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幻界星霜 ウィスタリア ー幾度も移り行く転生者ー  作者: 弓削タツミ
ー首都を目指してー
53/138

51.勇者と一般人

ーーーーー

ーーー


「ーーーんっ…ふぅ…んんっ…」



私達は森林の中、広場の様に拓けた場所で二組のテントを設営してました。その内の一つのテントから、艶かしい声が漏れて来ました。

ーーー私ことエルキュール=グラムバルクが親友、アリシア=バーネットの上で大きく上下に動いてます。

たったそれだけの動きだけで、うつ伏せ状態の彼女は襲い来る羞恥心と抗えない程の快楽に飲まれてます。

私の両手は、彼女の細い腰に添えられてました。少女らしさを感じさせる腰付きは、より一層強く私の嗜虐心を駆り立てます。

そして何より、力の弱い私が一方的に攻めて、頑丈で力強い彼女がなす術なく受けに回るなどと言ったこのシチュエーション自体が私にとっては、現在迄に殆どあり得なかった事なので、私の中の興奮も刺激したのでしょう。


「ぐぎぃ……やめてぇ……エルぅ…」


短く漏らしたアリシアでしたが、その声は私の嗜虐心を更に刺激してしまう事を知ってか知らずか、弱々しく口から漏れ出ました。


「ふふふ…どうやらここが弱いみたいね…?それそれ!」

ーーーと、私は容赦なく彼女の上で更にずむずむと大きく動きます。抵抗の出来ない仔猫を虐めてる様で、とても気持ちの悪い快感を覚えました。

しかしアリシア自身も痛みから段々と変わっていく快楽からは逃れられないのか、はたまたそのつもりが更々無いのか、私の責め苦に甘んじていました。こうなってしまっては、まな板の上の鯉…いえ、チーズを目の前に突き付けられた忠犬です。

そんな姿を晒すアリシアは、私に向けてとてもとても蕩けた淫らな表情で言いました。

「エルぅ……おねがい…いたくしないでぇ…?」

その言葉を聞いた私は、

「うふふ…ダメよ?……痛いからいいんじゃない…?」

アリシアの耳元で囁く様に言いました。…なんと言うか、普段強気な相手をここまで屈服させられるのは凄く心が満たされます。ずっとこの快感を味わっていたい位です。

ーーーそれが愛してる相手だと言うので有れば尚更です。

普段から余り拒絶はされませんが、呆れられる事が多いので、今こそ好機とばかりに親友の身体を好き勝手に弄り倒しましょう。そして私に依存させてしまいましょう。かわいいかわいいふにゃふにゃアリシアの完成です。

追撃とばかりに私はアリシアの耳元で囁きました。

「はぁ…はぁ……アリシア………そろそろ…私…限界なの…」

声がとても切ない感じになってしまいました。

そんな私にアリシアはーーー


「おねがい…エルぅ…もっと…もっと欲しいの…」

妖艶な甘え声が脳を蕩かすかと錯覚してしまいました。やはり嫌だと言っても身体は正直です。快楽には逆らえない様で更に私を求めて来ましたが、元々体力が無く、そろそろ限界が近い私はアリシアの上でラストスパートをかけました。

しかしなるべく優しく、かつ傷付けない様に、アリシアを気持ち良くさせる事に集中したい私の責め苦はアリシアの身体を敏感に反応させました。

「ごめ…なさい……アリシア…!!ーーーっ!!」



私が弓形に仰け反ると、力が抜けた様にアリシアの身体の上にぺたりと倒れ込みました。

背中で私を受け止めたアリシアは、くるりと此方を向けば耳元で囁く様に言いました。


「お疲れ様、ありがとうエル…気持ち良かったよ」

すっかり汗だくになってしまった私を優しく抱き締めるアリシアは、私にとって女神の抱擁と言えるでしょう。耳元の声にゾクゾクとしたくすぐったさを感じて、少しだけ身体をずらした私は、アリシアに向けて微笑み掛けました。





「ええ、またいつでもマッサージしてあげる…?次はシャルロットちゃんの足踏みも試してみる?」









ーーーーお約束です、すみません、ごめんなさい。





ーーーーー

ーーー



ーーー連日の警戒やら戦闘やらで身体を凝らしたアリシアやセシルさんに私が出来る事、それはマッサージでした。

食事を作るのは余り上手くありませんし、戦闘もからっきし。ついでに言うと荷物も多く運べる訳でも無い、箱入りの私は何か出来る事が無いかと探してみた所、裁縫関係と整体マッサージ位でしたら出来そうだと思い、申し出ましたが、最初は断られました。セシルさんに到っては鼻血を出してまで断られました。鼻血芸です、最早。

しかし私とて皆さんに何かをしてあげたいのです。ーーーですので、まずはアリシアからでも…と説得を試みてみた所、ちょっとだけなら…と、折れてくれました。チョロいです。チョロインです。

そして成果の程はと言いますと、ご覧の通り。

随分と満足をしてくれたみたいです。提案者冥利につきます。

これに調子に乗った私はセシルさんへと毒牙を伸ばしました。結果は………鼻血を出してましたので、満足してました。彼の鼻血芸はきっと満足出来た証拠だと思うのです。結果的に。

まぁ………なんて言いますか、たまにちょっとだけ胸を顔に乗せてしまったりしたので、私の前世の記憶的に自分がそうされてたら嬉しくてモヤモヤとした気持ちになった筈なので、きっと嬉しかったのだと思います。ーーー今思えば恥ずかしかったのですが。



