運命の瞬間
「それでは、プレイヤー側の人。手札を開けてださい」
優雅に座るプレイヤー役の女性が置いてあるカード2枚をめくる
「おい…!」
「あれって」
「スペードの3とハートの5…」
「おぉ、ナチュラルだ」
「ナ、ナチュラル?」
「そっか、バカラのルール説明してなかった。後で詳しいのは説明するけどナチュラルっていうのは1番強いカードの組み合わせってこと」
「え、それなら挑戦者さんの勝ちなんじゃね?」
「いえ、まだバンカーが手札を開けていません。バンカーの手札が分かれば勝敗が決まる」
「私の手札の合計は8点。ささ、バンカーさんの手札は?」
「まさかナチュラルをお引きになるとは…流石ですねマダム」
「あらあら褒め言葉?ありがたく受け取っておくわ。でも、ボスも待っている事だし早く手札を開けなさいな、ミスター?」
「それもそうですね。では…1枚目」
ペラ
慣れた手つきで1枚目のカードをめくる
「ダイヤの7です」
「これ、引き分けってどうなるんだ?」
「双方の数字の合計が同じだった場合引き分けってなる。まぁ確率は約9%ぐらいなんだけど」
「それにあの最高ディーラーは賭けたの!?」
「彼は必ず意図があって賭けたんだろうね。まぁ何故かは知らないけど」
「お願いだ…3、3以上を…」
「挑戦者さんもう祈ってますやん」
「2枚目。まいります」
ペラ
「数字…何だろ」
「数字は………クローバーのA!」
「ふふ、この勝負は引き分けね」
「ですが、通算では私の負けですねマダム?」
「えぇ、その通り。バカラルームの2位として今後も励むことね」
「そうさせていただきます」
「おぉ、あっという間に終わっちゃった」
「だが、これで挑戦者の人生は決まっちゃったね」
「…………」
「挑戦者。君が賭けた人生30年は最高のチップだった。だが、勝てなければ意味はない。分かっているだろ?」
「………」
「駄目だな。おい、連れて行け」
「「はっ!」」
「いや〜、流石だねアムネシア!まさか確率9%のタイに賭けるなんてさ!」
「たまたまだ」
「たまたまでもあんまり賭けないでしょ!」
「さすが、よく引き分けを呼び寄せるわね」
「……ところで、後の客人は?ロッソ。お前の事は知っているが」
「彼らは三大組織の審判の人達だよ」
「…彼らが?」
「っ……」
(殺気…?なんで…)
「俺たちに恨みでもあんのか?」
「さぁ?思い当たる節がないからね…」
「ん〜…また勘違い系だったら笑えないよね」
「やめてよ、そんな冗談…」
「なんの用なんだ?」
「俺の付き添いという感じだ」
「ロッソのか?」
「あぁ」
「…なら信じよう。俺はやることがある。また会おう」
「はい、分かりました」
「よし、次はルーレットルームに行こう!」
「待ってくれアポクリファ」
「なんだい?なんかあるの?」
「少し話しをしたい。ここで待ってろ」
「…分かった。だが見えるところにいろ」
「ありがとさん。お前ら、こっちに来い」
「あ、あぁ」
「なになに〜?」
「部下が少し歩き回って情報を集めた。よく聞くんだな」
カジノのルールがこれであっているのかがとても不安です。調べてはいるものの自信がない…。ちなみにマダムがアムネシアの部下の中で1位、ミスターが2位ってことです




