き付く
「なにを…してるんだ…」
「分からない。でも…風が弱まって来てるよ!」
ヒュ…ヒュ
「本当だ。今なら近づける!」
「この包帯どうする?」
「かなりピシッと巻きついてるな」
「嘘みたいに風が収まってますけど…」
「それはあとだ。まず…包帯を外そう」
「外していいのかよ!?」
「じゃないと傷が確認できないだろ?」
「…そうか」
「外すぞ」
ピラッ
「!?」
「え、えぇ!?」
「これは…」
「摩訶不思議…と。言わざるを得ない…よね」
「傷…が。ない?」
包帯を外すポッカリと空いていたはずの傷口が綺麗になくなっていた
「みゃ、脈を!」
「う、うん!」
手を取り脈を測る
「あっ!」
「どうしたつっくー!」
「うっ…グスッ。うぅ…」
「泣いてちゃ分かんねぇって!」
「グスッ。脈ある〜…あ゙る゙よ〜!」
「え…嘘だろ」
「ぅ゙そじゃない〜…あ゙るもん〜」
「那々実!」
「揺すっても起きないわよ」
「紅葉」
「彼女は昏睡状態と見たわ。このまま起きるのを待っていたら援軍か何かが来るかもしれない。早急に立ち去りましょう」
「…生きてるんだよな?」
「脈があるなら生きてるでしょう。目覚めるのはいつかは分かりませんが」
「お前…!」
「待て待て」
「頭もあまり煽らないでください」
「あら。ごめんなさいね」
「…とりあえずアジトに戻ろう。浄化の皆さんも一緒に来る?」
「よろしいのですか?」
「このまま帰るのは難しいでしょ?それにまだ話したい事もあるし」
「いい案だと思いますよ。私は」
「麗花疲れたヨ!」
「ボkuも」
「……いいでしょう。お邪魔させていただきます」
「よしきた!勢蔵。那々実背負って。お願いできる?」
「おうよ!」
「では。アジトへ至急帰るのぞ!」
やっと。戦いが一段落した…長かった。まぁかなり楽しかったけど!アジトへ行く途中に勢蔵をどうにかして神さま目覚めさせないとな…どうしよう。それは後で考える!ちなみに神達は死の神の気配に気づいております




