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難易度調整間違ってない?

 俺達の作業は日々行われていた。ただ、普通に考えたら異常なスピードでの建築作業だったと思われる。

 きっと、これがレベルアップの恩恵なのだろう。女子達も覚悟を決めた人が居たのかレベルアップをしたようで、彼女達もまたパワー・スタミナ・移動速度などが向上しているらしく、一般的な女子が持てる重さとは到底考えられない大きさの石を持って来たり、作った石レンガなどを一気に運んだりしている。


 ……てか、あの巨大な石は何処で発見して来たんだか。両手で抱きかかえるサイズだったぞ。


 そして、そんな女子達だけども、彼女達は徹底とした距離を保ってくれている。いるのだが……。


『もっちー、ウサギを狩った』

『あいよ。そしたら、何時もの場所に置いといて。後で燻製にしておく』

『(ウサギの了解スタンプ)』


 と、この様にスマホを使ったやり取りはかなりフレンドリーな態度になって来ていたりする。

 コレは俺がスマホでのやり取りならば、普通に出来ると発覚したからなのだろう。俺自身も直接顔を合わせなければ、割と対処できるからな。


 と言う事で、俺も『(上手に焼けましたのスタンプ)』を送り返しておく。まぁ、まだ燻製にはしていないのだけど。……と、こんなノリで返すから、リンク上では相手も砕けているんだろう。


 しかしなんだろうな。この環境は割と心地が良いと言えるモノになり出している。

 実際にはリアルで無人島サバイバル(魔法もあるよ)をやっているんだけど、それでも何と言えば良いんだろう……ゲーム上の知り合いとやり取りをしている感じで、女子達が来た当初に比べて随分と心労が減ったと思う。


「えっと、この場所に来てからどれだけ日にちが経ったんだ?」


 確か、この地に来て女子達が現れたのが一週間目ぐらい。そして、彼女達に共同で作業を開始したんだけども……。

 確かあったその日はそのまま休んでもらった。次の日は魚釣りをしてもらって、さらに次の日には石碑まで行って貰ったんだっけ。で、其処から作業開始してからの三日目ぐらいだから……。


「既に女子達が来た日も併せて六日目か」


 そう考えると、既にこの島に二週間近くいる事になる。そしてそう考えると、良く生き延びて居るなと日にちを計算する事で実感した。

 普通に考えたら、栄養失調や病気で倒れていても可笑しくないからな……。魔法や環境様々と言える。


 壁も一面と少し出来上がっている。一面と言うのは俺と女子達との間で、これはお互いのプライベートを守る為にも最初に築いた。……おもに、俺の精神的な理由が原因だけど。

 そして、今は森側をせっせと建築中だ。これは防衛面での理由だな。




 作業も順調、そしてレベリングもまたそれなりにこなしている。とは言え、レベリング自体は少し悩みが出てきている。

 と言うのも、ウサギ狩りしか現状レベリング方法が無く、女子達と狩場が被ってしまう。ただ、女子達は自分達が後から来て場所を貰ったと言い、俺の狩りを優先してくれているのだが……。


 ウサギ狩りでのレベリングも狩る量が必要になってきている為に、簡単にレベルアップするようなことが無く、更に言うならウサギの燻製肉が増えていっている。

 ……当分肉には困る事など無さそうなのは良い事なんだけど。


 俺が狩ったウサギの量は現状考えたくもない。色々と作業が大変だった事もあるけど。

 ただ、そのお陰で今のステータスはこんな感じだ。


―――――――――――――

 ステータスだよ!

 ジョブ

 アルケミスト:Lv7


 スキル

 錬金術(初級)

 鑑定(初級)

 魔法(全属性・初級)


 追記

 ウサギ美味しい~かの島~♪

 あんた一体どれだけウサギ狩ったのよ? でも、次に必要なウサギの量解ってるぅ? そろそろ狩り対象変えた方が良いわよ。うんマジで。

――――――――――――――


 ……追記がウサギで煽って来た。

 いやいや、ここら辺ウサギしかいないんだけど? なんなら、次発見しているのって蜘蛛なんだけど。ぶっちゃけ、あの蜘蛛ウサギを軽く狩っていたからかなり対策を考えないと不味いんだけど。


