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初めはやっぱり薬草集め

お仕置きの終わった闘技場はまだ鎮まりかえっていた

規定違反措置はかなりの重さだった

依頼は受けられたとしても薬草集め

ゴブリンの集落討伐の依頼は受けられない

一番稼げる大型徒党つまりレイドイベントもダメ経験値とドロップアイテム目当ての迷宮もダメ

強めの魔物討伐依頼最大人数の七名もダメ

成功報酬額も四文の一ジル〘お金〙もほぼ稼げない武具もメンテナンスをしなければ耐久力が落ち数値が5以下になれば防具は裸同然

普通の店ではメンテナンス料はフル装備品で55000ジルが基本の値段

彼らの残金がいくらあるのかは知らないがドワーフの店で装備品揃えたのならかなりの出費だと推測できる

一番堪えるのは闘技場の使用の制限

スキル関連のモノ全て強化鍛練が出来ない

更に最悪なのが教会から異端児としてみられるため教会使用料も通常料金ではない

倍額数倍かもしれない

迂闊に怪我すら出来なくなる

寝泊まりが馬小屋となる可能性大

もはやログアウトし別のゲームバイトを探した方がましであろう


5人は静かに闘技場を出るしかない

これ以上いても強制的に排除されかねない

歩き出そうとした5人に最上位級冒険者から怒声の怒号が投げ掛けられる


「謝罪一つも出来ないのか!!躾の余程悪い親だったんだろな!!お前達のジョブを見て持上げて甘やかしてぬくぬくと育てられたんだろうな!俺から言うことじゃないがこの街を出ろ!貴様らはこの街の冒険者ギルドで依頼もまともに受けられんだろう!ギルドを通さない闇ギルドに落ちれば貴様らは賞金首と見なされる!!心を入れ換えたなら何処かの田舎町で低級依頼と新人冒険者研修受け直せ。冒険者で居たければな。このままこの街に居ても辛い目に合う。俺からの慈悲だ。確かにお前にも素質はある。その素質を無駄にするな!ジョブがまだ変わっていなければそのジョブが昇格する事もあるやも知れん。腐らずもう一度自分を見直せ。何処かの図書院で子供用の勇者冒険譚や勇者叙事詩を探してみろ。叙事詩には将来の勇者のこともたまに出て来る。もしかするとお前達のことも出て来るかも知れない。勇者候補だったのならこの後お前達が行くべきは皇帝陛下にあい謝罪をしてこの街を出ろ勇者候補がどういうものか聞いてこい。そして真の勇者候補となれ。お前達には特別な使命が与えられていた筈。自分を見つめ驕りを捨て慈しみを憶え勇気を手に入れろ。俺からはそれだけだ。勇者候補達がこの世界にお前達が居ることを俺は感謝する事この時代でお前達の勇者冒険譚が聞けることを楽しみにしている。レイザード冒険者ギルドマスターゼルド・ルーンとして餞別だ。お前達の成長を楽しみにしている」


ギルドマスターは言葉を告げると新人冒険者達の隊列の前に戻ろと後ろをむいた


「説教くれていい気になってじゃねぇぞNPC分際で」


先頭歩いていた赤い装備のプレーヤーが首を後ろを振り向き怒鳴る


「面白くなけりや止めりゃいいだけだからな下らねぇ口上でいい気に乗ってじゃねぇぞNPC」


「第一俺らが遊んでた時ビビり捲ってたのはお前らだツウノだから言ったんだよてめぇらなんか瞬殺だってなNPC!」


「こっちはまだ基本スキルと専用一つ二つしかない新人冒険者に最上位級冒険者が本気で向かおうとする?オツムノないNPC程度のやりそうなアルゴリズムだ事」


「今のままでもお前達程度吹き飛ばせる次俺達がこの街に戻って来たときは街ごとてめえらも消し飛ばしてやるよNPC」


「はぁ、何処かの熱血教師気取りですか?期待している?無礼ですわNPCごときが!先ほどのお遊びには私達は一切手を出していませんが?意味が解ります?手を出すまでのない遊びだと感じたからですわ。貴女方の威圧も無視できる程度ですしNPCが調子に乗らないで欲しいですわ。それに見え見えの強制負けイベントに本気で乗るお馬鹿さん達とは私達は違いますので乗りませんわ。システム加護を解除して私達に挑むのなら相手にしてあげますけど?怖くて出来ないでしょ?システムに護られたNPCごときが笑えますわ」


「退去イベントなら皇帝に会いに行けば他所に行けるんだな。さっさと他所に行ってやる。そう~だ!置き土産を見せて殺ろう。餞別をくれて殺るよ俺の〘軽い〙本気をな!『ブレイバーソードⅠ』これは俺のただの抜刀だ。受けてみろ!システムに護られてねぇとナニも出来ないただのデータが人間の士族の俺達より格上面するな!消えろ忌々しいNPCが!!」


紅い鎧のプレーヤーが抜刀すると凄まじい黒い斬空波が放たれギルドマスターを狙い襲いかかる!


