表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

123/827

最強の……

 アイテムポーチの中へチェストが入るのかどうか試してみる。


 チェストをポーチの口に触れさせた瞬間。ズルリとポーチの中へチェストが吸い込まれていってしまった。こ、これは! 最強の収納術が来た! と思いっきりテンションが上がる。


「あ、でも。チェスト内にモノが入っていたりする場合はどうなんだろう」


 という事で、チェストに石ころを1つ入れてチェック。しかし、結果は変わらずポーチの中へ吸い込まれて行く。これで、収納自体は問題が無いという事が分かる。だけどこれは、ポーチから取り出した後に石ころがロストしていなければという話だよね。

 なので今度はポーチからチェストを取り出し、チェストをパカリと開けて中身が大丈夫かを確認。


「……石ころ1つ確認。これはもう完璧なのでは?」


 念のために複数入れた場合や、他の物も同時に入れた場合などもチェック。しかし、アイテムがロストする事は無いみたいで。


 これは運搬が凄く楽になる。

 今までだと、少しでも邪魔にならないようにと背負子を用意していたとはいえ、それでもチェストの大きさが大きさだったから、移動や戦闘の邪魔になっていた。

 だけどそれが! これからはポーチの中に入れておけばいいのだから、これはもう背負子やチェストを気にする事無く、移動や戦闘が出来るという事になる! ……まぁ、チェストに仕舞ったり、チェストからモノを取り出す時にワンアクション増えるんだけどね。ポーチから出すという行為が。

 ただそうだとしても、メリットの方が大きいからなぁ……。即戦闘が可能。移動時間も短縮される。体力だって必要以上に減る事が無い。


 しかもこのアイテムチェストは改造済み! そしてその内容がこれ。


――――――――――――――――――

 アイテムチェスト(普通)


 物が保存出来るよ!! 入れる事が出来る量なんだけど……なんと! 品質が普通だから10×3で各99個! 


 わーい、沢山の物が入れられるね!! え? まだまだ足らない? ならレベル上げて品質をアップしてよね(・´з`・)って、前の時も言ったよね! ほら、さっさとレベルを上げる!!

――――――――――――――――――


 なんだかコピペした後に、少しだけ付け加えたような文章なんだけど……ソレは良いとして。

 10×2だったのが、10×3になっているんだよね。恐らくこれは、品質が上がったからだと思うんだよね。

 とりあえず一列増えたという事で、今度からは30個の種類を99個ずつ所持出来るという事になる。

 たかが10個アップ。されど10個アップ。今までアイテム枠が足らなくて諦めていた物を、これからは回収できるのは凄く大きな話。だって、錬金術って沢山のアイテムが必要だしね。


「ただまぁ……アイテムポーチの枠を1つ潰す事にはなるけどね」

「恩恵の方が大きいと思うよ?」

「それは分かってるんだけどね。チェストを取り出して色々とやるとしたら俺だよね? でも、俺はアイテムを投げて戦闘する事も有るから」


 アイテムポーチには各種アイテムを詰め込んでおきたい。

 だけど、チェスト内にあるアイテムであれやこれやと何かをするのは俺だから、必然的にチェストは俺のポーチの中が安定。


 そして詰め込んでおきたいアイテムだけど……。


 回復用のポーション・焼夷筒・爆弾・バブルボム2種・ダーツ・毒筒……と考えていくと、本当に足らないレベルなんだよね。

 これ、もう一つポーチを用意するべきでは? って話なんだけど、残念な事にボックスフィッシュからゲットした箱がもう無い。なので、アイテムは厳選しなくてはいけないんだよね。


「……贅沢」

「確かに。今は沢山持てるようになったから悩んじゃうけど、ポーチが無かった時には悩まなかった内容だもんなぁ」


 こればかりは人である以上どうしようもないよね。

 物が増えれば、更に良い物をとか他の物も! って思っちゃうわけだし。ただその分、仕事も一気に増えて行くんだけど。実に恐ろしいのは、人の欲とでも言えば良いのかな。


 でもこの欲は、少しでも安全を確保したいという気持ちからなんだよね。使えるアイテムが増えれば増えるだけ、生存率は上がる訳だから。


「てか、皆の荷物は大丈夫なの?」

「勿論よ。というか、私の場合は其処まで必要なアイテムと言うのも少ないのよね。回復アイテムと食料ぐらいだもの」

「私も余り変わらないかなぁ。回復用のポーションと水に燻製肉。それと万が一の為の麻痺用バブルボムかな。最後の一つに大量の布」

「……似たり寄ったり」

「私の場合は少し違うな。矢が必要になるじゃん? だから、その矢を納めた矢筒を入れてる」


 因みに。俺用の食料や水はアイテムチェスト内。スロットが足らないから仕方ないけど、直ぐに取り出せないのが少し残念。一応だけど元々持っていた鞄もあるから、それも使っていけば良いんだけどね。



