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終章 マッケリス都市計画、完了

同年、三月二十七日。

マッケリスに山下商業本社が完成し、遂にマッケリス都市計画が完了した。

マッケリス都市完成式典にシャーロットが招待され、マッケリスに来ていた。

「・・・」

シャーロットはマッケリスの民たちを見た。

「此度の計画に力を尽くしてくださいました、ラグジェパレス社社長マッケリス・ジュンライト・ラグジェパレス様」

司会者がそう言うと、リベードリヒが笑みながら小さく手を振った。

マッケリスの民たちは大きな拍手を送った。

「天翔商会の会長天翔 神葉様」

司会者がそう言うと、神葉がお辞儀した。

マッケリスの民たちは大きな拍手を送った。

「ベラ・ジ・ルル皇国第十四代皇女、シャーロット・ジ・ルルーシャ様です」

司会者がそう言うと、シャーロットが笑みながら小さく手を振った。

一部のマッケリスの民たちが大きな拍手を送ると、拍手をしなかったマッケリスの民たちも続いて拍手した。

(グローニアキャット・・・誰にでも良い顔をするから迫害されて滅びかけたんだ・・・)

シャーロットは大きな拍手を送るマッケリスの民たちを見ると、少しうつむいた。

「続きまして、皆様が待ち望んでいた」

司会者がそう言うと、マッケリスの民たちが大歓声を上げた。

「カルジェルド陛下、ご顕現!」

司会者がそう言うと、観客たちの後ろから梨々香が来た。

マッケリスの民たちは中央の道を通る梨々香を見て大歓声を上げながら神軍旗を振った。

梨々香は舞台に上がると、マッケリスの民たちを見た。

マイクの電源が入ると、マッケリスの民たちが一気に静まり返った。

「春が近づいておりますが、本日は少し肌寒いですね」

梨々香はマッケリスの民たちを見て笑みながらそう言った。

梨々香の演説が始まると、鳥の鳴き声すらも止んだ。

「このマッケリスは多くの神、多くの人によって築かれました」

「皆さんはこの町で多くの神や人と出会い、愛情を知り、助け合いを知って生きていくでしょう」

「このマッケリスという都市が皆さんに愛され、末永く繁栄していくことを心から望んでいます」

梨々香が演説を終えると、大きな拍手が起きた。


式典が終わると、シャーロットは梨々香に案内されながら観光業が解禁されたマッケリスを観光を始めた。

最高品質のティーカップを思わせる様な高級感と全てを受け止めてくれそうな重厚感がある建物はベラル自治区の物とは全く違う。

「どうですか?素晴らしい建物でしょう?」

梨々香はシャーロットを見て笑みながら言った。

「そ、そ・・・そうですね・・・」

シャーロットは建物を見て悔しそうに言った。

「・・・カルジェルド陛下・・・」

シャーロットは梨々香を見てそう言った。

「はい」

「あなたは私たちの一族について、どこまで知ってるんですか?」

「あなたの一族始祖、ベラ・ジ・ルル―シャのことまで知っています」

「では、力のことも、その力が弱まったことも知ってるんですね?」

「力なんてもうないでしょう?」

「・・・全て知っているんですね・・・随分と狡い神だ」

「あなたの歳が二十を過ぎたら、君たちの一族始祖について話しましょう」

「では・・・私はここで」

梨々香は笑みながらそう言うと、ゆっくりと舞うように飛び上がった。

「・・・」

シャーロットは一人で歩き始めた。

「ごきげんよう」

歩みを進めるマッケリスの民はシャーロットを見て笑みながら言った。

「ご、ごきげんよう・・・」

シャーロットはマッケリスの民を見て笑みながら言った。

「マッケリスは途轍もなく都会じゃな!」

シャーロットの横を通り過ぎる八重 桜は周りを見て笑みながら言った。

シャーロットは歩みを止め、目線を少し落とした。

「あげる!」

幼いマッケリスの民はシャーロットに花を差し出してそう言った。

「・・・どうして?」

花を見たシャーロットは幼いマッケリスの民を見てそう言った。

「綺麗な人には花をあげるんだって優しい剣士さんが言ってたの」

花を持った幼いマッケリスの民はシャーロットを見て笑みながら言った。

「・・・ありがとね・・・」

シャーロットは笑みながらそう言うと、花を受け取った。

幼いマッケリスの民は走ってどこかへ行った。

(どうして誰かから奪おうとか、取り返そうとか考えてるんだろう・・・)

シャーロットは軒先にある椅子に座って花を見た。

(私が君主になったところで・・・またみんなを苦しめるだけじゃん・・・)

シャーロットは花を見て涙を流した。

「お客さん、これ飲んで、これ食べて元気だしなね」

笑んだ茶屋の店主はシャーロットの隣にお盆を置きながらそう言った。

お盆には、お茶が入ったティーカップと綺麗なお菓子が乗っている。

「・・・」

シャーロットは店主を見た。

「お金は要らないよ」

店主はシャーロットの手を握ってそう言った。

「辛い時は誰にでもある。明けない夜はないし、無限に続くトンネルもない。頑張ろう」

シャーロットの手を強く握る店主はシャーロットを見てそう言った。

シャーロットは大粒の涙を流しながらうなずいた。


同年、三月二十九日。

王都の邸宅に戻ったシャーロットは王都の修繕工事を見ていた。

(次は・・・レイティアを誘ってあのお店に行こう)

シャーロットは神軍の航空輸送船を見て笑んだ。

「シャーロット」

ジルは笑みながらそう言った。

「・・・」

シャーロットは驚きながら振り向いた。

「そりゃそうか・・・」

シャーロットが笑みながらそう呟いた瞬間、掘削工事が始まって轟音が鳴り響いた。

「今日から・・・今日からあなたがジルよ・・・」

黒銀色の薬莢が転がる中、何かを引きずる音とジルの声が聴こえる。


END

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