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5話  最下のクラス

「ベルター君、君もここだったのか」


コの字型に構えるハルバード魔法学校の最果ての教室にEクラスはあった

中に入ると4名の生徒が席に座りその中に先ほど仲良くなったベルターが在籍

あとはベイネーラ令嬢もいるのか


「君もこのクラスだったのかフィーラス」

「今後ともよろしく頼むよ」

「あと君付けはやめてくれ距離を感じる」


席も5つしかない所を見ると……Eクラスは俺を含めた5名で構成されているのか

まぁあのような魔球を撃っていては最下のクラスに配属されるのは仕方ない

逆に俺みたいな初心者がいきなり上クラスに配属されなくて良かったと安堵


「席に着いてくれるかな?」


後ろを向くと見上げる程身長が高い女の先生がいた

紫髪を横に結び目には眼帯、はだけた衣服に木剣を腰に携えた……先生というより教官に近い

名を聞くのは後か、席に着こう


「おしお前ら!」

「今日からこのEクラスの教師メンターアリアラ・ディタールだ」

「お前らがまず目指すのは半年後に開かれる魔法評議戦まほうひょうぎせんだその魔法評議戦で素養なしと判断されれば一つ下のクラスに降格する」

「お前ら最下層のクラスはまた半年後の魔法評議戦まで除席処分だから気をつけるように」


半年後の魔法評議戦の判定で除籍か…中々に優しい

前通っていた騎士学校では毎月の末に魔獣の巣窟に放り込まれ生きて来れたら学校継続だった

冗談なしにキツい


「えぇ!!聞いてないですよ!!」

「半年って…そんな横暴許されるんですか!?」


「除席って」


声を上げるベルターに加え動揺する生徒達

近頃の若い子は……なんて老人臭い事は言いたくないのだが

半年も修練出来るのだから十分に優しいと思う

そんな同様の中アリアラ先生の激が飛ぶ


「腑抜けた事を言うな!!」

「まさか魔王がいなくなって誰でも魔導士になれると思うな!」

「魔獣や魔王軍の残党がいる中、まだ平和とはかけ離れた世界だ……死にたくなければ死ぬ気で強くなれ!!」


熱く教卓を叩くアリアラ先生

Eクラスの各自が自己紹介を終えた所で先生は退室

次の授業は魔法基礎学という60年待ち望んだ授業

それにしても熱い先生に当たって良かった、ああいう先生は無関心な人よりも良い


「なぁフィーラス、あの先生大丈夫だと思うか?」


席の隣にベルター

あの先生は当たりだと思うのだが……ベルターは不安になってしまったか


「まぁそうだな」


…………


「フィーラス、おれ達が一番魔法適性低いんだぞ」

「もっと心配した方がいいんじゃないか?」


ベルターが言うこともわかるが何事も修練で上達すると言うことを俺は知っている

半年もあれば尚のこと、若者よ世界は思うより積み重ねで出来ているぞ


「思い出した……あんた馬車でもそうだったけど」

「危機感ってものがないわけ?」


語気が強いベイネーラ令嬢

危機感も何も平穏なこの学校で危機を感じ取れと言う方が至難だろう


「まぁ……半年もあるのだから修練をすればいい」

「何もしないで慌てても何も始まらない、全ては手を動かしてからだ」


「何それ……気持ち悪い」

「修練したからって半年で上達するわけないじゃない」


魔法とはそう言う物なのか


「ベルター、君もそう思うのか?」


「え……いや、まぁ……上達するかは知らないけど」

「半年の期間は短いと思うぞ」


半年では短いか……ひとまず魔法の基礎知識を学んでから判断するべきだったか

剣術と魔法では用いる知識が別、これは俺の早計か


「メイア・ベイネーラ君、先ほどの無礼をお詫びしたい」

「魔法修練は未だ未知の領域、半年で上達するという先ほどの言葉は憶測で話していた」

「君が言う事も理解した、訂正させて欲しい」


「……別に……そんな怒っていないけど」

「まぁわかってくれたのなら、いいのよ」


やはり魔法を学ぶ友と同じ空間で魔法を学ぶことは大切だな

今だってこれまでの修練すれば良いと言う固定概念を壊してくれた……俺はまだ成長できる

…………

ということは、魔法を上達するためには何をすればいいんだ?


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