 あ、そうそう。実はさり気なくだけど、錬金術で作るモノの品質が〝普通〟になっていたりする。

 これはスキルを振った事で精度が向上したからなのか。もしくは中級になったためだと思う。どちらが理由なのかは……クラスアップした後、直ぐにジョブを振っちゃったから解明されない謎かな。まぁ、ぶっちゃけどっちでも良いけど。



 ともあれ、俺達は装備やアイテムを強化と補充したという事で、あの新天地へ再度アタックしよう! という話になっていたりする。

 そして、その為の準備を皆でやっているからこそ、こういう話をしているって事だね。


「しかし、そうなるとまた鶏達が不機嫌になるか?」

「あはは……この前は直ぐに戻って来れなくて大変だったもんね」


 鶏達。もうすぐ餌や水が無くなる! ってぷんぷんと怒ってたもんなぁ。まぁそりゃそうだって話なんだけどね。


 鶏達って俺達が無理やりここへ拉致して来たようなモノだし? あ、一応は交渉したんだよ。安全な場所で卵を産みませんか? って。

 まぁ、最初こそ暴れまわってたけど、この拠点が安全だと認識したら割と穏やかに過ごす様になってくれた。……てか、この鶏達は動物なのかモンスターなのか、実ははっきりしていない。殺していないから魔石の有無を確認していないしね。

 ただ、ウサギの時も思ったんだけど……この島にいる動物とか意思疎通が取れちゃうんだよな。ただ最初のウサギはクソみたいな奴等だったけども。イラつかせる天才と言った方が良いかな。


「しっかりと話をしておけば大丈夫かな?」

「どうだろうなぁ……とりあえず、当面の餌と水は補充しておく必要があるかな」


 水は最悪だけど、雨水を収集する装置から流しておけば大丈夫。そもそも、今は雨季だからね。嫌でも大量の水は溜まって行くはずなんだ。


 問題は餌だよね。

 こっちは食べれば消費して行く訳だし。水と違って勝手に補充されるなんて事は無い……さて、一体どれだけ準備しておけばいいのやら。

 ……最悪は雑草とか風で飛ばされてきた種とかを食べるだろうけど。


「量は多めにした方が良いよね。この間みたいに滞在時間が長引く事もあるだろうし」

「……暴食しなければ良い」

「雪と違って鶏達は其処まで食い意地は張って無いじゃん」

「……遺憾」


 一応連れて行くか? なんて考えも出ない訳では無いが、あの土地で鶏達が生き延びるのは無理がありすぎるからね。直ぐに却下されたよ。

 勿論だけど、潰して肉にする案も。というか、そもそもその案は誰の口からも出なかった。まぁ、既に拠点内の仲間と言うか家族みたいなものだし。そんな事を口にしたら、白い目で発言者を皆が睨む事になるかな。


 とにかく! 鶏達にはしっかりとお話をしておく必要があるだろうね。そうしないと、本当に臍を曲げて大変な事になるから。

 この間の時は、鑑定して無精卵だったにもかかわらず。鶏達は「たまごどろぼー!」と言わんばかりに、蹴りを入れて来たから。なので、しっかりと彼等にも報連相をやっておこう。

ブックマークに評価などなど、ありがとうございます!!ヾ(*´∀`*)ノ



マトリョーシカ式収納術。これ、出来るゲームと出来ないゲーム。MOD入りで出来るようにするとか、色々ありますよね。

ただ、これもまたチートな能力ですよねぇ……なんて便利なんだ(゜∀゜)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] >なんと! 低品質だから10×3で各99個!  アイテムチェストって普通なの?低品質なの? [一言] マトリョーシカ出来ちゃうのかよ… ボックスフィッシュが欲しいなぁ
[一言] ボックス内の時間経過どうなってましたっけ? あと出すのも手元だけかな? 離れた場所には出せないんだろうなぁ・・・チート乙なのにw ポーチは2つくらい持てれば戦闘系のアイテムはほぼおkかな?…
[一言] ボックスフィッシュがレアだから、定期的に確保と移動の手間を考えると、まだ他のチームがたどり着けない前線地域に湖のそばの森と丘近くに鉱脈有りみたいな場所があれば、拠点を引っ越ししたいですね。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