第3話 「管理者とは」
第3話 「管理者とは」
背中を確認した後座って考えていると、エルートと他の男のエルフとは違い民族衣装っぽいのを着た若い男のエルフが入って来る。
【私は族長のエドフ。ありがとうございました。ルイン様のおかげでこの里は滅びずにすみました。】
俺の名前をすでにエルートから聞いていたのだろ。それにしても族長にしては若い気がする。前族長は戦いで死んでしまったのだろうか。
【少しでもお力になれたなら良かったです。】
【それなりのお礼はさせて頂きます。傷も痛むでしょうからまた後日ゆっくりと。食事を持って参らせますので今日はごゆっくりお休みください。】
この空気は!言えない。もうどこも痛くなくむしろ元気な方だなんて。やっぱりかなりの深手を負っていたんだろう。上半身包帯のような物でグルグル巻きだしなぁ。エルートは族長の言葉を聞くと部屋から出て行っていた。
【ありがとうございます。休ませていただきます。】俺は頭を軽く下げる。
【それでは失礼します。】
族長は部屋から出て行った。外では何人かの声が聞こえる。日も傾いているなか何をしているんだろうか?
消化活動か?盗賊の後かたずけカ?立ち上がり窓から外を見て見るがそんな様子ではなかった。
足音が聞こえる、誰かが来る!急いで横になっていた所に戻り座った。
エルートが食事を持って中に入って来る。
【寝ていなくていけません!酷い怪我をなさっているのですよ。しばらくすれば回復魔法も使えるようになりますのでもうしばらく安静にしていて下さい。】
エルートは死にかけていた俺が自分の回復力でなんとか死なずにはすんだと思ってるようだ。包帯みたいの巻いてるし見えないのは好都合だ。自分の感覚ではこれはもう完全に治ってるんだろ。
【すみません・・。】
おとなしく横になる事にした。魔法は使ってなくても、多少の薬草みたいのは使ったかもしれないが深い傷がすぐに治ったなんて知られたらどう反応されるか分からないし。魔物か怪物扱いされて追い出されても嫌だしな・・。
持って来てくれた食事をエルートが俺の体を少し起こして食べさせてくれる。エルートから女の子特有の甘い香りがする。男の人が怖いのか、何だか怯えている?不安そうだ。
細かくきざんでは有るが何だか分からないキノコっぽい欠片や葉っぱが入ったスープ怪我人用の食事だろうか?
【ご存じとは思いますが。スープには回復力を高めるハーブやキノコなどが入っておりますので、飲んで安静にしていた下さい。】
【ありがとうございます】 知らない、知らない。
薬だからなのだろうか、当然美味しくはなかった。表現に困る不味さだ。飲ませてもらっているから堪え、なんとかスープを飲み干した。どんな怪我しても、もう二度と飲む事はないだろ。
【食事ありがとう。後はゆっくり休むよ】
エルートがゆっくりと、優しく横に戻してくれる。吐きそうになるくらい不味かった。違う意味でダメージを受けたし、疲れてもいたので今日はもう休む事にしよう。
【半分だけでも飲んで頂ければいいと思っていましたが。ゆっくりお休みになって下さい。また後で参りますので】
半分でもいいなら先に言おうよぉ~!飲ましてくれる手休まないから全部飲まないとダメだと思ちゃったよ。でも可愛い子に看病されるのはやっぱいいね。
胃がムカムカする感じで気持ち悪い。少しでも寝て体調を整えよう・・。ウサギみたいなのと戦闘や盗賊との戦闘でかなり疲れていたらしく気持ち悪いが自然と眠りについた。
気がつくとまたも下に惑星、周りには何個かの星々。お爺さんと出会った場所に居た。
まさか!あの変な薬で死んだのか!?体に良いんじゃなかったのかよ。光が集まりだし人の形になる。猫耳のお姉さんが現れる。
【あなたが第二惑星の新しい管理者さん?】
第二惑星?俺がさっきまで居た所はそうなのであろうか。
【お爺さんから引き継いだ管理者ではありますが、第二惑星とは?】
【あれぇ~。前任者から何も聞いてないの?】
驚いてはいるが軽い口調で聞いてくる。猫耳お姉さんは頬に手をやりちょっと考えて居た。
【何も聞いてません。世界を管理して後は自分の好きなようにしていいってくらいにしか・・。】
