第45話「一線超え!?」
第45話「一線越え!?」
立ち尽くしていた俺だが
【あの王子がどんな嫌な奴なのかエルートにも話しただろう!それでも王子と魂誓をするのか?】
エルートは俺を見ようとはしない、下を向いたまま
【確かにダクス王子様は性格に問題が有るかも知れませんが、一国の王子様です】
確かに相手は一国のしかも世界最大国家の一つの王子一緒に居れば生活面で苦労する事はないだろうし、エルートは物覚えが悪い訳ではないから怒られる事も少なく大切にしてもらえるかも知れないが・・。
魂誓を断っておいて、更に色んな人と出会ってエルートが気に入る人が居なかったら俺にもう一度魂誓をとは言っていたが実際こうなると辛い。エルートの心変わりを責める資格は俺にはない事は十分理解している。
俺はエルートから手を離した。
【俺の事が嫌いになったのか?】
こんな事聞いた所で何の意味も無いのは分かっている。だが聞かずにはいられなかった。
エルートはゆっくり顔をあげて
【ご主人・・さま・・好きです】
エルートの頬に流れる涙、潤んだ瞳今まで1度も見た事のない顔をしていた。切なさと悲しさの混ざった表情とでも言うのだろうか。俺の事が好きであっても選ぶのはエルート自身俺がここで何か言ってもエルートを困らせるだけで俺のプラスにはならない。
俺は奴隷契約解除のやり方を調べた。エルートの額の古代文字が浮き上がった部分に指を当て解除の呪文を唱えた。浮き上がった古代文字が破裂したように砕け散た。これで解除は出来たはずだ。
【明日の朝には城から迎えが来ます。】
明日だと!エルートの気持ちを変える時間が欲しい訳でもないが、明日の朝は急すぎる。
気持ちを変えたとしても俺はやっぱり魂誓は受けれない。エルートの事は好きだが魂誓を受けれないのは俺の問題だ。
一緒に居て未練と言うか、思いと言うか募る寄りいいのかもしれないが、皆とお別れ会くらいしたいと思っていたのに。
【ご主人様最後にお願いが有ります。】
奴隷契約を解除したのにまだ俺をご主人様と呼んでくれるのか、嬉しい反面明日の朝でエルートが俺の前から居なくなってしまう現実が耐え難い。一国の王子と魂誓ともなれば簡単にエルートに会う事は難しいだろうし。
【俺にできる事なら何でも言ってくれ】
エルートをエルフの村から救って?エルートが幸せになれる場所を探そうと一緒に連れて来たが。俺が気に入らない王子相手ではあるがエルートが決め、幸せになってくれるのならそれは良い事だ。今俺にできる事は何でもしてあげよう。
エルートは少し黙ったまま俯き、徐に服を脱ぎ始めた。暑かったのか?嫌々。脱ぐほど暑くはない。
【エルート何してるんだ?】
着ている服を全部脱いだエルートが俺に抱き着きそのまま後ろに有ったベットに倒れこむ、俺の上に裸で乗っかっているエルート。俺が顔を少し上げてエルートを見ると
【奴隷の時はできませんでしたが、最後に夜のお勤めをさせて下さい。】
俺の服を脱がしてくる、寝る服だったので薄い生地越しにも伝わって来るエルートの胸の柔らかさと温かさが今度は直接俺に伝わってくる。俺は慌てて
【エルートだ・・・。】
俺が言おうとした時にエルートは俺の口を自分の唇でふさいだ。その瞬間俺の理性は完全に吹っ飛んだ!
エルートを抱きしめ半回転周り今度はエルートが下で俺が上の状態、エルートの顔を見ると顔が真っ赤で、もう泣いてはいなかった。
理性が吹っ飛んだ俺はもう一度軽いキスをして、顔を離しエルートを見るとエルートから涙が出ていた事にきずいた。俺は我に返った!
【すまない】
【いいえ。嬉しくて】
エルートや皆は俺が好きで奴隷になでまって愛情表現?をしてくれているが、俺がエルート達にした事はない。たまに抑制できない時も有ったが、ハッキリと分かるような事はした事は無かったのでエルートは泣いてしまうほど嬉しかったのかもしれない。
エルートは涙を拭って目を閉じて、身を俺に任せる。
だが目を閉じる前のエルートの顔が目に残ってしまう、寂しさなのか?悲しさなのか?俺には分からないが、俺にも分かった事が1つ有った。このままエルートを抱いてはいけないと言う事だ!
目を閉じる前に見せたエルートの表情は生前の俺の経験上今は良くても後には寂しさと虚しさが残る。
エルートは積極的な方ではない、今の状況だって頑張って、頑張って作ったのだろうここで俺が何もしなければエルートに失礼なのかもしれないが別れのエッチ何てそっちの方が虚しさや、寂しさが後後残る。
俺はエルートを強く抱きしめて、
【今までありがとう。俺もエルートが好きだ】
エルートの耳元で囁き、魔法を使ってゆっくりとエルートを寝かせる事にした。
俺が魔法を使って寝かせようとしている事に気づいたのか
【バ・・・カ・・・・・。】
エルートは俺の使った魔法で寝てしまった。エルートを抱きかかえていつも寝て居る場所に移動させて服を着させてそのまま寝かした。
エルートの誘いを断ったのは気が引けたが、お互いの為にもこれで良かったんだと自分に言い聞かせた。
それにしてもお風呂に入りに行った3人は、部屋に来ないな?と思いキャロの居場所を確認するとお風呂には居ない、どこだとマップを見て確認すると隣のキャロとエルートの部屋で3人で寝て居るみたいだった。
3人は明日の朝にはエルートが城に行ってしまう事を知っていてお風呂から気を利かせて俺とエルートを2人きりにしてくれていたんだろうか?それともエルートに頼まれたのだろうか?どちらにせよ今日はエルートと久しぶりに2人きりだ。そんなに日が経ってる訳ではないが懐かしい。
俺もベットに入りエルートを抱きしめて眠りに着いた。




