30/60
とある会話
「で、どうだったの?」
「マリアか…。」
「あの人に頼まれたのでしょう?」
「あぁ。条件を付けての頼み事は初めてだったから興味があったけど。」
「けど?」
「多分、関わらない方がいいと私の心が告げている。」
「えっ?」
「条件を無視して少し揺さぶってみたんだが…。何1つ解らなかった…。」
「何も?」
「演出してみても、動揺の素振りすらが演技に感じた…。」
「演技?」
「瞳の奥には、何も映っていなかったよ。」
「どういうこと?貴方が仕掛けたのに?何も起こらなかったの?」
「多分なんだが、偶然とかではなく、此方の思惑通りでもなく、意図的に店に来たのかも知れない…。もう少し彼を調べてみる必要があるかな…。」
「関わらない方がいいのではなくて??」
「あの人の頼みだぞ…。断れると思うか?」
「それもそうね…。」
「さてと、1つの仕掛けを始めようか…。」
どの言葉も闇に溶けていった。




