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第二章スタート

 この地に来てから3週間がたった。

 そして先ほど……ようやく苦労の甲斐があってか、安全地帯と言える拠点が完成した!!


 いやぁそれにしても長かった。いや、普通に考えたらそう長くないのだろうか? 素材を作って、壁を築いて、支柱を立てて、屋根を付ける作業を3週間でやったんだけどな。

 屋根は木材で作った。錬金術でポンポンと板は作れたんだけど、一番大変だったのは木を切り倒した時だったかな。スキルが無いってのもあるんだろうけど、木へのダメージが低くて泣けたからな。

 魔法で何とかと思ったんだけど、それだと使える部分が減ってしまうから下手に魔法でなんて真似は出来ない。だってねぇ……木にダメージが入る魔法とか〝ロック〟か〝ファイア〟しかないし。

 風魔法でもよくあるカッター的なモノとか、水魔法でウォーターレーザーとかでも有れば別なんだろうけどね。初級だとそんなモノは無いからどうしようもない。


 とは言え、必死に皆で木を切ったお陰で、しっかりとした拠点をゲット! あぁ、これで漸く雨風から身を守れる。そう考えたモノの……ふとある事に気が付いた。


「あれ? この地に来てから雨って降って無いような?」


 3週間ほど晴天が続いている。夜中も雨が降っていた気配もない。というより、野ざらしの場所で寝ていた訳だから雨が降ったらすぐわかるしね。

 いくら木の下で雨をしのいでいると言っても濡れない訳が無いし。


 しかし、この植生を考えるに雨が降っていないと無理が有るような? と思いつつ、魔法なんてあるのだから気にしても仕方がないなんて考えている自分も居る。

 それに、ただ単に3週間降っていなかっただけかもしれない。もしかしたら、この後に雨季が来るかもしれない。ま、考えても仕方のない事なので、雨乞いでもしておくとしよう。家を作った際に、水が溜まる様にと貯水タンクも作ったし。




 さて、変わった事はセーフハウスが出来た事だけではない。


 周辺の生態系も変化している。まぁ、蜘蛛を倒した時に流れたログ通りかな。そして、その中でも嬉しかったのは……。


「柵よ! 柵を作らないと!!」

「……このままだと逃げられる」

「モンスターと動物の違いが分からないのが問題かしら。とりあえずこの子達はモンスターではなさそうだけどね」

「また木を切る必要があるのかな?」


 こんな感じで女子達は慌ただしく動いている。

 というのも、見つけたというか、確保したい! と思った動物と言うのが鶏だからだ。


 野に放たれた動物達は、鶏以外にも色々と居た。

 イノシシだったり、猫だったり、犬だったり……まぁ、よく見る様な動物は割と。虫は今のところ発見していないのだけど、あの蜘蛛の事を考えると何か巨大な虫がモンスターとして存在して居そうな気がする。

 動物型モンスターも居るんだけど、そいつらは更に森の奥というか山の方に居るっぽい? 何かしら足跡なりの痕跡はあるんだけど、今の所はその姿を目撃していない。というか、モンスター全般拠点周りに居ないと言った感じかな。


 海側はと言うと、対巨大コブラ用に対策をと考えている。

 いや、今の所なんの策も無いんだけどね。というのも、蛇って何に弱いんだ? てか海に居る相手ってどうやって戦えば良いんだ? と悩みに悩んでいる。

 とは言え、そのままでは魚介類を手に入れる事が出来ないという訳で、俺達が作業できるようにと、海にはネットを張っておいてある。……一応、蛇などは今のところ確認されていないから大丈夫だろうと釣りは再開した。ま、警戒はしつつだけどね。



 そして動物が解放された事で、レベルアップが少しだけ効率的になった。

 やはりウサギよりも、イノシシの方が経験値効率が良いらしい。イノシシの数は狩れないけど一匹辺りの効率が段違い。当然だけど肉が大量に手に入るし、皮も手に入るから出来る事も増える。


 ただ直接戦闘はきついので、トラップ狩りがベースになっていたりする。


 沼田場と呼ばれる場所がある。動物が泥でダニやら寄生虫を落とす場所なんだけど、そこにトラップを張る事にした。

 とは言え、奴等は臭いに敏感だ。自分の知らない臭いには警戒をする。なので、使う道具も自分自身にも違う場所で泥をぬったくってから沼田場へと移動して仕掛けた。気分はプ●デターの映画にでたダッ●かな。


