表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺のどの仕事でも必ず事件が起きる。絶対にあの聖騎士のせいだ!【魔法師の三法則】  作者: 笑獅抜剣
第2巻 魔法廃棄物解体員がポルターガイストに取り囲まれる
82/124

12.チャくんの秘密

 ゴミ収集車を見送った後、また夕食の時間になった。そんなスケジュールが、ちょうどジコクに笑い皺の妖怪がもたらした恐怖を忘れさせてくれた。


 今晩の夕食は、牛肉と野菜を入れた生地で作るお好み焼きだ。一枚一枚重ねて鉄板で焼き上げる。鍋と同じく、待たなければならない。


 ジコクは落ち着きがなかった。両手にヘラを一本ずつ持ち、チャくんが用意した魔力フライパンを睨みつけた。


「八分経ったか?」ジコクはだいたい十五秒おきに聞いてくる。


「まだだよ、落ち着け」チャくんは、ジコクが生で材料を丸呑みしそうな顔をしていると思った。


 生で食える牛肉を買ったのが間違いだった。ちゃんと火を通さないと駄目な豚肉にしておけば、少なくとも細菌で少しは抑えられたのに。


「炒め物じゃ駄目か?」ジコクが聞いた。そっちの方が早くできる。


「駄目だよ。お好み焼きを炒め物にする奴なんていない」肉の提供者であるチャくんは、食事を出してるという権威で禁止を命じた。


 ご飯を出してる者が偉い。ジコクは唇を噛んで我慢するしかなかった。


「君、こんなうまいもん食えるくらい金持ってるのに、なんでこんな場所で働いてんだよ?」ジコクが聞いた。


 この疑問は、ジコクにとって、この施設がいつ爆発するかって問題より解けなかった。


 近所の住民は彼らを嫌ってる。当然、商売なんてしてくれない。弁当一つ売ってくれない。


 チャくんが使ってる食材は、魔話で直接メーカーに注文したものだ。業者は冷凍庫付きの車で、直接第四焼却炉まで届けてくれる。


 ジコクはそれに衝撃を受けた。ここで飯を食う職員の数は、卸売りレベルじゃない。高単価の商品じゃないと、業者がわざわざ商売に来るはずがない。


 チャくんが値札を見せなくても、ジコクにはその金持ちっぷりが普通じゃないとわかった。


 ジコクの考えでは、金持ちは暇つぶしに儲からない仕事をするかもしれない。例えば慈善興行に出たり、貧困地域へ送る本の梱包を手伝ったりする。でも、誰もが唾棄し、自分のイメージを損なうような仕事にわざわざ来るなんて、絶対にない。


「法規でこの仕事を貧乏人専用にしてるわけじゃないだろ?」チャくんは肘をテーブルについて、片手で拳を作って頰を支えた。さっきの雨の中の対峙で少し疲れたのか、まぶたが落ち気味で、だらりとした笑みを浮かべて言った。


「僕は、あるものを探してるんだ。ずっと前にここに捨てられたものだ。ここが廃棄されて取り壊されたら、もう取り戻せなくなる。だからこの場所を何とか維持してるんだ」チャくんはジコクの手からヘラを一本奪い返し、慣れた手つきでお好み焼きをひっくり返した。


 ジコクは残った一本のヘラでお好み焼きに穴をあけた。「どんなものだ? 宝石を古紙の山に隠してたら、うっかりリサイクルに出しちまったとか? それとも大掃除のときにペットがゴミ袋に潜り込んでるのに気づかず、そのまま捨てちまったとか?」


 チャくんはわざとヘラでジコクのお好み焼きを見る視線を遮ったが、ジコクは首を横に伸ばして、相変わらずお好み焼きを睨み続けた。


「僕のことより、君の方がお好み焼きに夢中だろ」チャくんは笑った。


「そんなことないよ」ジコクは視線をお好み焼きに固定したまま、まったく説得力のない口調で言った。「目と胃だけがお好み焼きのものだよ。心と耳は全部君のものさ」


「いや、やめとくよ。言ったら絶対笑われる」チャくんは言った。


 ジコクはほんの一瞬だけ時間を割いて、チャくんの表情をちらりと見た。それからすぐお好み焼きに戻した。


 チャくんは自嘲のような苦笑を浮かべ、微笑みながら眉間に少し皺を寄せた。


 それを見てジコクは、チャくんが探してるものが「恋人の全裸姿を記録した撮影鏡」みたいな、表沙汰にできないものじゃないかと疑った。


 ジコクはお好み焼きを諦め、真剣にチャくんを見つめた。「笑わないよ。俺たち一緒にゴミを守ってる仲だろ、言ってみろよ」


 ジコクは、笑い皺の妖怪に驚かされた後、少しは戦友みたいな絆ができたはずだと思った。


 チャくんはヘラを置き、両手で顔を覆った。「いや、本当に笑えるんだ。聞いた人で笑わない人なんていないよ」


 ジコクはチャくんの首まで赤くなってるのを見て、本当に相当恥ずかしいらしいと悟り、追及を諦めた。


 すぐに、彼の口はお好み焼きで塞がれ、もうこの件に構ってる余裕なんてなくなった。

このエピソードの原文:


