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俺のどの仕事でも必ず事件が起きる。絶対にあの聖騎士のせいだ!【魔法師の三法則】  作者: 笑獅抜剣
第2巻 魔法廃棄物解体員がポルターガイストに取り囲まれる
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27-1 九時の後に現れる王国

 ドアの外は真っ暗だった。


 ジコクは灯りのスイッチを押したが、灯りは点かない。


 もし灯りがちょうどこのタイミングで切れかけから完全に切れてしまったわけじゃなければ、この場所の照明は門限時間以降に自動でエネルギー供給が切られるんだろう。


 ジコクは暗闇の中にしばらく立ち、目を慣れさせた。それから首をすくめ、背中を丸めて、こそこそと進んだ。


 廊下はとても静かで、虫やネズミの音すらしない。


 ジコクはさらに進み、窓のある廊下へ出た。


 外の雲が散り、月光が割れた窓から差し込み、床に不規則な明るい斑を作っていた。


 彼は歩きながら足元に気を配った。


 ここには、踏むと音がする緩んだタイルがいくつもあり、空き缶や古い部品を蹴ってしまうかもしれない。


 前方、少し離れたところから話し声が聞こえてきた。「早く、早く、祭典が始まるよ」


 ジコクは微かな歌声が近づいてくるのを聞いた。


 こんな、聞けば聞くほど苛立つ旋律は、毎晩彼を眠れなくさせるあのポルターガイストの連中間違いない。


 ジコクは立ち止まって少し待った。声が遠ざかっていくのを確認すると、大胆に後を追った。


 彼は一階へ降りる階段室まで追跡した。歌声と金属の叩く音は下から上がってくる。彼は下から視線を遮れる位置を選び、片目だけ出して下を覗いた。


 一段一段ゆっくりと階段を降りる「あのもの」の外見は、人体とはまるでかけ離れていた。


 その頭部は逆さまにひっくり返した魔法圧力鍋で、体は二人用の魔力温度調整機能付きマットレスだ。両側の腕は片方が付魔されたフライ返し、もう片方が付魔された工事用シャベル。両方の重さが全然違うのに、重心が崩れる様子はない。


 脚の代わりには魔力UVカット傘を二本使っていて、あんな細いものがマットレスの重さを支えられるはずないのに、曲がりもしない。体には空の巻物筒や廃棄されたお守りなど、細々とした魔法物品が山ほどぶら下がっていて、何層にもなって蓑のようだ。


 これらの物は、何一つ繋いだり縛ったりしていないのに、不思議と散らばらない。


 ジコクはよく見て、物と物の間に微かな法術エネルギーが流れていて、時折火花を散らすのに気づいた。


 あの金属を叩く音は、こいつが動くときに発せられるものだった。


 ジコクには、このゴミでできた姿が実体なのか霊体なのか、はっきりしない。霊体の方がありえそうだ。重力がこの形にちゃんと働いていないから。さらに、ジコクはこのものを構成する材料を見たことがなく、駐坑にあるのかもしれない。


 あいつが一階に着いたところで、ジコクも階段を駆け下りた。


 下には、同じようなゴミのポルターガイストが大勢いて、ジコクは一瞬、駐坑の扉が破られて囚人どもが全員脱走してデモでもやってるのかと思った。


 どのゴミポルターガイストも構成パーツが違っていて、ジコクはレジスターまで見つけた。


 ゴミのポルターガイストたちは、大きさもまちまちだった。


 中には合体している最中のものもいて、パーツが一つずつ相手の上に這い上がり、もっと大きなゴミポルターガイストを形成している。


 また、二匹のゴミポルターガイストが激しくぶつかり合い、衝撃でバラバラになるのもいた。落ちたパーツはそれぞれ独立し、小さなゴミポルターガイストの群れに変わる。


 ジコクは法術をかけて自分を隠し、霊体だろうが実体だろうが発見されにくくできるけど、今は第四焼却炉の法術エネルギー喰らいがまだ働いている。


 連続で法術をかけて、失われるエネルギーを補い続けることはできるが、そんなことしたら、体に持ってる法術材料は十数メートル歩いただけで尽きてしまうだろう。


 もしポルターガイストの群れに紛れ込んで女王を探すなら、厨房に忍び込んで食べ物を盗んで材料にするのが一番だ。

このエピソードの原文:


 門外一片黑暗。璽克去按燈的開關,燈沒有亮。如果不是燈恰好在這個時候從快壞掉變成完全壞掉,就是這個地方的照明在門禁時間之後會自動切斷能源。璽克在黑暗中站了一陣子,讓眼睛適應黑暗。然後縮著頭、弓著背,躡手躡腳的前進。


 走廊上很安靜,連蟲子或老鼠的聲音都沒有。璽克又走了一段路,到有窗戶的走廊上。外面的雲散去了,月光透過破碎的窗戶照進來,在地上形成一塊塊不規則的亮面。


 他邊走邊注意腳下。這裡有不少踩了會發出聲音的鬆動瓷磚,也可能會踢到空罐或舊零件。


 他聽到前方一段距離外有說話聲傳來:「快、快、祭典就要開始了。」


 璽克聽見微弱的歌聲傳了過來。這種只會使人越聽越煩躁的旋律,肯定就是每天吵到他不能睡的那群騷靈沒錯。璽克站在原地等了一下,判斷那個聲音是漸行漸遠,他就大膽跟了上去。他一路追到往一樓的樓梯間。歌聲和金屬敲擊聲是從樓下傳上來的,他選了個可以擋住樓下的人視線的位置,露出一邊眼睛往下看。


 正一格一格慢慢走下樓梯的「那東西」外型跟人體有極大的差距。


 它的頭部是一個倒扣的魔法壓力鍋,身體是一張雙人魔力溫控床墊,兩邊的手一個是附魔鍋鏟,一個是附魔的工程用鏟,兩邊重量差很多,但沒出現重心不穩的問題。它用兩把魔力抗紫外線傘當成腿,這麼細的東西看起來應該撐不住床墊的重量才對,但也沒折彎。它身上還掛著一堆零碎的魔法物品,像是空的卷軸桶、廢棄護身符,一層層像蓑衣一樣披在身上。這些東西之間都沒有用任何東西連接,也沒有綁在一起,卻很神奇的不會散開。璽克仔細看,發現物體和物體之間有微小的法術能量流動,偶爾會噴出幾點火星。


 那些敲擊金屬的聲音,就是這種東西移動時發出的。璽克不太確定這個垃圾構成的外型是實體還是靈體。靈體的可能性要大一些,因為該有的重力並沒有在這個形體上發揮效果,而且璽克沒有看過組成這東西的材料,佇坑裡或許有吧。


 等那東西抵達一樓後,璽克跟著往下跑。他發現樓下有一大群這種垃圾騷靈,數量多到璽克還以為佇坑門是不是被突破了,囚犯通通跑出來示威遊行。每隻垃圾騷靈的組成零件都不一樣,璽克甚至看到有一台收銀機。垃圾騷靈的體積有大有小,有些正在合併,零件一個個爬到對方身上,直到組成一隻更大的垃圾騷靈。也有兩隻垃圾騷靈大力撞在一起,撞到都散了,掉落的零件就各自獨立,變成一群小垃圾騷靈。


 璽克能夠施法把自己隱藏起來,讓靈體或實體不容易發現他,但是現在第四焚化爐的法術能量吞噬還在作用,他可以連續施法,不斷補足流失的能量,但這樣做的話,他身上的法術材料很可能才走個十幾公尺就用盡。


 如果他想混進騷靈群裡找到女王,他最好去廚房偷些飯菜當材料。

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