お爺さんと話して俺の解釈はこんな感じだったのでそのまま伝えた。
【引き継いだんだから管理惑星くらい教えてあげてもいいのに・・・・】
何やらブツブツ言っている。ポンっと手を叩いて猫耳お姉さんが説明を始める。
【まず私は第五惑星の管理者のトローン。君の足元に有るのが君が管理している第二惑星だね。】
どれが第五惑星なのか分からなかったけど、自分の管理する惑星は分かった。
【えっと。ルインです。第五惑星はどれになるんですか?】
【ちょっと遠くに見える黄色っぽい惑星だよ。私も管理者になったばかりだから詳しくはないけど色々教えてあげるね。】
新人管理者の仕事は新たに来た管理者の説明なんだろうか。新人に新人を任せるとは。それとも他の管理者と説明するジャンケンにでも負けたのか。
トローンはニッコリ笑顔でいる。やっぱ猫耳の破壊力はすごいな!だらしない顔になるのを必死にこらえた。
【よろしくお願いします。】
【1 管理する惑星の全情報はいつでも確認できます。必要な情報を念じてみてください。自分の1
番分かりやすい、見やすいように出てくるはずです。
2 管理者は死ねません。管理者のステータスの一部は自由に変化可能です。
3 管理者専用武器
4 管理する惑星の個人の能力を操作できます。武器や防具なんかも可能です。ただし!影響が出るでおススメできません。
例えばエルフ族の誰か個人をレベルもしくは基本値など強化するとエルフ族すべてに共鳴してしまい世界のバランスが崩れる可能性があります。争っている種族もいると思いますので。
同じく武器や防具も基本値を上げればその同種類のすべてに影響がでます。魔物が存在する世界であれば魔物にも大きな影響を与えるかかもしれません。
大きな改変はそれだけ世界に大きな影響を与えると考えてください。
5 創造者による裁定があります。 あとはぁ~....。う~ん・・以上です!】
ちょっと待てぇ~。他にも絶対に何か有るんだろ!!頑張って思い出してくれよ。さっきまでの何も分からない状況に比べればまだましだが。思い出したら教えてくれるだろうか。
【創造者の裁定ってなんなんですか?】
【何年か何十年後かに1度くらい有ると聞いています。私も詳しくは分かりません。ルインさんの前任者は裁定により解放されたらしいよ。管理者レベルを上げておいた方がいいとの事らしいですよぉ。】
解放?永遠に死ぬ事が出来ないならそれはやはり苦になるのだろうか。今から楽しみがいっぱいの俺には分からない気持ちだなぁ。あの時お爺さんが最後にありがとうの後に言った言葉は【すまない。】だったのだろうか?。悪く考えれば死ぬ事の出来ない呪いのようなものだからなぁ。今の俺にはその気持ちは理解できない。
【管理者のレベルを上げる方法は?レベルを上げると他にも何か出来る事が増えたりしますか?】
【管理する惑星に創造者が手を加えた何かが存在するらしいよ。それを解決もしくは、クリアすればレベルが上がるとの事で、レベルが上がると新たに自分の世界に追加や色々出来るらしいよ。ルインは世界を引き継いでいるのである程度の物や種族は居るとは思いますが?どうなのでしょう。】
自分の好きな物を足したり、自分の好みに世界をいじる事が出来るって事でいいのか。その時は世界に影響は出ないのだろうか。
創造者の事とか他の惑星の事とか。俺の管理の第二惑星も引き継いだ事は知っていても内情は知らないみたいだし。まだ分からない事は有るがこれ以上他の事を聞いてもトローンも分からなそうだな、大体は分かったからまずは自分の世界を調べてみよう。
【ありがとうございます。大体分かりました。】
【私に聞きたい事あったら管理者ステータスから連絡してね】
そんな事も出来るのか帰ったらまずはステータス確認だなぁ!
トローンは軽く猫ポーズみたいな恰好して光と共に消えてしまった。
別れの挨拶なんだろうか。トローンには普通の別れの挨拶だとしてもいきなりやられたので不覚にも可愛くて見入ってしまった。
戻るには念じる感じでいいのかなぁ。戻れ!強く思う。ワープしたかのように先ほどまで寝ていた場所に戻った。




