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メランコリック ヘヴン 記憶の破片  作者: 倉木英知
九つの死に至る罪
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恋する乙女 短調


私がー

触れるモノは壊れる。


物心ついた時からー

そう感じていた。


感じていたと云うのは違うのだろう。



実際ー

触れたモノは壊れた。


玩具も、家具も、飼っていた犬も。


力加減が理解出来なかった。



両親もー

私の事を心配しー

数々の病院へ連れていかれた。




結果としてー

私の体質が原因なのだと結論づけられた。



【ミオスタチン欠乏症】



遺伝子を構成するDNA配列の恒久的な変化。

遺伝子の突然変異との事だ。


筋肉も骨もー

その密度が規格外なのだと告げられた。



本来ならー

筋肉が肥大するとの事なのだけれどー


不思議と

私の見た目にはー

現れていなかった。



超人体質と呼ばれる事もあるみたいだ。



私はー

私を呪う。


何故、私の触れたモノはー

壊れてしまう。



感情が乱れれば乱れる程ー

抑制の効かない【力】はー

破壊を産み出した。



そんなー

私でも恋をする。


聖堂学園に入学してからー

すぐの事だ。


私と同じ学年の陰のある人。


その人はー

壊れなかった。


いやー

壊れていたのだと思う。



私よりもー

彼の体質はー

彼の心はー

壊れていた。


でもー

ソレがー

愛おしくなって。愛おしくなって。



私はー

化物のー

お嫁さんになる事を決めた。



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