表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
子猫と血  作者: Saola
4/4

3章:ルナの行き先

ルナはどうやら駅に向かっているようだった。

僕は大学進学を機に上京し、一人暮らしをしている。忙しく、ルナにあまり愛着がなさそうなおばさんの元にルナを置いておくのはかわいそうだと思い、東京に連れてきたのだ。

そういえばおばさんは昔変なことを言っていた。


「たまにこの子が怖い時があってね。何かこう目の中に怪物を飼っているような印象を持つことがあるんだよ。」


僕はおばさんの言っていたことが現実にならないよう祈りながら、走ってルナの後ろを追いかけた。

そうこうしているうちに最寄駅に着いた。

ルナは人間の文字は読めないらしく、どのホームに行けば良いか戸惑っていた。


「どこへ行くんだ?」


「わグァやま」


「えー、マジかよ。」


和歌山というと東京から新幹線と電車を乗り継ぎ、ゆうに四時間はかかる。

さらには和歌山のどこに行くかもわからないので、どうやら今日中に東京に戻れそうにない。


「早くイグおぉ」


「しゃーないなー。東京行きはこっちだ。」


僕はルナを抱っこし東京いきの電車のホームへ向かった。ーーー


ホームへ着き電車を待ち、来た電車に乗った。

通勤ラッシュは去った時間だったので電車は空いており、僕もルナも座ることができた。


「和歌山のどこに行くんだ?」


「ヴァしょはわかりゅが、ぢめいはわがらない」


「ふーん」


僕は話していてふと気づいたことがある。

今混乱で頭がいっぱいで気づいてなかったが、誰も電車で猫と喋っている僕をジロジロ見たりしていないのだ。

普通なら電車にペットを持ち込んでいるのはおかしい。

ましてやそのペットと話しているのだ。


「おい、なんで俺とお前が話しているのに誰も注目しないんだよ。」


「あー、それはヴォクが他のニンゲンにぼぐが小さいこどもぉに見えるようにしているからだよ。」


「は??どうやって?」


「たびゅん君にいっっでもわがらないだろうね」


「なんだよそれ」


よくわからないが、どうやらルナは他の人には小さな子供に見えているらしい。


「まあ移動しやすいしいいか」


そう自分を納得させていると、ちょうど東京駅に着いた。

外にはどんよりと曇った空気が漂っていた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