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第6話 和解と憎しみ

……光ちゃんがそんな人だとは思わなかったよ…。


……私、もう光ちゃんと一緒にはいられない…。


………ばいばい、光ちゃん……。



月乃?

一緒にいられないってどういう事?

出て行くって事?



「月乃!!」


「ひゃあ!!」


いきなりの大声に驚いたようで月乃は変な声をあげた。


月乃はそこにいた。

あれは夢だったらしい。


「どうしたの光ちゃん?」


月乃が問い掛けて来たので、何でもないよ、と誤魔化した。


月乃は首をかしげつつも、台所に戻って行く。


はぁ…。

夢で良かった…。


そう思い、月乃に目を移す。


月乃はいつもの様にくまのプリントがしてあるエプロンを着て、楽しそうに料理をしている。


本当に料理中の月乃は輝いている。


そう思っていると、昨日の事が脳裏に浮かび、体温が上がってきた。


しかし、あんな事をしてしまったのだ。

謝る必要がある。

本人は気にしていないと言った素振りを見せているが、そんな訳はないだろうし。


という事で、台所の月乃の元へ。


月乃は僕に気付いた様で、どうしたの?と聞いて来た。


「あのさ、昨日の事なんだけど……本当にごめん」


そう言うと月乃は下を向いて黙ってしまった。


「言い訳するの女々しいって思うかもしれないけど、寝ぼけててさ、月乃が僕の部屋を使ってるの忘れてて…」


月乃は変わらず、黙っている。


許してもらえないかもしれない。

そう思って、再度口を開きかけたその時

「わざとじゃないんだよね?」

と聞かれた。


僕がもちろんだよ、と言うと、

「だったら許してあげてもいいよ」

と月乃。


「えっ、許してくれるの?」


「うん…。だけど、条件があるんだ…」


条件とやらが気になったが、月乃に許してもらう為だったら仕方ない。


「分かった。で、条件って?」


そう聞くと、月乃は嬉しそうに

「今度の週末、デートしよっ♪」

と言って来た。



それ、僕にとってマイナス?


そんな疑問を覚えたが、許してもらえるというんだから、文句は言うまい。


「分かった。じゃあどっか行こうね」


「うん♪」


凄く嬉しそうに笑った月乃。

それを見ていると心がどくんと高鳴った。


なんだろう、この感じは?

今までこんなのを感じたのは初めてだった。

生まれて初めての感覚に戸惑っていると、昨日お風呂に入ってなかった事を思い出す。

今からお湯を沸かしても間に合いそうにもなかったので、月乃に告げた後、シャワーを浴びに行く。



シャワーを終えて、髪の毛を乾かしつつリビングに戻ると月乃の料理が食卓に並んでいた。


「光ちゃん。早く食べようよ♪」


そう言われ、席に着き、朝食を食べ始める。


今日はトーストとハムエッグ、サラダにコーヒーという、洋風な料理。


月乃は和洋中のどの料理も美味しく作れる。


月乃の旦那さんになる人が羨ましいって思うね。


「もう、光ちゃんたら♪そんな事ないよ♪」


……前にも同じ様な事あったよな…。

気を付けなきゃ。


顔を両手で覆いながら悶えている月乃を横目に、食後のコーヒーを啜る。


因みに、僕のはブラックで、月乃のはミルクとシュガー入り。

月乃は苦いのが少し苦手。


月乃も落ち着き、家を出ようとしたが、

「光ちゃん、占い始まっちゃうよ」

と言われ、立ち止まる。


昨日が散々な結果だったから、今日は上位が期待できるだろう。


そう思い、テレビを着ける。



「今日もやって来ました!お天気お姉さんのドキドキ星座占いだよぉ♪」


さて、何位だろうか?



「今日の1位の星座は、昨日に引き続き蟹座の貴方!今日は恋愛運が凄い!!何か約束をすると、効果アップが期待できるよぉ!」


また月乃が1位だ。

2日連続1位はなかなか珍しいな。


月乃は

「やっぱり、今日もついてた♪」

と呟いている。


その後2位、3位…と続き、11位。


「11位は魚座の貴方!今日は……」


うぅー。

こっちも2日連続ですか…。


ガクッと頭を垂れていると、月乃が黙って服を握ってきた。


気遣ってくれる月乃に感謝しながら、占いの結果を待つ。


第一、昨日あんなんだったのだから、今日はあんまり酷くはない筈。


「残念ながら、今日の最下位は牡羊座の貴方。昨日に続き2日目…。ドンマイとしか言い様がないよぉ!今日言う事ははっきり言ってないです!強いて言うと職場や学校には要注意!人間関係にトラブルが発生するかも」


うん、気を付けよう。


とは言っても、最下位にしてはそんなに酷くはなかった。

やっぱり昨日が最悪だったからか…。


そんな事を思いつつ、テレビを消して家を出る。



話しながら、学校に着くと、嫌な視線を四方八方から感じる。


いったい何?


疑問に感じるも、気にせず教室へ。


扉を開け、黒板が目に入った。


月乃も気付いたらしく、目を丸くしている。


でも何で?

何でこれが書いてある?



黒板には

『祝!!光&月乃、同棲スタート!』

と様々な色チョークを駆使し、大きくそう書いてあった……。


今日は書くつもりでなかったのですが、何となく書いていました。


それはともかく、やっと二日目です。

連載が終わるまで何話書けばいいか予想出来ません…。



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