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システムさんは結局その名の通り、島を管理するためのシステムという存在

 忘れたらいけない。そう、忘れてはいけない事だった。

 システムさんがいくら人と同じ見た目をし、人と同じ言葉を発していたとしても、ソレは島を管理していく上で必要なモノだからだ。なのでシステムさんには本来、姿や形なんて意味が無い。彼女? にあるのは、如何に合理的に滞りなく島を運営する事が出来るかどうか。

 俺達に対してある程度友好的なのも、それは俺達がシステムさんがやらなきゃいけない事に手を貸しているから。もしそういう関係を築けていなければ、俺達の扱いは良くて放置。最悪の場合だと敵対していただろう。


 そう……俺達が島でこれだけ平穏に過ごせているのは、システムさんの目的達成に一番近い道作りを俺達も手伝っているからなんだよね。

 そして、その目的と言うのは、どれだけスムーズに世界の融合が行なわれるか。これに限る。そしてまた、そのスムーズというのには〝人の事〟も恐らく含まれていると思われる。


「ただ、目的の達成の為に合理性を求めすぎているのか、そこに〝人の感情〟とか〝精神状態〟はまるっと無視なんだよなぁ……」

「フォゥちゃんをここに連れてきたのも、一番手っ取り早い方法だって事なんだろうけど……ほら、怖い人は居ないからね? 大丈夫だよ」


 もふもふ達の壁の内側で、俺達はフォゥの精神状態を回復するべくあやしていく。

 若干2名ほどなんだけど、なぜか〝でんでん太鼓〟や〝お菓子〟をフォゥに見せたりしているんだけど……お菓子で釣るのはまだ良いとして、太鼓は違うんじゃないかなぁ。それでなんとかなるのは赤ちゃんぐらいだよね? いや、赤ちゃんでも駄目なパターンがあるけどさ。


「ほらフォゥ! でんでんでんって音がなるじゃん!」

「……ん。プリンおいしいよ?」


 誰とは言うまい。誰とは。


 てかね? 俺達は普通に声を掛けてあげれば良い。気を惹くだけなら、ちゅー太達で良いからね。肩にでものって頬ずりをしてみせたり、ちょこちょこと視線の先で踊ってみせたりする。それでフォゥの視線も気も持っていけるハズだから。

 なので今俺達がやるべき事は、ここが如何に安全な場所なのかを教える事。それだけ。


「なんだけど……なんで精霊達と一緒になって踊ってアピールしてるんだか」

「あはは……ちゅー太とかはブレイクダンスとかやってるけど、雪のは奇妙な踊りだよ」

「MPが吸い取られそうな気になるわね。てか、七海も七海で盆踊り……と言うか、それどう見ても変な人ダンスじゃない」


 しかもキレッキレでソレを踊るとか……注意を引くと言うよりも笑わせに来ているって感じだけどさ。ぶっちゃけてイイかな? それ、異世界人なフォゥには全く分からないネタだから! それも、何世代前のネタだと……。


「七海は祖父や曽祖父好きだったからね。古いネタばっかり持ってるよ」

「そう言えば前にも歌でソレを爆発させてたっけか……てか、ソレを知っている景くんもどうかと思うけど?」

「俺の場合は動画が友達だったから」


 いつも部屋に1人でスマホを使ったゲームをやったり動画を見たりってのが日常だったからね。そりゃ、いくらネタがあると言ってもさ、最新のってなると尽きてくるもので。そうなると古いネタにも手をだすか! ってなるんだよね。


 と、そんな俺の事情はいいとしてだ。


 フォゥの気を惹くにしても、地球のネタをやったところでって話だと思うんだよね。とは言え、異世界のネタなんて俺達はしらない。

 いやまぁ、やっているネタが古い次点で、現代っ子の気も引くことは不可能だと思うけどさ。……突然黄色い服を来て黄色に染めた仮面を付けてカレーを持ち出したりしているし。

 ……カレーは飲み物じゃないからな?


