第6話 「初野宿」
第6話 「初野宿」
勢いよく里を出たのはいいが、何年も使ってないような道、エルフがたまに町に行く時にでも使っているのだろう、もう獣道だ。
歩き始めて1~2時間だろうか自分の無謀さが身に染みてきた。まず食事を用意してない事、勿論水筒もないので喉が渇く、そして魔物の存在エルートから聞いた事だがウサギみたいな動物はやはり魔物でイエプルと言うらしい、強くはないが群れをなすと厄介との事で出てくたびに俺は戦っていた。
エルートは火の初期魔法が使えるので戦ってはくれるが魔法の連発は今はきついらしいとの事で基本は俺が戦っている。
このままだときついな、せめて飲み水だけでも確保しないと。移動系の魔法を調べて使えばどこか近くの町にワープみたいな事も出来るかもしれない、そんな魔法が有ればだがそれは最終手段今は冒険を楽しもうエルートには悪いが。
【エルート少し休憩にしよう。】
【はい。ルイン様はアイテムボックスから防具を出さずに魔物と戦うなんてすごいですね。私は多少の魔法でしかお役に立てずすいません。】
【気にしないで】
アイテムボックスって何って聞きたい。そんな便利な物がこの世界には有るようだ。取り合えずマップと念じて周囲の地理を見るそう遠くはない先に川が有るようだそこに向かおう。エルフの使う道からはそれてしまうが仕方がない。次はアイテムボックス!心で唱えただけで目の前に宝箱みたいな箱が空中に浮かんで、出て来るこれの事だろうかエルートも見えている見たいだしこれの事だろう。
箱を開き中身を確認!水筒らしき物が入っていた、他にも何か有るがそれは今はいい、いつ魔物が現れるとも分からないしな。他にもしたい事が有ったので取り出した水筒をエルートに先に差し出す。
【先に飲んでよろしいのですか?】
俺は頷いて渡す。見た事も無いから飲み方分からないしね。それとまだ調べたい事があった今度は魔法種類探索をかける野宿になるのなら魔物を寄せ付けない結界魔法みたいなのが有るか調べておく。結界事態が存在するのはエルフの里で確認済み、魔物避けは有るだろうか。結界系で探索を進めるとそれらしのを見つけたので説明を読む。
これだ!バッリエールこの魔法だ。エルート使えるだそうか?後で聞いて見よう。調べ事を終えるとちょうどエルートが水筒を渡してくる。俺も少し飲みアイテムボックスにしまう。
【そろそろ行こうか】
立ち上がるとエルートも立ち上がりまた道なき道を進んで行く何度かの戦闘をしてようやく川に着く。お昼すぎくらいだろうか川の上流の方に町が有る事は確認済みなので川に沿って歩いて進む、途中エルートが食べられる木の実なんかを教えてくれるので採取しながら進んで行った。何度か川魚を見かけて捕まえようとしたが片手間に簡単に捕まえる事はできず無駄に濡れただけだった。
日が傾きかけた頃小さな滝の所に出たのでそこで今日は野宿する事にした。初めての野宿だし準備に時間もかかるだろう。
【今日はここで休もう。エルートは魔法が使えるんだったよね?バッリエールって魔法使える?】
【すみません。その魔法はまだ使えないです。私が使えるのは初級の火と回復だけです。本で少し書いてあったのくらいしか。他のは教えてくれる人がいなかったので・・・。】
少し落ち込んでしまったか。エルートの頭を優しくなでてる。
【魔法は教えて貰えれば何でも覚えられるの?】
【魔法もスキルもそうですが。人から教えて貰って初めて使えるようになります。職業やレベルに応じて覚えられるかどうか変わりますが。私は魔法使いなので物理系のスキルはいくら教わっても使える事はないと思います。】
レベルアップで新しい魔法やスキルを覚えるのではないのか。知力が高ければ魔法系を覚えられ、力が高ければスキルで技を覚えられるのという事なのか。
元々エルートは知力の基本値は高いはずだから職業が魔法使いならさらに知力アップになっているはず職業はその人の基本値にプラス効果って所だろう。
【魔法の教え方はどうすればいいの?バッリエールって魔法教えてあげたらエルートも使えるかなぁ?】
位置固定の半日くらい持つ結界魔法覚えていて損はないだろう。
【その魔法でした本で読んだ事はあります。残念ながらその本には呪文が書いてありませんでしたが。初級結界魔法なので呪文を教えて頂ければ私でも使う事が可能だと思います。】
【ちょっと待ってね。】
エルートは不思議そうにこちらを見ている。俺は急いで魔法情報と念じバッリエールの詳細を確認する。説明の後に呪文らしき言葉が書いてあるがこれで大丈夫なんだろうか。他にそれらしいのは載ってないのでこれを教える。エルートが教えた呪文も唱えると下に魔法陣が浮き出て辺り一帯に広がり消えていた。
【成功です!初級結界なので私でも使える事が出来ました。それにしてもルイン様は魔法まで使えるのですか!】
これは尊敬の眼差しなのだろうかエルートは満面の笑顔でこちらを見て来る。
俺が剣で戦っているから物理系だと思っていたのか、だからさっき不思議そうな顔をしたんだな。
【少しだけね。俺は魚捕まえるから木の枝拾って来て貰えるかな?。】
結界も張ったし危険はないだろう。
【分かりました。ついでに食べられそうな木の実が有りましたら取って参ります。】
【結界の外には出ないようにね】
エルートは笑顔で頷いて木の枝を集めに行った。俺は魚を捕まえる為の罠を張る、子供の頃川が近くに在ったので夏休みにはよく川に行って罠張って捕まえたもんだ。魔物が出ないなら魚捕まえるのにも集中できる。
しばらくして巧い事2匹捕まえられたので剣でさばこうとしたが、やりにくいそれもそうだ。戦う武器で合って調理用ではないのだからせめて包丁くらいになってくれたらそんな事を思っていると剣が俺の意思に反応して包丁サイズになった。管理者専用武器は変幻自在なのか!!
魚をさっさとさばき色々試して視る。すると武器が俺の意思どうり思い道理に武器の形態を変えていく、盾にも変わる防具は無理なようだ。楽しくて色々変えているとカラカラと枝を落とす音が聞こえ振り返るとエルートが驚き立ち尽くしている。慌てて剣をネックレスに戻す。
【見ちゃった・・・?】
【はい・・・。】
あー!調子乗ったよ頭を抱えてると
【誰にも言いませんから。私が知らないだけかもしれませんが人前では止めた方がいいと思いますよ。】
管理者専用武器だしみんな持ってるわけないよね。人前で変化させないように気を付けよう。エルートなら周りに言いふらすとは思えないし大丈夫かな。
【内緒で。】
【はい。】
そう返事をして落とした枝を2人で拾ってエルートが何やら呟いて火が起こる。魔法で火を起こしてくれた、さばいた魚を枝に刺し火の近くの地面に刺す。エルートも木の実を取ってきてくれたのでそれを食べながら魚が焼けるのを待っていた。
エルートと何気ない会話をしながら魚を食べ、少し横になっていると疲れていたのか眠気に襲われ寝てしまった。




