第44話「別れの始まり」
第44話「別れの始まり」
先にお風呂場に行き、温度など調整していたが中々皆が来なかったので自分で頭を洗い始めるると皆が来たのかお風呂の出入り口が開き誰かが入って来て俺に近づいて来る、頭を洗って居た俺は下を向いて目を瞑っていたので誰が来たのかは分からなかった。
いつもなら女子達は話しながら入って来るので目を瞑って居ても分かるのだが、今日は話し声もしない。近づいて来るのは誰かと思い薄目を開けて確認するがシャンプーが目に入りそうになり誰かの足を見たのが限界だった。
【ご主人様私がやります】
近くに来ていたのはエルートだった。途中だった頭を洗って貰い目を開けると、お風呂には俺とエルートしか居ない事に気がついた。疑問に思った俺はエルートに聞いてみる。
【他の皆はどうしたんだ?】
エルートの方に振り向く事は出来ないので、後ろに居るエルートにそのまま聞いた。
【皆さんは今日はやる事が有るらしいので後で入ると言ってました。】
俺の背中を洗いながらエルートは答えた。
いつも皆で入って居るのにこんな事は初めてだ。テミアは奴隷ではないのでともかく、他の2人はどうしたんだ?お風呂から出たら聞いてみようか。エルートが背中を洗ってくれたので残りは自分で洗おうとしたらエルートが腕や足を洗ってくれた。
お風呂で2人っきりは正直ヤバぃ!見慣れてきたとは言え、それは他の誰かが居るから抑制が働いていたが美少女と2人きりで裸・・。何で俺は拷問を受けているんだ。
今日は特に悪い事はしてないはず。考えて居ると余計俺の息子は反応をしてしまう。
さっさと体を流し、俺はお風呂の中に避難した。エルートが自分の頭と体を洗い始め後ろ姿を見て居た。今日は他の人の目も気にならないので〔キャロ〕スタイルのいい体、綺麗な髪、ダクス王子が一目惚れするのも無理はないだろう。見た目もだが内面も素晴らしい子なのだから。
洗い終わったエルートがお風呂に入りに来る。いつもの様にこの広いお風呂でくっつくように俺の隣に座っている。いつもと違うのが皆が居ない事だ!
いつもなら何とも思わなくもないが・・。2人だと理性を保つのにやっとだ。
隣に座って居るエルートの頭が俺の肩に凭れ掛かり、新婚で混浴に入って居る気分になる。皆が居る時もしてくる事は有るが、反対側にはキャロも居るし皆も居るのでまた違う雰囲気だ。エルートの方に目をやるとまた少し成長をしたのか?膨らんだ胸も俺を誘惑してくる。
いつもは何気ない会話をしているのだが、2人きりだからなのか話す事は無くエルートのいい匂いを近くで感じ、魅力的な体に目が奪われる。これ以上一緒に居たら理性が確実に吹っ飛ぶと思った俺は先にお風呂を出る事にした。
俺が先に出ようとすると、エルートも後に続いて出ようとしていた。脱衣所で服を着る時はなるべくエルートの方を見ないようにした。湯気と言うモザイクが無い状態での直視は一発で俺の理性を吹き飛ばしてしまうだろう。
服を着てエルートと共に飲み物を飲みに行くと、3人が居た。
【どうしたんだ?お風呂に入って来なかったけど?】
座って居たキャロとポルンが立ち上がり
【明日の朝食の仕込みをしていて今終わった所なんです。】
俺が台所の方を見たがそれらしい後は残っていない、もう片付けまで済んだのか?
俺が疑問に思って居ると、キャロが近づいて来て俺とエルートに飲み物を渡す。俺が飲み終わるとポルンが飲んだコップを片付けてくれた。
【今日は先に寝ててください。私達はお風呂に入って来ます】
キャロとポルンは用意して有ったお風呂セットを持って足早にお風呂に向かった、テミアも立ち上がりお風呂に向かって行った。何か今日は変だ!何か企んでるのか?
気にはなったが、考えても分からないのでエルートと先に部屋に向かった。エルートも後で話しが有ると言っていたいしちょうどいい、話が終わる頃には3人も戻って来て皆で寝れるだろう。
部屋に着き、中に入るといつもならエルートが先にキャンドルに火をつけるのだが、今日はつけよとしない。真っ暗って訳でもないが、寝る準備などするのに暗闇は不便でいつも寝る直前まで灯りをつけている。
後から他の3人が入って来た時に、暗いと困ると思った俺はエルートがつけなかったので自分でつけようとキャンドルの近くに行くと
【ご主人様・・。つけずに話したいのですが。】
細かい作業をする訳でもないので、俺はつけるのを辞めた。月明りではないが、第何惑星かは知らないが月明りのように薄っすら明るいので目が慣れて部屋で動く分には問題は無い。俺はベットに座り、目の前にエルートが立つ、エルートの顔が暗くてハッキリ見えないが泣いているのか?
【ご主人・・様。誠に勝手で申し訳ないのですが、奴隷契約を・・・・破棄しては頂けませんか?】
何だって。俺がポルンにした意地悪とか、さっき露骨にエルートの体を見ていたのがバレて嫌われてしまったのか!?
【どうしたんだ?急に?俺何か悪い事したか?】
これじゃ。恋人に別れを言われて食い下がってる男だな。とは思ったが突然の事過ぎて納得とう言うか、訳が分からない。確かに相手の気持ちが自分の知らないうちに冷めていて、今言われてしまったのなら仕方がないしどうにかできるもんではない。相手にやり直す意思が無ければ。
【ご主人様は何も悪くありません】
泣いているのだろう声が泣き声だ。
【奴隷解除したとして、これからどうするんだ?】
俺はあまりの驚きに立ち上がりエルートの両肩に手をやった。
【ダクス王子の魂誓を受けようと思います。】
エルートの言った言葉を信じられなくて、俺は驚きとショック立ち尽くした。