 システムもどうやら毎度の様に挑発しないと気が済まないらしい。まぁ、それは良いとして。うん、こういうのは放置するに限る。


 ただ、システムが言う様にウサギ狩りではレベルアップが大変になっているのも事実。このままでは折角の保存食が腐ってしまうなんて運命もあり得る話。……何せ女子達もウサギ狩りをしてきているからな。

 なので狩場や狩り対象を考える必要があるのは間違いないのだけど。


「とりあえず、今は保存食もあると言う事で建築作業を優先するとして……」


 最悪あの蜘蛛を討伐する事も視野に入れておくとしよう。何せ、その為に必要そうなのはスキルポイントを上げた事で、少しだけだが目処が立っているのだ。

 そして、その目処と言うのが……。


――――――――――――

 錬金術(初級)

 ◆◆◆◆◆◆◆◇◇◇

 レシピが解放されました。

 濃度の変更が可能になりました。

――――――――――――


 新レシピに濃度変更。これはかなり大きい内容だ。なにせ、今までどれだけやっても濃度は固定だったからな。

 実例を一つ挙げるなら、海水から塩と飲料水は作れたけど、海水の塩分濃度の調整とかは出来なかった。決まった数値にしか出来ないというか、塩水を作るにしても色々と手間が掛かった。それが今は、錬金術でポンと出来る。

 必要なの? とか、自分の手でやればいいじゃんと思うかもしれないが、それは塩水だからと言う話であって……これが、アルコールとか薬液などだったらどうだろうかと言う話。


「これで、濃縮ジュースとかが作り放題だな」


 いや、実際に必要なのはジュースでは無いのだけど……そこはレシピと組み合わせる事で楽しみが倍増するという話で。

 とりあえず、錬金術で出来る事が増えたのだから、それを駆使して行こうという話。仕上げは御覧じろと言うやつ。……まぁ、失敗した時が怖いからいきなり本番なんて真似はするつもりなど無いけど。


 そんな訳で、今は錬金術を使って全ての下準備中。

 女子達とのやり取りもまた、気軽に出来るようになっていて、俺の精神は随分と安定していると言っても過言では無い。


 ――ピロン♪


 スマホから通知の音が響いた。

 ポチっとスマホをタップして、なんの連絡かをチェックしてみる。


『やばいやばい! とんでもないモノを見つけちゃった!! ただ、私達には鑑定のスキルがないから……どうしたら良いかな?』


 そう書かれた文字の後に添付されていた画像を見て見る。

 するとそこには……とてつもなく巨大でニョロニョロとした物体が、釣り糸に絡んでいる姿。ただ、それはウツボやウナギの類と言ったものでは無く……。


「なんで海釣りでコブラが釣れるんだ……」


 見た目はあの有名なフードがある奴で、威嚇時に「シュー!」と音を出しながら頸部を広げる毒蛇だ。

 しかもそれが、アナコンダとまではいわないが、かなりデカいサイズと来た。流石に人を締め上げるなんて真似は出来ないだろうが、腕ぐらいなら余裕で出来そうである。


 海釣り……これは禁止するべきだろうか? とりあえず、彼女達には釣り竿を捨てて帰るように言うとしよう。


 しかしこれって、もしかして次の狩場は海と言う事なのだろうか? いやいや、蜘蛛と蛇どっちが狩りとして正しいのだろう。

 これって、ウサギの後はハードモードって事で良いのだろうか。いや、ハードと言うよりもさらに上のベリーハードに値するような気がするんだけど。


 とりあえず、海側に対する防壁も早く築き上げないといけないかな。ともあれ、対策は色々と必要そうだ。……蛇の苦手な物ってなんだったっけ?

ブクマや評価などなどまもとにありがとうございます(o_ _)o))ペコリンヌ



実は海も安全出なかった模様です。

ウサギさんと戯れるのが実は平和だったとか……正直、精神的ダメージはデカいのですがw


そして、景と女子達。

スマホを使えば会話が成立しているようです。少しづつではありますが、お互い歩み寄っている模様?

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― 新着の感想 ―
[一言] そ~れは~紛れもなく~ ヤ~ツさ~~♪
[一言] ウサギ美味しい~かの島~♪ 替え歌までやってくるとは この神様?どんだけ日本に精通してるんだか
[良い点] 蛇って食べれるよね。ただ、食い付いてた釣り竿捨てたら外れて逆に襲われそう。 [一言] 錬金術師ならウニ爆弾を作らねば。
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