33-1 意識離脱
ジコクは自分がベッドの横に立って、ヒヨコの布団の中で眠る自分自身を見ていることに気づいた。
これは意識離脱現象だ。
魔法師は疲れすぎると、たまにこういうことが起きる。
体が疲れきって、意識が邪魔に感じて追い出してしまうんだ。体をしっかり休ませるために。ここみたいに霊体がうろついてる場所じゃ、意識が普段より簡単に体から落ちやすい。
意識離脱に危険はないし、結構面白いから、ジコクは自然の成り行きに任せることにした。
意識離脱中に見える世界は、現実の物質世界とは違うし、霊体の空間の法則にも従わない。
意識離脱の世界は、現実と幻想の混ざりものだ。それに残響意識の強い影響を受けたり、完全に支配されたりする。
ジコクは部屋のドアを開けた。
外は廊下のはずなのに、見えたのは商店街だった。
陽の光は午後のように柔らかく、家屋は高くない。三、四階建てくらいだが、装飾は凝っている。
道にはたくさんの人が行き交っている。彼らの服装は美しいが、この時代じゃ「レトロ風」って呼ばれるようなものだ。
ジコクは直感でわかった。これは過去の景色だ。
ジコクは美しい女が近づいてくるのを見た。
それは彼が心霊写真で見た、あの完璧な女だった。
容姿はまったく同じだが、気質が違う。
今現れたこの女は、濃すぎる化粧をし、派手で艶やかな服を着て、自分の美しさを誇示するような表情を浮かべている。
彼女はただ歩いているふりをしているが、ずっと通りすがりの人たちの視線を観察していた。
ジコクは最初、彼女は人々が美しさに見惚れて視線を注いでくれるのが好きな女だと思ったが、長く見ていると何かおかしいと感じた。彼女はまるで、自分が思う自分と、他の人の目の中の自分が同じかどうか、何度も確認しているようだった。
彼女は服屋に入って服を選び始めた。
ジコクもついて入り、横に立った。
この世界の人たちはジコクが見えない。彼らにとって、ジコクは存在しない。
店主はあの女を見て、にこにこしながら出迎えた。「お客さん──どうしてまたいらっしゃったんですか? 衣装を変えられたんですね? こちらもすごく似合っていますよ」
その女は驚いたような笑みを浮かべた。店主が何を言ってるのか、わからないみたいだ。
そのとき、店の入り口からもう一人が入ってきた。「店主さん、さっきのロングパンツ、やっぱり買おうかと──」
ジコクはその人の顔を見て、息を呑んだ。
その人も、完璧な女の容姿をしていた。ただ、彼女の装いはエレガント風で、化粧はほとんどしてないように見えるのが狙いらしい。
二人の完璧な美しい女が互いを見た瞬間、狂ったように叫び始めた。
ジコクは店のドアを飛び出した。
このエピソードの原文:
璽克發現自己站在床旁邊,看著自己在小雞棉被裡睡覺。
這是意識出體現象。法師有時候累過頭就是會發生這種事。身體累到覺得意識很煩,就把意識趕出去,讓身體好好休息。在這種有靈體亂晃的地方,意識又比平常更容易不小心跌出身體。
意識出體並沒有危險性,而且還挺好玩的,所以璽克決定順其自然。
意識出體期間看到的世界和真實的物質世界並不相同,也不遵守靈體空間的法則。意識出體的世界是現實和幻想的綜合體,而且會受到殘餘意識的強烈影響,甚至完全受到主導。
璽克打開房門,外面應該是走廊,但他看到的卻是一條商店街。陽光看起來像是下午,房屋不高,大約都三、四層樓而已,但裝飾精美。路上有很多行人,璽克看到他們穿得相當美麗,但是是這個時代會被稱為「復古風」的穿著。璽克直覺知道,這是過去的景色。
璽克看到一個美麗的女人走了過來。那是他在靈異照片上看到的那個完美女人。長相一模一樣,但氣質有差異。現在出現這個女人化著太濃的妝,穿著誇張的艷麗衣服,露出炫耀自己美色般的神情。她雖然裝成自己只是在走路,但一直觀察路人看她的眼神。璽克本來覺得她是個喜歡別人用目光對她致敬的女人,但看久了又發現不對勁。她似乎是在反覆確認,別人眼裡的她跟她認為的一樣。
她走進一間服飾店挑衣服。璽克跟著進去,站在旁邊。這個世界的人都看不到璽克,對他們來說璽克不存在。老闆看到那個女人,笑開來迎了上來:「美女──怎麼又回來了?妳換了裝扮啊?這樣也很好看喔。」
那個女人露出驚詫的笑容。好像不明白老闆在說什麼。
這時店門口又有另一個人走進來,開口說:「老闆,剛剛那件長褲我想我還是買──」
璽克看到那個人的長相,頓時倒吸一口氣。
那個人也有完美女人的外貌。只是她的打扮走優雅風,妝容以看不出來有化妝為目標。
兩個完美的美麗女人看到對方,瘋狂的尖叫起來。
璽克跑出店門。