 接完垃圾車,再來又到了晚餐時間。這樣的時間安排正好可以讓璽克忘卻笑紋妖怪帶來的驚嚇。今天的晚餐是用肉片、蔬菜、麵糊做成的煎餅,要一層層疊起來放在鐵板上煎熟。跟火鍋一樣需要等待。璽克躁動不安,兩手各拿一把鏟子,緊盯著小碴提供的魔力煎盤看。


 「八分鐘了沒?」璽克幾乎每隔十五秒就要問一次。


 「還沒,你冷靜一點。」小碴覺得璽克看起來像是想把材料直接生吞下肚。早知道不該買可以生吃的牛肉,應該買必須煮全熟的豬肉才對。這樣至少還可以用細菌牽制他一下。


 「可以用拌炒的嗎?」璽克問。這樣會比較快熟。


 「不可以。麵糊誰跟你拌炒。」身為肉品提供者的小碴,以供餐帶給他的權威下令禁止。


 給飯吃的就是老大。璽克只好咬嘴唇忍耐。


 「你既然都吃得起這種好東西了,為什麼還來這種地方工作啊?」璽克問。這個問題在璽克心中,比這個地方什麼時候才會爆炸還要難解。附近居民不喜歡他們,當然也不會和他們做生意,連一個便當都不會賣給他們。小碴這些食物材料是直接用魔話跟廠商叫的,廠商開附有冷凍庫的車直接送到第四焚化爐來。璽克對此極為震驚。這裡的吃飯員工數量沒有多到能算是批發的程度,只有單價高的商品才可能讓商人特地跑一趟做這個生意。小碴不用給璽克看標價,他也知道小碴的有錢程度非比尋常。


 在璽克的想法裡,有錢人可能會跑去做一些沒賺頭的工作打發時間,比方說他們可能會做慈善義演,協助打包要送去貧窮地區的圖書,但是絕對不可能跑來做一個人人唾罵、有損其正面形象的工作。


 「法規沒有把這個工作保留給窮人吧?」小碴手肘抵在桌面上,單手握拳撐著臉頰,因為剛才淋雨對峙有點疲勞,眼皮鬆了,帶點慵懶的笑說:「我在找東西。那是很久以前扔在這裡的東西。要是這裡廢棄拆除的話,那個東西大概就沒機會找回來了。所以我才努力維持這個地方運作。」小碴從璽克手上奪回一把鏟子,熟練的把煎餅翻面。


 璽克用剩下的一把鏟子在煎餅上面戳洞:「什麼樣的東西?是把珠寶藏在廢紙堆裡,結果不小心拿去回收了?還是大掃除的時候沒發現寵物鑽進垃圾袋,就這樣拿去丟了?」


 小碴故意用鏟子擋住璽克看煎餅的視線,結果璽克把脖子往旁邊伸長,繼續盯著煎餅看。「比起我的事,我看你比較關心煎餅吧。」小碴笑說。


 「才沒這回事呢。」璽克目光依舊定在煎餅上,毫無說服力的說:「我只有眼睛和胃屬於煎餅,心和耳朵都是你的。」


 小碴說:「不,我還是別說了。說了你一定會笑我。」


 璽克挪出非常短暫的時間,瞄了一眼小碴的表情,隨即轉回煎餅上頭。小碴露出一個自嘲般的苦笑,微笑的同時眉間稍微皺起。這讓璽克懷疑小碴要找的該不會是「紀錄了女朋友全裸身影的取像鏡」之類不能曝光的東西。


 璽克放棄煎餅,誠摯的對小碴說:「我不會笑你的。看在我們共同守護垃圾的份上,說吧。」璽克覺得在一起被笑紋妖怪驚嚇之後,他們應該稍微有點戰友情誼了才對。


 小碴把鏟子放下,雙手掩面說:「不,真的很好笑。我找的東西聽過的人沒有不笑的。」


 璽克看到小碴的脖子都紅了,似乎真的是非常困窘,於是放棄追問。很快的,他的嘴就被煎餅給堵住,再也沒有空閒管這件事。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