 ま、一頭狩ったらその沼田場は当分使えないんだけど、狩場になりそうな場所はいくつかチェックしているから、狩り自体は大丈夫だと思う。


 因みに、女子もそのトラップを使っている。というか、俺から使ってくれとお願いしている。

 だって4人分の経験値や食料が必要なんだぞ? ウサギをちまちまと狩るより、罠にかかったイノシシを狩った方が絶対に良いからな。

 それに、俺のレベルは蜘蛛狩りで一気に上がったと言うのもあって、イノシシでもレベルが上がらなくなっている。まぁ、それでも2レベル程は上がったんだけど。


 という事で、今は全部スキルポイントを魔法へとつぎ込んでいる。


――――――――――――

 魔法(全属性・初級)

 ◆◆◆◆◇◇◇◇◇◇

 威力が向上しました。

 使える魔法の属性が解放されました。

――――――――――――


 と言った感じで、魔法の属性が増えました。

 しかも! その魔法は雷・氷・光・闇と中二病を擽らせるラインナップ! これはもう、使っていくしかないでしょう!

 何故この4つなのか? というのは気にしない。ゲームによく似た環境だけども、少しだけ此処の法則は独特だからな。


 さて、女子達の方はどれぐらいのレベルになったのかな? 狩りに行っている感覚からして、結構レベルアップしていると思うけど……燻製肉も量産しているしな。

 というより! 肉の量がマジでヤバイ。ウサギ・イノシシ・鶏と肉だけは本当に困る事が無い状況。なんでこんな生活をしているのに、肉が一番充実しているのか謎である。いやぁ、ジョブやスキルのお陰ではあるんだろうけどね。


 ただ、問題は穀物かな? 小麦や米やトウモロコシでも栽培出来れば良いんだけどね。そんな事など出来ない……何せその種が見つかっていないからなぁ。

 あぁ、パンや米が食べたい。なんならトウモロコシを粉にして作っても良い。何処かに無いものだろうか? とは言え、何処で育てるかという問題もあるけど。ここは海が近いから塩害がありそうだし。


「いや、錬金術で塩害に強い種を作れば良いのか?」


 果たして出来るのだろうか? いやいや、試してみないと分からないな。錬金術は色々と出来る夢の技術だから、やってみなくては! ……まぁ、その元となる物が見つかっていないけど。

 兎に角、探索範囲を広げる必要があるかな。芋関連とかも見つけたいしね。



 色々と今後の事を考えていると、スマホから「ピロン♪」と言う着信音が流れた。

 あぁ、女子から何か依頼かな? と思ってスマホをチェックしてみる。


『そういえば動物が何か植物を掘って食べていたんだけど、これって私達も食べることできるかな?』


 そんな事がリンクに書かれていた。

 なるほど、女子達は動物の動向をチェックしていたらしい。そして、その動物が食べる事が出来るのであればと考えたって事か。

 なので俺に対して鑑定の依頼を出したのだろう。しかし、その植物は俺も気になる。確かに其れを手に入れる事ができれば、そして食べる事ができて、おまけに栽培も出来るのであれば食べ物の幅が広がる。


 しかし、地面に埋まっている物となると根菜だろうか。芋だったらいいなぁ……特にジャガイモとかサツマイモ。

 ジャガイモならばフライドポテトやポテトチップスが、サツマイモであればそのまま焼いたり素揚げにしたり、あぁ砂糖が有ればスィートポテトも。あぁ……食べ物の夢が広がって行く。

ブックマークに評価ありがとうございますなのです(^_-)-☆


章のスタートなので、ゆったりとした始まり方です。

そして、拠点が完成し今後の展開について考えたりする景君です。

動物が解放された事で、より一層充実した生活が送れそうですが、それは野にモンスターの餌が放たれたと言う事でもあり……げふんげふん。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] あれ?砂糖は燻製作った時にサラッと使ってたよね
[一言] 結構、協力関係が築けていて良い感じですね。
[良い点] 割と初期に「自然薯さんならあるのでは」と思ったけど、そっちの発想はない子だったか…… まぁ謎植生だから、何があっても不思議はないけど
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