表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メランコリック ヘヴン 記憶の破片  作者: 倉木英知
九つの死に至る罪
3/60

マン イン ザ ミラー



「お兄ちゃん…」

頭の内に響く声がある。


「私はね。お兄ちゃんが大好き…。」

この声は僕と同じ声だ。




物心ついた時からー

その声は聞こえてはいた。

理由は分からなかったけれどー

安らぎに満ちた声だった。



その理由を聖堂学園に入学する時ー

両親に聞かされた。



その理由を聞いた時ー

僕の特殊な躰の理由も知った。



僕は、一卵性双生児として産まれてくる予定だったらしい。

一卵性双生児としては珍しい異性一卵性双生児だった。



その上、【ミラー・ツイン】だった。


僕は全臓器反転症なのだ。





【ミラー・ツイン】

一卵性双生児の中には…。

利き手が左右に分かれていたりー

旋毛が右巻き・左巻きと対称になったりする場合がある。


左右対称の特徴を多く持っている双子をー

【ミラー・ツイン】と呼ぶ。

受精9ー12日前後で受精卵の分裂が発生した場合にー

【ミラー・ツイン】になると考えられている。


【ミラー・ツイン】の中にはー

様々な外的要因の累積によりごく稀に全臓器反転症。

すなわち内臓位置の逆転(心臓が右にある 等)が生じる場合もある。







ー だからか…。

僕の内に抑制の効かない衝動がある。




【ミラー・ツイン】は単に顔の外観がー

鏡像になっているだけではない。

生物学的な相違点で示される事もある。

鏡像的に異なったー

【人格の形成】

【生活嗜好】

【睡眠パターン】etc.

鏡像的相違が見られる場合もある。




優しい片割れを失っている僕…。

人を壊したい衝動を抑えられない…。






「お兄ちゃん…。」

頭の内に響く声がある。


「お兄ちゃん。もう人を殺さないでね。お願いだから…。」



その声は、僕と同じ声だ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