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チート化が進む予感がする

 追加でゲット出来るスキルだけど、コレに関しては全員で話し合いをした。まぁ当然だよね。だって被ったらもったいないし。

 そんな訳で、誰が何を取るのか? という事なんだけど……。


「……ボクはテイム」


 どうやら既に冬川さんがテイムスキルをゲットしてしまっていたらしい。


「いや、それ戦闘スキルじゃん!!」

「……違う畜産」

「あー……確かにテイムしたら必ず戦わせなければいけないと言うわけではないわね」

「……ん。蜂蜜のため」


 どうやら彼女はミツバチ達をテイムする気満々のようだ。


 しかしなるほど。確かにモンスターの素材で入手が大変なものは有る。そしてその代表格と言えるのが蜂蜜だろう。

 わざわざあの大群という蜂の群れを突破しなくてはいけない。しかも、普通にスズメバチとミツバチが戦闘をしている中をだ。これ、下手をしたら両方から狙われるなんて可能性だってあるからね。


 あ、ちなみにスズメバチ達の女王がフィールドボスだったんだけど、どうやら女王蜂を倒した後はフィールドボスではない女王が誕生するっぽい。

 なので、あの蜂フィールドからスズメバチが消えるという事はなかった。


 とまぁ、そんなスズメバチとミツバチを排除しつつ、蜂蜜をゲットするのは大変なのは間違いない。それならば、ミツバチの女王をテイムしてミツバチ達と共存してしまえ! と冬川さんは考えたようだね。


「……他にも糸とかもある」


 糸と言うと蜘蛛とかだろうか? あ、でもそういえば基本タイプの昆虫フィールドに面白いモンスターが居たっけ。あれをテイムしたら、かなりとんでもない性能の糸が手に入るかも。


「えっと、それってミノムシ……だよね?」

「そそ、ミノムシの中にいるミノガをテイムしたら蜘蛛糸よりも良い糸が手に入るかも」

「えぇ……芋虫じゃん。それもかなりでっかいやつ」


 うんまぁ、中はあまり見たくはないってのは分からなくもない。それにモンスターというだけあって、ミノガもかなり大きいからね。そりゃ、背筋がゾクッとするほどの嫌悪感があるのは否めない。

