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異世界管理者   作者: チョッピ
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第4話 「エルートの思い」

第4話 「エルートの思い」


まだ明け方なのだろうか薄っすら朝日が出始めていた。

俺はまずステータス表示を試す。自分の情報と強く念じてみる。

目の前にオンラインゲームの自分設定見たいのが出てきた。確かにゲームは結構やっていた方だが自分の分かりやすい表示がこれとは・・・。


目の動きでカーソルを操作し、見たい場所に合わせてクッリクと思う。思うだけで選択できるのね。

カーソルを移動させなくても選んでクリックって感じでも選択は可能らしい。


     長門 春樹  職業 冒険者Lv3〔管理者Lv1〕 15歳  装備 ポタヌイ  

     スキル すべて  魔法 すべて 

名前が変わってない!名前の所を選択してみる変更可能なので急いで変えた。服や靴は装備に載らない所を見ると防具ってわけではないのか。それにしても武器の事だろうポタヌイってこれも選択し変えてみようとする変えられる良かったぁ~。

職業、年齢までも選択出来るって事は歳も変幻自在なんだろうか。戻せなくなっても嫌だし歳は若いままでいいとしよ。職業はまだ何が有るのかも分からないし取り合えずこのままだなぁ。

スキルも魔法もすべてってやっぱり管理者だから何でもできちゃうって事なのか。


     ルイン  職業 冒険者Lv3 〔管理者Lv1〕  15歳  装備 ポタヌイ

     スキル すべて  魔法 すべて

武器の名前も変えようとしたがいい名前が思いつかなくてそのままにする事にした。

体力とか力とか基本値も有るがこれはいじれなかった。

次にこの世界の言語っと念じてみる。今自分はこの世界の人と会話出来ているがまさか日本語ではないよな。色々な言語がずらーと出てきた。どれを使って話してるのか分からない。見てもしょうがないな。


他にもマップだとか世界がどうなってるだとか調べれば分かるんだろうけど、一気に見ても覚えられないだろうし時間もかかる。何よりこれから自分で発見出来るだろう楽しみをなくしたくなかった。いざとなったら見たらいい。今はこの世界を自分で見て周ってゆっくり楽しもう。


もうひと眠りしようと横になるとエルートが入って来る。まさかの夜這い!?怪我人だしそれはないか。

起き上がり座る。エルートが慌てながら小声で


【起こしてしまいましたか?横になってて下さい。】

【起きてましたので大丈夫ですよ。薬のおかげで良くなりましたからね。こんなに朝早くにどうしました?】


え?って顔してこちらを見て来る。さすがに薬を飲んだだけでは動けるほどの回復はしないよな。それにしてもエルートはやっぱ綺麗だなぁ。整った顔は言うまでもなく金髪の長い髪が本当に綺麗で一目惚れしてしまいそうだ。


【魔法が使えるようになりましたのでルインさんがよろしければ回復魔法を使わせて頂きたく思いまして。】

そう言ったエルートは顔を逸らした。


どうしたのだろうか?魔法に自信がないのだろうか?

傷は治ってるだろう、包帯を取られて完全に治ってる所を見られたらまずいよな。あの不味い薬も沢山飲んだし凄い回復力で説明つくかなぁ。出来る事なら見られるのは避けたいところだ。


【もう傷は大丈夫みたい薬のスープ飲んだおかげかなぁ~】

【そうですよ・・・ね。私みたいな者の回復とはいえ受けたくはないですよね】


なんだこの展開は立ち上がり飛び出して行こうとするエルートの手を取って止める。俺が座りエルートの手を引っ張り向かい合うように座らせて話しを聞こうとした。


【ごめんね。俺は傷が治ったと思ったから言ったんだけど。私みたいな者ってどういう事?】


今にも泣きそうになるエルートの目は必死に涙を堪えていた。


【お気ずきでしょうが私はエルフ族で金髪で瞳が紅色です。助けた事を後悔なされてるのでしょ?その上回復魔法とはいえこれ以上私に関わるのは嫌でしょう。十分承知しております。】


目が紅色、金髪エルフは魔法が下手で身体に危険でも有るのか?


