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同窓会  作者: T2
10/16

 礼司はそのまま『日本太陽食品』に向かった。

 受付にレイカンパニーの社長だと告げ、人事部長と面会させてほしいことを告げた。


 すぐに人事部長が来た。

 応接室に通され、礼司は事の経緯を話した。


「この女性はご存じですか?」

 人事部長に写真を見せた。


「うちの会社の社員です。池田順子ですね。ちょっと呼んできましょう」

 人事部長は内線電話でどこかに電話した。


「あ、そう、分かった」

 電話を切った。


「社長、彼女は先週から休暇を取っているそうです。事情は分かりましたので、住所を教えましょう。そこに山下さんと一緒にいるかもしれませんね」


 人事部長は住所をメモにして礼司に渡した。

「この件は内密でお願いします」

「分かってます。ご迷惑はお掛けしません」

 

 礼司は池田順子のマンションに着いた。


 しばらく、マンションの様子を伺っていたら、順子の部屋から男女が出てきた。


 武志と順子だ。写真の人物に間違いない。

 礼司は陰からスマホで写真を撮った。二人は腕を組んでいる。

 まるで、仲が良い夫婦のようだ。


 礼司は武志に近寄った。

「山下武志さん」


 礼司は武志の正面に立った。

 武志はおののいている。


「みんな心配してますよ。せめて、京子ちゃんには連絡をしたらどうですか」

「あなた、誰ですか?何か関係あるんですか?」

 武志は語気を強めて言った。


「私は京子ちゃんの幼なじみです。今、疲れ果てて、私の家にいます」

 礼司は冷静だ。


「もう、俺は戻りたくない。ほっといてくれないか、

 あんたには関係ないだろう」

武志は今度は懇願した。情緒が不安定なのだろう。


「このことは、会社と京子ちゃんには、話しておく」

 礼司はキッパリと言い放ち、踵を返した。


「勝手にしろ!」

 武志は礼司の背中に向かって放った。



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