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私達は知らぬ間に何かを無くしてる。


 【落としたモノは、かえってくる可能性はあるけども。棄てたモノは、絶対にかえってはこない。】と誰かに聞いた記憶がある。


 と云う事は…。僕は記憶に無い時分に【心】を棄ててしまったと云う事になるのだろうか…。ソレを初めて感(・)じたのは、とあるモノを目撃した時だった…。


 当時、僕は河川敷で遊んでいた。その時は偶々、川の水量が無く普段は見る事の無かった川の底が見えていたのだった。川底にポツリポツリと穴が空いている。その穴が何であるのかが気になり、僕は素手で穴を掘っていくと、指先に砂とは別の感触があった。その当時、子供であった僕は、宝物だと思い込んでいたとは思う。


 【貝】だった…。ソレも見た事の無いサイズの貝だったのだ。直径にして20センチはあったと記憶している。


 ポツリポツリと空いた穴を掘ると、次から次へと貝が見つかった。キラキラとした綺麗な貝ではなく、鈍い光を纏うゴツゴツとした貝だ。


 愉しくて、愉しくて幾度も穴を掘る。


 幾度と掘ると…。

 違うモノが出てきた。教科書や図鑑、アニメや漫画で見た事があるモノ。


 綺麗な頭蓋骨だった。


 



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