第47話「魂誓パーティー」
第47話「魂誓パーティー」
俺がテミアと移動魔法で戻ると、家の前にチルトさんが待っていた。
【お~兄ちゃん!小屋出来たぞ】
外観は昨日までと変わりがない、チルトさんに案内されて中に入るとこの間来た時とは違い寝る所、食事の所など色々考えられて作られているのが見て分かった。俺が思っていた以上の出来に驚いたくらいだ。
【立派ですね。渡した金額で良かったんですか?】
【サービスだよ!気にするな。また何か有ったらよろしく頼むな!】
俺の肩を叩いてチルトさんは街の方に去って行った。ドラゴンの家を作るのが楽しかったのだろうか?結構サービスしてくれたような気がする。後でハクリを呼んであげないとな。
玄関を開けた瞬間キャロとポルンが飛びついて来た。半泣きの2人
【ご主人・・どこに行ってたんですか・・。】
【心配したんで・・すよ】
2人の頭を撫でた。エルートの事でショックを受けて居るのは俺だけではない、2人も同じなのだ。なのに俺は2人にまで心配をかけてしまった。4人でリビングに行き俺はエルートの様子を見に行く事を2人に伝えた。
【駄目ですよ。】
キャロが立ち上がり必死に俺が行こうとするのを止めてる。
【エルートさんの迷惑になるから駄目です】
ポルンも立ち上がって一緒に言って来る。
こっそり様子を見て来るだけだから大丈夫だといくら言っても2人は聞かない。テミアは黙って座って居るだけでどっちの味方をする訳でもない。
【絶対に見つからないようにするし、すぐ帰って来るから。】
どう言っても2人は納得しなかったが、俺がエルフの里から連れ出した以上最後まで見届け安心したかった。エルートが城で上手くやって行けるかどうか、どんな扱いを受けてるか確認したかった。
もうすぐ夕方になる、エルートの様子を見に行く前にハクリに小屋と言うには立派なハクリの家の完成を伝える事にした。キャロとポルンはずっと反対しているので、分かったと言って、ハクリの所に行くとだけ伝えて家を出た。
2人が最後まで折れなかったので俺が諦めたと思ってくれればいいが。勿論エルートの様子を見に行く気満々だった。キャロ、ポルンは食事の準備をするらしく、テミアが2人に頼まれて見張り役なのだろうか?ついて来た。家を出て少し歩いて
【テミアはエルートの様子を見に行くのを辞めた方がいいと思うか?】
テミアは立ち止まり
【駄目だと言っても行くのでしょ?私が言った事ですが、私が言わなくてもきっとルインさんは行ったでしょ。】
確かに今回はテミアに言われたからだが、きっと言われなくても様子を見に行ったと自分でも思う。キャロやポルンの反応が悪かったのでテミアの提案だとは言わなかったが。
【あぁ~駄目だと言われても様子は見に行く!2人に行かせるなと言われたか?】
【はい。ですが本気のルインさんを止める事は私にはできませんので。】
【すまない】
俺はテミアの手を握り移動魔法を使ってハクリの住む洞窟に向かった。洞窟の少し入った所でハクリを呼ぶとゆっくり出て来た。
【待たせたな。やっとハクリの家が出来たぞ】
ハクリの顔に触れて、テミアも一緒に移動魔法で小屋の前に移動する。扉を開けてハクリが中に入ると少し大きめに出来ていて、寝床の位置など満足したようだった。食糧庫からハクリが食べそうな物を置いて俺達は外に出た。
かなり日も沈んで来た事だし、エルートの様子を見に行こうとした。テミアも一緒に移動魔法で城近くまで移動した。どうやって侵入するか・・。
この前来た時は警備の人間は少なかったが、さすがに客を呼んでのパーティー警備は厳重何だろうなと覚悟していたが、門番が2人、城の城壁の上には見張り無し警備がゆるすぎないか?心配にもなったが俺にとっては好都合!
俺とテミアに身体能力を上げる魔法を何度がかけて、楽々潜入成功。変装道具など無いし、招待客に紛れ込んでも見つかる可能性も有るので外の窓から中を覗いてエルートを探す事にした。ダンスの音楽だろうか?音楽が聞こえる方に俺達は向かった。外の2階の窓から中を覗くと、貴族なのだろうか?綺麗な服を着た人達が居た。王様とお妃様らしき人も座って居る。その近くに誰か居るがここからだとよく見えない。
エルートの姿を探す、一際綺麗な髪が目立つのですぐにエルートを見つける事が出来た。お姫様が着る服を着て城のダンスホールなのだろうか?中心でダクス王子と踊っていた。王子と魂誓すれば本物のお姫様だもんな。
2人を囲むように何人かの人達が踊って居たが、エルートが目立っていた。いつの間にダンスを覚えたのだろう?朝から城に行って練習したのだろうか?
遠くでハッキリとエルートの顔は見えないが、幸せそうには見えないし、喜んでいる様にも見えない、時折ダクス王子を睨んでいる様にも見えた。気になったのでしばらく様子を見た。
しばらく踊った後に魂誓の発表をして皆が拍手で祝福する中、肝心のエルートは皆に笑顔を見せては居るが、俺に見せていた笑顔とは全然違い俺にはすぐに作り物だと思った。
パーティーも終盤になり、エルートに色々な人が挨拶をして、城から帰って行く。エルートとダクス王子も王様達に挨拶をしているのだろうか?話してダンスホールから出てどこかに行くみたいだ。
俺も外から追って窓越しに追跡した。。エルートが気になるがこれ以上はストーカーだな・・・。
俺が帰ろうと、テミアに触れて移動魔法を使おうとすると
【もう少しだけ様子見ませんか?】
テミアも何か気になったのだろうか?もう少し様子を見る事にした。