「てか、カレーをアイテムポーチに常備しているのか……カレー粉なら分かるんだけど」

「直ぐ食べたいから粉より出来た物の方が良いんだって」


 粉は便利なのになぁ。サバイバル用の調味料としてかなり優秀だと思う。ぶっちゃけ、どんなものでもカレー粉をかければソレだけで十分食べられる物に変身するからね。……まぁ、雪さんが作るダークマターみたいな物とかは論外だけど。




 そんな感じで、必死に2人があれやこれやとフォゥの心を解き解そうとしているんだけど、残念ながらその努力は虚しく。結局は時間ともふもふ達の力によって落ち着いたという結果に。

 努力は認めるけど、努力の方向性が明後日過ぎるんだよ……2人とも。


 ともあれ、ある程度は復活したフォゥだけど、それは今こうして俺達がバリケードを張っているからに過ぎない。

 恐らくだけど、この後もふもふ達の壁を全て撤去してしまえば、また先程までのガクブルモードに戻ってしまうだろう。なので……。


「先ずは鈴木さん達が居る場所とフォゥ達の間にもふもふウォールを作って、更にフォゥの周囲を俺達で固めるとしよう」

「んー……拠点に戻すのは?」

「そうしたい所なんだけど、ゲートを使っているのをあの船に乗っているヤツらに見られたくない。距離的には見えないと思うけど、魔法が使える以上はどんな方法が有るか分からないしね」


 遠見の魔法とかスキルを有していれば、居住区にあるモニュメントぐらいは確認が可能なハズ。そしてそれが可能なら、モニュメントを操作してゲートを展開するのだって見ようと思えば見られるだろう。

 ゲートの開き方を学ばれてしまうのはね。普通に考えたら、ゲートを使えないから無理だろうって思うけどさ。何らかの方法でモニュメントに対してアクセスが出来てしまったらゲートも展開させられるはずだ。


 そして、ゲートが展開出来てしまえば……それは皆の避難所でもあり、俺達の拠点がある島のモニュメントへと飛ぶことが可能になる。


「相手がどんなカードを持っているかわからないからね。出来るならこちらの手の内を見せたくはない。だからフォゥはこのまま俺達が護衛するのが一番ベストかな」


 居住区の避難所に連れて行くって案は却下。確かにエリカさん達の家族が居るから、預け先はあると言えばあるけど……まだ顔合わせもしていないからなぁ。写真でお互いの事を知っているぐらいだし。

 それに、他にも人が居るからね。そんな知らない人だらけの場所にフォゥを任せるのは流石にね。彼女がストレスでやられてしまう。


「それに、非常に腹立たしい事だけどさ。システムさんが連れて来たって事は、この状況を打ち破れる何かしらのキーがフォゥにはあるってことだと思う」


 船で来ている彼らは異世界人。そしてまた、フォゥも異世界人だ。両者の種族は違うけども、何かしらの繋がりがあるのかもしれない。

 そしてそれは、敵対していた種族同士とかそういうのは無いだろう。なにせシステムさんは、あの船の乗員の事を知っている様子だった。そしてまた、少し前に言ったようにシステムさんの目的は円滑に世界の融合を終わらせる事だ。

 そんな目的があるのに、目的の障害となりえるような真似はしないと思う。……いや、思いたい。なので、船に居る異世界人とフォゥは敵対していた種族同士ではない……って事じゃないかな? と予想。むしろ、ある程度仲の良かった種族同士だからこそ、こうしてフォゥを連れて来たのではないだろうか。




 ただ、何か動くにしても……まずはもう少しフォゥが落ち着いてからかな? 今はまだ、俺達が作る隙間に隠れつつ周囲をチラチラと様子見をしている状態だしね。

 ……これはこれで可愛いんだけど。うん、可愛いといっていられない状況なのが少しうらめしいよ。

ブックマークに評価ありがとうございます!ヾ(*´∀`*)ノ




ちなみに、戦隊モノのイエローがカレースキーってのは強烈なイメージってだけで、実は少数派だったりするそうですよ? イメージが独り歩きをし始めて固定化される……なんて恐ろしい((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル




システムさんについて少々。

普段はおちゃらけた感じの存在ですが、やっぱり名前通りの存在です。幾らでも合理的気に、冷静に、冷徹に慣れる存在です。ただ、緊急時にという前提がつきますが、内側に入ってきている島民を捨て駒にすることはしませんが……利用は思いっきりする。そんな感じですかね。


ぶっちゃけ、現状はまだ人という存在を学んでいる最中だったりします。なので、人の精神や感情に関してはまだまだといった感じ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 一番最初の戦隊ゴレンジャーのイメージが未だに継続されてますよね。赤がリーダー、黄色がカレー好きwなどなど。 ラグビーボールを投げて蹴るのが必殺技とか懐かしいw
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