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堕ちていく女神
私は世界的に有名な医師の親の間に産まれた。
両親に恵まれー
財産にも恵まれー
何不自由ない生活を送っている。
欲しいモノは簡単に手に入れられたしー
望む大学にも苦労せずにはいれた。
理想の医師を目指しー
様々な知識を身に付けていった。
知識を身に付けていく内に、私は…。
私の内にある本能がユルリと形を創るのを感じた。
『人体の総てを知りたい…。』
医学の歴史は犠牲の歴史。
この世界には数え切れない程の行方不明者がいる。
ー 何人かいなくなっても、行方不明者で片付けられるでしょう…。
私は、日本の都会に別荘を建てた。
両親には資金を出してもらった。
けれどもー
両親は建物の内部構造を知らない。
地下にある秘密の部屋の事を…。
そしてー
私は人体を使って様々な実験を繰り返す。
初めは知識を得る為だけだった行為はー
やがて私の内にある欲望を満たす為の行為だと気がついた。
私は人の絶望する姿でしか絶頂を感じないのだ。
そして…
私は夜の街に繰り出す。
私の欲望を満たす物を探す為に…。




