情報の波がががががが!
蜘蛛を倒した事で、とんでもない量の情報をチェックする事となった。なので今は、拠点へと戻って来ている。
これだけの量の情報をチェックするとなると、安全地帯で見ないと隙だらけになってしまうからね。
因みに、蜘蛛の死骸はどうしようか? と悩んでいたら、何やらキラキラとした粒子に変わったかと思うと、死骸が有った場所に幾つかのアイテムが落ちていた。
……ドロップ式だったのか。と初めて気が付いたのだけど、どうしてウサギは違うのだろう? まぁ、ウサギの場合は今のままの方が良いけどな。食料的に。
とは言え、結構大きめでグロテスクな蜘蛛を持って歩きたくはなかったので、これは嬉しい話だったりする。
因みに、落ちていたアイテムだけど。
――――――――――――――――――
蜘蛛の糸(普通)
モンスターな蜘蛛の糸。集めたら色々作れるよ! 例えば服とか! 下着とか!
ただ、ちょっとした処理が必要。でないと粘着質な処が有るからね……とは言え、今の君じゃ加工なんて無理かなぁ? だってこれ、品質が……ねぇ。
――――――――――――――――――
蜘蛛の糸による製品か。確かに、ゲームやラノベでもよく見るようになったよな。スパイダーシルクとか言って、頑丈な上に少し高価な製品。
ただ、何時もの煽りはスルーするとして、どうやら俺の錬金術レベルでは加工が不可能の様だ。
これはスキルレベルを上げたら何とかなるのかな?
さて次に。
――――――――――――――――――
蜘蛛の毒牙(低品質)
蜘蛛の牙。有毒だから紫色の部分には触れないように! 結構な毒だから、今の君達だと死んでしまう可能性が高いかもね。さっさとレベルを上げると良いよ。
――――――――――――――――――
やっぱりこの紫色の液体は毒だったようだ。
そして、今の俺達には耐える事が出来ないらしい……って、レベルを上げたら耐える事が出来るのか。耐性が付くとかそう言う話では無いと思うから、ただ単にHPでごり押しなのか、もしくは防御力的な意味で受けるダメージを減らすのかって感じかな。もしくはその両方。
……しかし思うんだが、このシステム。毒を吐きつつこっちに有利なアドバイスをしてくれていないか? もしかしてツンデレさんか。
――――――――――――――――――
蜘蛛の魔石(低品質)
モンスターの体内に精製される石。魔力の塊と言っても良い物。
決して口にしないように! 食べたら一発でお陀仏だから。ただ、何かを作るのに必要な物だからね! 錬金術が使える君なら、その内有効活用できるハズ。だから取っておくように!
――――――――――――――――――
これまたお約束の物が出て来たか。ウサギには無かったけど……はっ! もしかしてウサギってモンスターじゃ無いって事か。だから、姿も残ったままなのでは。巣穴から無限ポップするのにな。
とりあえず、後々に使える物らしいから、これは取っておくとしよう。あれかな? アクセの宝石みたいな感じで使ったりするのだろうか。少し楽しみ。
「さて、ドロップ品はこんな感じか。次にログだけど……見るの怖いなぁ」
そう言いつつ、俺はスマホをタップして情報ログを上からチェックしていく。
一つずつ目を通しては下へ下へとスクロールして行き、なんとか全てをチェックし終わった後、「ふぅ……」とため息を吐いて水を一気に飲み干した。
「水が美味しい……っと、なんだこの情報量。まずレベルアップが一気にされたのはラッキーだとしても、まさかまさか、ウサギと蜘蛛以外居なかった理由が蜘蛛の所為だったとか」
システム)が「ごめんね~♪」と、軽い感じで書いただろうログを見て見ると、其処には〝蜘蛛の出現位置調整ミスが起きていました。その為に、本来出現するはずだったモンスター及び動物の殆どが皆さまの前へ現れない状況となっていました。蜘蛛による出現妨害及び捕食が行われていたのを確認しております〟と書かれていた。
うん、ふざけるな。そのお陰で俺達はウサギで「ひー」と言いながらレベリングをしていたんだぞ。
因みに、今回俺が蜘蛛を倒したことで、蜘蛛から解放されたモンスターや動物達が森の中へ放出されるそうだ。
蜘蛛もまた、出現する位置が変更されるらしい……てか、ボス的存在が次からは雑魚として現れるのか。拠点付近でないことを祈るしかない。
しっかし……本当にゲームみたいな世界だな。もしかして、知らない間にゲームを開始していたとかそう言う話ではないよな?
