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異世界管理者   作者: チョッピ
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第5話 「出発」

第5話 「出発」


エルフ族の事について調べ終わると朝日も登っていた。

元ニートの俺なら下手したらこのくらいから寝る時間なのにエルフ達はすでに動き始めていた。


1人のエルフの女性が部屋に入って来る。エルートが部屋から出るのを見ていたのだろうか、俺が起きている事は知っているみたいだった。

【傷はどうですか?起き上がって大丈夫なですか?】

【先ほどエルートの回復魔法でかなり良くなったのでもう動けるほどです。】


そのエルフは驚きと怯えどっちとも取れる表情にになる。エルートごめん。

【族長に伝えておきましょう。朝食をお持ちしますね。】

【ありがとうございます。】


そそくさと出て行ってしまった。もう俺とすら関わるのは危険と判断されたのかもしれないな。

少ししてエルートが食事を持って部屋に来てくれる、先ほどのエルフの女性に持って行くよう頼まれたのだろうか。エルートの名前を出しただけで警戒していたのだからそれは無いか。エルートの判断で持って来てくれたのだろ。昨日の薬のスープではなくこの辺で取れる果実だろうか?そばまで来て食事を置く、また食べさせてくれるんだろうか淡い期待が脳裏をよぎる。


【食べ終わったら族長の所に一緒に来るように族長様に言われました。族長には傷は私が治したと言っておきましたので心配ありません。】

【ありがとう】


そんな言葉しかでなかった。エルートには悪いけどエルートの優しさを受け入れて反論するのは辞める。

もちろん自分で取って食べた。見た目は全然違うが柿のような味とプルーンのような味の果実だった。


無言のまま食べ終わり、俺が立ち上がり背中が切られた服を着たのを見てエルートも立ち上がり族長の部屋まで案内してくれる。途中何人かのエルフとすれ違ったがどのエルフもエルートを避け、下を向き目を合わせない、むしろ見られないようにしている感じとも思える。

里は大きくはないので少し歩いて木の上の小屋の前にたどり着く。


【族長様。エルートです、ルイン様をお連れ致しました。入ってよろしいですか?】


エルートが聞くと中から声がして入室許可がおりたみたいだった。

中に入ると壁にはこの世界の動物だろうか剥製がある、テーブルなどはなく部屋の真ん中に族長エドフは座って居た。

【怪我も良くなったようで良かった。こっちに来て座りなさい。】

【はい】


族長エドフと向かい合って座る。それにしてもやっぱり若すぎるんではないのだろうか?エルフだから?

俺はエドフの情報と念じ見る事にした。

若く見えたけど実際は63歳やっぱエルフは外見では分からない。もしかしてエルートも?何て考えてエルートの事も見るとエルートは15歳同い年だ。良かった~これで70代とかだったら何か詐欺にあった気分だよ。


【里を救って頂きありがとうございました。大した物は有りませんがこれをどうぞ。】


何をくれたのだろう、袋の中身を見て見るとこの世界の通貨なのか?ウサギみたいなの倒した時に出た物と同じような物が入っている。銅ではなく銀貨のようだ20~30枚くらいだろうか。

この世界の通貨が分からないので多いいか少ないのか判断はつかない。里を救った報酬が多いか、少ないかどっちか分かった所で文句を言う気もないし、貰っておこう。


エドフは何かを決意したように表情をしまらせた。

【少ないのはもちろん承知の上です。これ以上この里には出せる物がないのでご容赦ください。他に出来る事が有れば可能な限りさせて頂きます。】


少なかったのか。俺が黙って居たので納得できていないと思われたのだろう。エドフの方からその言葉がでて来るのは好都合だ。

【盗賊に切られてしまったので何でもいいので上着を貰えませんか?】

【すぐに用意させましょう】


エドフは頷く。俺も無理難題を頼むつもりもないし、次の要求は無理難題かもそれないが確実にやらなければ、息を吸い込みはく。


【最後にエルートを貰いたい、俺の旅に同行させたいのでよろしいか?】


エドフも多少驚いているんだろうが表情は変えない。エドフが黙って腕を組みエルートと俺を交互に見ている。

【エルートの事はご存知ですか?エルートも今朝がた来て話していたが本当だったとは。】

【勿論エルートの事は知っています。】


エドフに今更エルートの事を、ただ普通のエルフ族より強いだけと説明しても無駄だろう。

【分かりました。エルート本人の希望でもある事だし認めましょう。ですがこの先何が有っても知りませんよ。それと大変申し訳ないが、エルートと行動するのであれば早々にこの里を出ていただきたい。】


少ないお金で他に何を請求されるか分かったもんではなかったのだ。里の厄介者を引き受けてくれる、本人も言っているし断る理由はないだろうエドフも里での面子も保てるだろう。

エルートと一緒に行動するからあまり里の中をウロウロされたくはないのだろう。俺の連れともなれば軟禁も出来ないだろうし。


【分かりました。用意が出来次第里を出ます。】

【里を救ってもらっておいて申し訳ないが、こうなったからには、そうしてもらえると助かる。上着はすぐに持って行かせますので部屋で待って居て下さい。】


俺は立ち上がりエドフに軽く一礼して出ていく。エルートもそれに続いて族長の部屋から出る。

エルートは挨拶はしていなかった、もうすませていたのだろうか。


まだ日は昇ったばかりだ部屋に戻ってすぐに出ればどこかの町や村にはたどり着けるだろうか。

部屋に戻るとエルートも一緒に着いて来ていた。


【上着を貰ったらすぐにでも里を出ようと思う。エルートも準備しておいてほしい。】

【私に持って出るような私物は殆どありません。多少の本は有りますが何度も読んでいるので持って行くほどではございません。】


軟禁で必要最低限しか渡されていなかったのか。着替えなど身の回りの物はいいのだろうか。

部屋に着き少しすると女のエルフが上着を持って来てくれた。エルートの方は一切見ずこちらに向かって渡してくる、俺が受け取ると足早に部屋を出てしまった。


上着を着替え部屋を出る、途中盗賊の亡骸などの有るゴミ捨て場の様な場所に切り裂かれた上着を捨てる。

勿論エルートも一緒に里を出た所でどうするか考える。いつも行き当たりばったりのノープラン俺の悪い癖だ。


【この近くに他に町や村は有るかな?】

【ここエルフの里は人里離れた場所にあります。私も外に出た事がないので分かりませんが。3日ほど西に行けば町が有るそうです。里の人が話してるのを聞いた事があります。】

【そうなのか。ありがとう。まずはそこの町目指して行こう】


エルートは頷くと一緒に歩き始めた。


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