 でも、素材としてはかなり優秀であるのは間違いないと思うんだ。


「嘘か本当かはわからないけども、確か蜘蛛の糸を凌駕する天然最強の糸なんて話もあったわね」

「フィールドボスである蜘蛛は討伐しちゃったから追加入手は厳しいしね。それに、フィールド的にも石碑と塔のフィールドだとモンスターの質が違うし」


 蜘蛛タイプのモンスターが出ないわけではない。だけどそれが出るのは石碑フィールド。なのでどう考えても、モンスターのレベルとかそういうのは低いんだよね。

 これがフィールドボスであれば話はまた別なんだろうけど、そもそもボスはテイム出来ないし。


「ま、もう冬川さんは選んでしまったって事で……テイム以外を俺達は選ぼうか」

「だね。とりあえず料理は必須かなぁ」

「生産型をとってほしいみたいだものね。となると、土魔法と相性が良いものを選ぶべきよね」

「そっか。メインに合わせて取るのがベストになるか!」


 被らないようにしつつ錬金術に合わせたスキルかぁ……となると。


「料理はエリカか望月じゃん?」

「それが良さそうよね。でも取るのは1人でいいと思うわよ」

「うーん……支援魔法を掛けた料理か、錬金術で付加を付けた料理かってことだよね」


 なんだか中毒性が高そうな料理が出来上がりそうだけど、性能を考えると確かに選択肢としてはそうなるよね。


「そうじゃん! 桔梗は農業を取ればいいと思うんだけど、どうかな?」

「そうねぇ……確かに農業は土弄りが大切だものね。魔法で土を操作出来ると考えるとベストかしら。でもそれを考えたら建築もありなのよね」

「私の場合は相性が良さそうな生産ってないじゃんか、だから桔梗が取らなかったほうを取るってのはどうかな?」

「……木工を選んで矢を現地で作るとか出来そうなものだけど?」

「そもそも魔法で作る矢がベースだから。実物の矢は常に余ってるんだよね。だから私のスキルは誰かを補うのが丁度いい感じじゃん」


 何やらあちらはあちらで話が纏まりそうである。なので問題は俺と春野さんの料理についてなんだけど……。


「どうする? 俺としては他のでもいいと思っているんだけど」

「んー……私って料理以外だと他になにか良いスキルってあるかな?」

「……足りない分を補うって考えると戦闘スキルとか?」

「いや……それは流石にね。システムさんも生産スキルをって言っているわけだし」

「誰かさんは屁理屈を捏ねて戦闘系のスキルを生産だ! って言い張ってるけどね」


 実際の話。

 生産スキルとして、畜産とか養蜂もあるんだよ? ただ、それらのスキルはモンスター相手には使えない。うん、動物とかそういう相手限定なんだ。

 言ってしまえば、あの頭のいい鶏とか牛をもっと上手く扱える様になると言った感じかな? もしくは、牛であれば手に入る乳の量が増えるとかというのも有るかもしれない。……ただ蜂はどこに居るんだろう? って話になるんだけど、もしかしたら養蜂スキルを取れば何処かで見つけることが可能なのかな。

 でも、冬川さんはそんなのを知ったことか! と言わんばかりにテイムスキルをゲットしたんだよね。


 ちなみに、初級スキルのテイムだと、レベルMAXで3体のモンスターと契約することが出来るらしい。……うん、ミツバチの女王と契約するといっている時点で、眷属がたくさん居るんだよなぁというのはスルーするべきかな?


「あはは……でもそうだね。私が料理をとって、望月くんは錬金術で更に出来ることを増やすというのはどうかな? 多分だけど、支援を掛けた料理も付加を掛けた料理も余り変わらないだろうし」

「お腹の中に入ってから掛かるバフを強化するってのはどっちも似たりよったりになりそうってのは……うん、分からなくもない」


 多少の違いはあれど、どちらもそこまで効果が変わらない。

 なにせ錬金術による付加は、属性魔石を消費して属性をベースとした付加をするもの。そして春野さんの支援魔法は、春野さんの魔力を消費して、他の人や物の魔力に干渉するもの。

 どちらも後付のブースト的なモノなんだよね。ただ、魔石消費による付加は永続的な効果があったりするんだけど、これは料理をして食べてしまった場合だと、その〝永続的な効果〟というのは意味がないからね。だからどちらが料理スキルをとっても大差が無いんだよね。


「だから私が料理スキルを入手したほうが良いかなって思うんだけど、どうかな?」

「そうだね。となると、俺はかねてより考えていたモノの内の一つを選ぼうかな」

「ん? なにか考えてたの?」


 以前から考えていたものが幾つかあった。と言うか、少し前にスキルゲットが出来るクエでもあればー! なんて言っていたしね。

 そしてその時に考えていたのは、確か料理スキルもだけど、他に彫金とか木工とか石工とかそういったモノだった。


「なるほど。となるとそこから選ぶって感じ?」

「そそ。で、今考えているのは彫金かな」

「……金の彫刻でも作るの?」


 彫刻と言えばそうかも? まぁ、錬金術と合わせて作るから彫っているのとはまた違うと思うけど。


 彫金を取って何がしたいか。それは単純な話で、魔石とかと組み合わせたアクセサリー類を生産するという事や、ネイルショットガンのトリガーなどの細かいパーツなどを、より良いものにしたいという考えからなんだよね。

 上手く行けば、それらすべてに何かしらの付加も可能かもしれないしね! うん、これは夢がヒロガリングというものではないだろうか。

ブックマークに評価ありがとうございます!(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)ペコリ♡...*゜




錬金術との組み合わせが出来るスキルはそれこそ千差万別と言ってもいいと思います。

鍛冶・革・料理・彫金・薬剤と、それこそ例を上げたら限りがない程に。ただその中でも景は彫金を選びました。というのも、鍛冶や革は運転手チームに人がいますし、料理はエリカが取ると主張。お薬はあればいいけど、別に錬金術だけで作れるものでも困っていませんし、なんならエリカの回復魔法がありますからね。

それなら細かいパーツをさらに作れるようにした上で、アクセサリーでステータスブーストを狙おうという訳です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] マジか、ホントや、蜘蛛糸さん最強から転落しとった…… いや、まだだ、カーボンだかグラフェンだか吹きかけた蜘蛛の糸さんが残ってる! 蜘蛛死ぬけど [一言] 畜産w
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