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6話  魔法と騎士

「えぇ、魔法とは火、水、風、雷の4属性であり」

「魔導士になるためには自身の魔力に眠る「特性」を伸ばし独自の魔法を形成する事が鍵です」


魔法基礎を教えるアリアラ先生

魔法の発生とは体内の魔素と待機中に漂う魔元素の結合により発生する……

人によって属性が違うのは体内魔素の個人差があるからと

奥が深いな、ということは体内にある魔素を意識的に動かせば少しはマシになるか


魔法は属性にあった場所で使うと効果が倍増するらしく敵味方にとって戦場の優劣は結果に直結する

相性もまた然りと……なるほど

だからグロリアスが戦う場所を考えろと言っていたのか


学べば学ぶほど魔法への知識が無いと痛感させられる

そもそもの話、自分の属性が分かっていない

幼少期に判別するらしいが覚えが無い


その後歴史や戦術などの授業があったがやはり退屈

1日全てを魔法基礎学にして欲しいと願うばかり

今日最後の授業は「魔王学」


「えぇ、皆さんも知っている通り20年前「聖魔戦線」にて魔王は5人の騎士達の手によって滅ぼされました」

「ですが未だ残党は逃げ延びておりその中でも魔王配下の5将が討伐されなければ真の平和は来ない」


魔王配下の5将は未だ行方不明

今でも捜索隊は世界各地に派遣されているが実情は復興の間に探す程度

魔王を征伐した後は残党狩りより復興を重視した結果

だが被害報告が上がっていない事を考えると脅威は小さい


学生寮に戻り裏手の庭でレネアと剣術修練

先日と同じように剣の稽古をつける、必死さは伝わるが太刀筋が単調……これでは5手先も見通せてしまう


「はぁ……師匠は強いですね」


「レネア先輩、少し相談があるのだが」


レネアに魔法属性を相談したら属性を測る石が部屋に有ると良い持ってきてくれる事に

そんな簡単に測れるのであればもっと昔に測っておけばよかった


「はい、これが属性石ですよ師匠」


「レネア先輩……昨日今日の俺に師匠はどうなのろうか」

「名前で呼んでくれた方が楽なのだが」


「いやいや、剣術を教えてくれるなら師匠ですよ」

「それに私が剣術をやりたいって言って付き合ってくれるのも師匠が初めてだから……呼ばせて欲しいの」

「後喋り方もお爺様と喋ってるみたいだし、敬語の方が身が入るからよろしくね!」


俺の口調はそんなに老いて聞こえるのか

まぁ……レネアが呼びたいなら止めるのもおかしいか


「ささ、この石に魔力を込めて下さい」


手のひらサイズの石

こんな小さい石で魔法属性が測れるのか……便利な世の中になったものだ


「ふん!」


手に魔力を込める

今日魔法基礎学で学んだから適正試験の時より魔力が高まる熱を感じる

……石は、黄色に変色


「ほぉ、師匠は雷属性ですね」

「特性次第で剣術にも応用が出来ますよ」


なんと、それはまことか

剣術……いや、ここまで来たのだから剣は使わない

そう決めたはず、忘れるなここは魔法学校だ


「手間をかけたなレネア先輩」

「雷か……己を知るというのはやはり嬉しいものだな」


「師匠……」

「急なんですが…私は立派な騎士になれると思いますか?」

「昨日今日でわからないと思いますが…」


立派な騎士か……


「それは分からないな」

「騎士とは儚いもので、どれだけ卓越した騎士でも死に絶える」

「世間一般の立派な騎士像が敵を討ち国で表彰されるというのならばその卓越した騎士は立派な騎士に当てはまらない」

「逆に、勇敢に国のために死ぬ騎士が立派な騎士ならば全ての騎士が該当する……要するに気持ち次第ということだな」

「少し回りくどかったか……な!?」

「なぜ泣いている!?」


「うぅ……ごめん……なんか」

「凄い……感動したよ」

「そうだよね、師匠の言う通りだよ……私も私の立派な騎士になるために剣術を学ぶよ」

「やっぱ師匠は師匠だよ、私の直感は間違ってない!」


レネアのその気持ちだけでもうすでに立派な騎士になっていると思う

だがここでそれを言ってしまうとレネアの成長を阻害する……見守るか

あと、魔法も教えて頂こう


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