ーーーさて、エルキュールマッサージサービスも終了した所で、私はアリシアとシャルロットちゃんを呼び込んで一緒に寝る準備をしてました。

シャルロットちゃんがもう一つのテントで準備中の間に、アリシアが言いました。

「そう言えば、エルキュールって転生してるんだよね?」

ーーー普段の彼女らしい口調で、普段の彼女らしからぬ疑問が投げかけられました。…ですが、私は特にアリシアには隠す事もやましい事も無いので素直に答えました。

「えぇ、そうよ。」

私の短い返事に、何時もなら信じてるのか信じてないのか、「ふーん」位で終わる彼女でしたが、今日は妙に食い付きました。

「前世はどんなだったの?いつも「前は男性だった」とか妄想垂れ流してるけど。聞かせてよ?」

やけに食い付くアリシアに、私は答えます。

「そうね、生まれてから死ぬまで恋人も居なくて、友人には囲まれたそこそこ楽しい人生………だったわね。」

私の言葉にアリシアは、少し寂しそうな顔をしていました。

「………両親もとても優しくて、厳しい時は厳しい、普通の両親だったわ。……でも、私は山登りが好きで、その時運悪く…ね?」

私が実に抽象的な表現で死んだ当初を話すと、アリシアは切ない表情で私を見詰めてます。ーーーそして、いくつかの質問が私に投げ掛けられました。

「………エルキュールの心って、男性的なの?わたしをエッチな目で見てたりするの?」

そんな質問に、私は少し間を開けて…

「心は心配しなくても女の子よ?前世と違って可愛いもの好きだし。…エッチな目では、まぁ気持ちが昂った時とか?」

私の答えに顔を真っ赤に染めてました。

「そっかぁ……エルキュールなら男でも良いけど、その割には……さっきは手を出して来なかったよね…」

その割には…から先は小声で言うので聞き取れませんでした。しかし次の問い掛けが来ます。

「エルキュールは特別な力とか、持ってるの?」

これには直ぐに答えました。

「特に無いわね。アリシアも知ってる通り、昔は病弱で体力も無かったし、特別頭が良い訳でも無ければ物凄い魔力を持ってる訳でもないし…。」

私の答えにアリシアは腑に落ちない様で、更に続けます。

「あの黒いのは?…あの巨大なモンスターを一発でバーンってやっちゃったやつ!」

バーンとはまた…まぁ擬音で表現されてもニュアンスは伝わります。ですが、一発でバーンとやったのはあなたじゃないですか…。それはさて置き。

黒い力…それこそ私にも分からないのですが、思い付くとしたら三年前の事でしょうか?

「あれは…何がなんだか分からないままやった事だから…。………心当たりがあるとすれば三ね…」

私は言い掛けた言葉を引っ込めました。

………アリシアが青い顔で泣きそうにしてましたから。


「………アリシア?」


私が恐る恐る声を掛けると、アリシアは浮かべてしまった涙を拭って笑い掛けました。

「ごめん!この話は終了ね!………あ、最後に」

アリシアが強制終了を試みますが、まだ聞きたい事が有る様で、更に続けます。

「エルキュールは、もし戻れるなら元の世界に戻りたい?」



ーーー私は、その質問を聞いて少し返事に迷いました。

瞳を閉じて考えます。

戻りたい気持ちが無いかと聞かれたら、無い訳では有りません。

もし戻れるのなら…元の男性の身体で地球の日本に戻れるのなら……実に迷います。

やはり残して来た両親の事も気になりますし、親を置いて亡くなってしまった親不孝者から脱却出来るのなら…。そしてこの命の制限が短い、他人に迷惑を掛け続ける身体とお別れ出来るので有れば、悪い話ではないでしょう。

しかし逆にこの身体のまま地球に戻っても、迷惑を掛けるステージが変わるだけです。

しかも自分を知る人物も居ませんし、何より私は国籍も無く住民票を得るのも大変苦労します。帰化するにしても元の国籍が異世界だなんてまず受理されません。

色々と汚い手段を用いるしか無くなります。

そして他にも、私は戻りたく無い理由があります。

他人に迷惑を掛け続ける身体だと言う事は重々承知の事、それ以上に私にはこの世界で愛する両親が居ますので。

幼い頃から病弱な私を慈しみ、愛し、育ててくれた両親を残して行くだなんて考えられません。

それは結局の所、地球に残して来てしまった親不孝を此方の愛する両親にもしてしまうと言う事ですから。ーーー最も、今現在進行形で親不孝中な気もしないでも無いのですが。

ーーーそして何より。

ーーー私の愛するアリシアから離れるだなんて、絶対に嫌に決まってるじゃないですか。






…あぁなんだ、答えは決まってたじゃないか。






私は考えが纏まり、瞳を開きました。

目の前には私の答えが不安なのか、悲しい答えを予想してるのか、怯えてる様なアリシアが居ました。

そんなアリシアの顔を両手で抱き寄せ胸に包み込んで言いました。




「私の愛しいアリシアから離れるだなんて、私が選ぶ訳無いじゃない。」




私は前回の自分を思いっきり棚上げしてやりました。幾ら離れたって、幾らでもくっ付いてやれば良いんです。我儘自分勝手上等です。私の答えが世界の標準位に思ってやります。

私の答えに安心したアリシアは、「ん…」と、短く答えて私の背中に両手を回して返しました。

エロでは無いのでセーフ。

セーフ?

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