【助けた事は後悔してないよ。それに目が紅色、綺麗な金髪とっても綺麗だよ。俺は世間知らずだから、知らない事が多くてね。】


エルートの方を見ながら真剣な表情で言った。エルートは涙をいっぱいに溜めながらも頬を赤らめた。


【私の様なエルフが何百年に1人時々生まれるらしいのです。例外なくその周りに居た者は災いを受け、私自身にも本来持ちえない異常の力が有り暴走した結果周りを大きく巻き込み死んでゆくそうです。

里が盗賊に襲われた事により私は外に出られました。しばらくすればまた新しく建てた所に入り出る事も許されません。】


エルートは拒絶されるのを覚悟で涙を堪え必死に説明してくれてるのだろう。薬を飲ませてくれる時も拒絶されるんではないかと怯えていたのだろう。


【回復魔法お願い?】


驚いた顔を浮かべているエルートを見ながら俺は立ち上がり上着を脱ぎ、包帯を取りエルートの方に背中を向ける。


【えぇ!】表情は見えなかったがエルートは両手で口を押えているのだろう。


エルートをかばった俺をここまで運び、包帯を巻いてくれたであろう本人が背中の傷が1~2日では到底治らないということは知っていただろ。自身の回復力が強いとはいえ、回復魔法すら使ってないのにこんなに早く完璧に治るとは予想外でしかないのだろ。

エルートと同じ様に異常の力を持っている人と言う事だ。言うまでもなく気がつくだろう。


【傷が痛くてたまらないから回復魔法お願いね。万が一暴走しても必ず俺が止めて助けるから一緒に世界を見て周ろう】


この先一生軟禁生活、里の皆からも厄介者扱いされているのだろ可哀そうすぎる。俺は覚悟を決めた。この子がどこか他の町や村で誰かと普通に暮らせる場所を見つけられるまで一緒に世界を周ろうと。


エルートは額を俺の背中に当て回復魔法を使いながら涙を零していた。そうして無言のまま頷いていた。

俺の背中には回復魔法の暖かさと涙の粒の感触が伝わって来た。


しばらくして落ち着いたのだろうか回復魔法を辞め立ち上がった。俺は振り向き自分で包帯を巻きなおした。エルートは背中を向けて立って居る、さすがに泣いた後の顔は人には見せにくいよな。


【皆には背中の傷の事は内緒で。】

【怪我の事を誰かに聞かれたら私が治した事にしてください。昨日の盗賊襲来の時にこの里に魔法が使えない結界を張られていましたがもう解除して有るので回復魔法で治したと答えれば問題ないと思います。】


この里に居る者には治せないほどの傷でもエルートの異常な力で治した事にしようという事か。

こちらに振り向きにっこりと笑顔を見せてくれた。


【やっぱり笑顔可愛いね!】


思わず口走ってしまった。俺の性格は可愛い、綺麗は素直に相手に伝える方でそれ以外は黙ってる人だ。

エルートは顔を真っ赤にして黙って走って行ってしまった。

思わずでてしまったがシリアスモードだったのにぶち壊してしまったな。これは反省しておこう。


もうすぐ日も登るだろ。誰かが来る前にエルフ族について調べる。

知能が高く、魔法が得意、寿命が長い、耳が長い、以上が特徴そこまでは何となく分かっていたけど。

昨日盗賊相手にエルフの男達が剣で戦っていたのは盗賊に魔法を封じる結界を張られていたからなのか、俺が寝る前にエルフの人達が何かしてたのは設置結界を探して解除する為だったんだろうか。


金髪、目が紅色についても載っていた。エルフ族〔特殊〕に位置するらし。

普通のエルフ族よりも魔法力と知能の基本値が高く設定してあるようだ。特に周りに災いを招くなんて書いてはいない。

俺が思うに強い力を持っているので狙われる事が多いので災いを呼ぶなんて言われてるんではないだろうか。それにエルフは寿命が長い、何十年、下手したら百年近く軟禁され、里の皆から厄介者扱いされればさすがに爆発するだろう。その後自ら命を絶ってしまうのだろうか。あくまで予想だが間違ってはないだろう。


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