「ま、今それを知る術はないから棚に上げるとしてだ。ステータスチェック! の前になんだこの称号って」
――――――――――――――――――
称号:ジャイアントキリング
10レベル以上も上の相手を倒した際に入る称号。
ねぇ、10も上の相手と戦うとか馬鹿なの? ドMなの? 正直、気がくるっているとしか思えないんだけど。
――――――――――――――――――
馬鹿でも無ければドMでも無いと言わせてもらおう。
というか、ウサギ以外に倒せる相手がそれしかいなかったんだよ。コブラっぽい奴もいるけど、アレは海での戦いになるから不確定要素が多すぎたし。
倒せるであろうトラップや道具を用意できるのが、蜘蛛しかいなかったんだよなぁ。
てか、さっきのごめんなさい情報ログと合わせて考えてくれ……せめて、俺に対してはそのキリングの文章を変更してくれてもよかっただろ。
ゴクリと竹筒に入っている水を今一度飲む。……うん、水入りの竹筒はこれで2本目だ。てか、飲んでないとやってられない。
水は良いぞ……冷たくて美味しくて、気持ちが落ち着くからな。
「っと、すっきりしたところでステータスチェック!」
表示させておいてもイラつく文字しか書いていないので、さっさとページを切り替える事にする。
これで称号ボーナスとかでも有れば別だけど、どうやら無いみたいだしな。という事で、ステータスアプリを開いて、自分の状況を確認。
――――――――――――――――――
ステータスだよ!
ジョブ
アルケミスト:Lv12
スキル
錬金術(初級)
鑑定(初級)
魔法(全属性・初級)
称号
ジャイアントキリング
追記
5レベルも一気にあげるとか……ジャイアントキリングって称号を見てわかる話だけどさぁ。ちょっと冒険しすぎじゃない? 君ってもう少し慎重な子だと思っていたんだけど。
――――――――――――――――――
あれ? 追記にも何やら毒が……。称号のログもそうだったけど、もしかして情報が繋がっていない? うーん、良く分からん。
とは言え5レベル一気に上がったのは大きいな。これならスキルポイントも5つあるから、色々と覚える事が出来そうだ。
という事で、まずはいつもの様に錬金術をチェックしてみる。たしか、前回はポイントを7まで振っていたはずだ。だから、今回は一気に10に出来るのだけど……やっちゃうか? やっちゃおうか!
――――――――――――
錬金術(初級)
カンスト! ◆×10
技術力がちょこっとだけ上がったよ♪
精度もちょこっと上がったよ!
レシピが解放されたよ。
追記
やったね! これでカンストだよ♪
技術力と精度のアップに加えてカンストをしたから、低品質の物が確定で作れるようになったよ。
ただし、錬金術を中級にするにはまだ色々と不足しているかも。さぁ! 中級への道を探すのだ。
――――――――――――
おー! 低品質化が確定したのか。これは嬉しい内容だ。
とは言え、やはり中級もあるんだな……そして、そのヒントは無しかい! もう少し親切にして欲しい。これでは心折設計だよ。
とりあえず、残ったポイントはどうしようか? 中級までは先が長いみたいだし、此処は魔法にでも振っておくか。どうせ、ポイントとか余って行きそうだし。
――――――――――――
魔法(全属性・初級)
◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇
威力が向上しました。
最低保証威力が向上しました。
――――――――――――
おおう……魔法のスキルポイントは威力に関係しているのか。
錬金術だったら、台だったりレシピだったりしたんだけど、戦闘系はまた別って事なのかな。とりあえずこれで、もう少しは戦う事が出来るようになったって事だよな。
さてさて、これでリザルト終了かな。
そろそろ大量に作っておいた石レンガも無くなるみたいだし……ってか、女子さんの建築めっちゃ早くない? 一週間ぐらいは建築を続けても大丈夫ぐらいの石レンガを用意したと思っていたんだけど。
とりあえず、蜘蛛は討伐したし建築もそろそろ終わりそうだから、次の目標も考えないとかな。
ブックマークに評価などなど、お礼申し上げまするぅぅぅ!(((o(*゜▽゜*)o)))
という事で、これにて一章終了かな? フィールドボスである蜘蛛を退治して、建築もほぼほぼ終わらせている状況。まぁ壁だけだけども。
ここで一気に景君を強化。ただし、中級のヒントが無い状況にございます。
そして、システムによる女子救助のクエもまだ終わっていないと……システムさん報酬ください。