一条の黒い光りが射し込み立ち塞がる

「くそMPがねぇッていっテンダヨ!!『シールドTHEイージス』生えたてのスキルだけど使えるな!ギルマスのおっちゃん大丈夫か!」

「ああ、助かった!」


間一髪ジークが飛び出しギルドマスターを守る事が出来た

盾を構え踏ん張りスキルを発動しているジークの背中には三対六枚の漆黒に艶目く大きな翼が生えていた


「オイありゃ伝説の!」

「堕天使様!」

「地上に墜ちた守護天使様ではありませんか!?」

「ジーク様は 天使様 御使様」

「カツヤ様も?」

「あの子は一体?」

「まさか!?」

「事が終わるまで見守るしかないね」

「あの子達を護る為にも今は動けやしない」

「新人達を人質に取られているようなもんだ」

「立ち位置が悪すぎだわね」

「今は奴らが引き下がるのを待つしなねぇ!」

「ギルマス権限だ『皆待て』」

「「「「おう!」」」」


「邪魔スンナ!!一般人が!!目立つ外装を手に入れた程度の金目当てのガキがでしゃばるな!!」


「金目当てで何が悪い赤間幸司お前達も同じだろ?嫌われモノは何処でも嫌われモノだなゲームの中でも貴族気取りもいい加減にしろ低俗野郎。同族にみられたく無いんだこっちはな」


「士族が貴族気取りで何が悪い誰だお前?聞き覚えのある声だな名乗れ特別に憶えて置いてやるありがく思え」


「顔はエデット出来ないからそのままなんだがな?表装擬装で髪と目の色を換えてるだけのこの顔と〘何時でも何処でも僕バーサーカーのジークフリート〙のジークを忘れたのか?仕方がない名乗ってやる俺は神谷克哉だジークは従兄弟の神谷昌也だ」


「「「「「えっ!」」」」」


赤間幸司と仲間達が驚きの声をあげ顔色が青くなり赤間幸司達は俯き始める


「赤間幸司お前達がこの街に手を出すと言うなら俺とジークがトコトン相手になってやる。せいぜいチートで暴れてろ。毎年の剣舞披露の二の舞になると思え。お前達の大好きな病院送りのような目に会わせてやる。憶えておけ俺とジークがこの街に居ることを!さっさと退去イベント消化してこの街から消えろ!三下ども引き連れて!!」


「お、覚えろお前達なんか直ぐ後悔させてやるー!」


カツヤの怒りの怒声に赤間幸司達は三下の捨て台詞吐き脱兎の如く走り去って言った


「赤間幸司ってゲームブレイカーの?」

「じゃあ回りにいたのはチーターズ?」

「マジかやばかったー」

「ゲームブレイカーとチーターズなら最上位級冒険者達に喧嘩売ったのは理解した」

「またチート持ち込んだ訳か」

「じゃ彼奴らのジョブもチートか」

「スキルも頭悪い高出力広範囲ばかりの脳死ポチポチボットスキルでしょ?」

「あー彼奴らのお得意のバランスブレイカーか」

「垢BANの赤間達か」

「垢BANギリギリでしょ?このゲームでも」

「言えてるー」

「てか冒険者階級あげられないでしょ?」

「今のままじゃ無理だね」

「消えてクンネエカナ赤間幸司達は」

「お父さんの力じゃない?また」

「あーだから垢BANにならなかったのか!」

「カツヤとジークって〘バーサーカーのジークフリート〙と〘バトルジャンキーはリアル剣聖(ソードマスター)〙の二人組だったのか」

「毎年の剣舞披露て赤間幸司達が病院送りがマストのアレ?」

「アレだ」

「二人のどちらかが赤間幸司達を叩きのめすアレな」

「容赦ないアレな」

「道理で」

「はて?」

「二人の強さは?」

「マテ!」

「神谷って言ってた」

「悪魔デモ魔王デモ神谷デスヨ?のあの二人組!?」

「納得」

「フー安心した」

「ハッ!」

「ヤヴイ!」

「オイッ!」

「アノオカタ様方ハ!」

「魔王だ!」

「二人は勇者じゃない!」

「二人の魔王が出たぞー!」

「ニゲロー!」

「オオ魔王様お待ちしておりました」

「我らもおります魔王陛下様方」

「オイッ魔王の配下もいるぞ!」

「退避ー!」

「総員退避ー!」

「また赤間幸司達妨害してくるんじゃない?」


「アンタ達はアタシラが護るよ、ハイハイ♪嫌な話しはここまでだよ、ならんだならんだ」


「「「「「「ハイ♪」」」」」」


「カツヤ煽られたからって名乗るもんじゃねぇぞ?あとカツヤが急かすから何時もジークフリートって書いてたんだからな?しかし何か隠してたなアイツら」


カツヤの肩に手を置いてジークがニカッと笑っている


「ああ、アイツらまだヤバめのチートスキルを持っていたようだからな俺やジークとギルマスと最上位級冒険者達だけならなんとかなっただろうけど」


新人冒険者達の隊列に目を向けるカツヤ


「皆のために名乗ったのか?」

「ああそれが一番の安全策だったし今後の牽制にもなると踏んで俺とジークが居ると警告したんだ」

「成る程納得それと奴らもしばくか?魔王呼ばわりしている奴らも一緒に」


ジークは新人冒険者達を睨む

新人冒険者達は目を反らす

カツヤは腕組みをして赤間幸司達が出て行った出口を睨んでいる

ジークがカツヤを見る


「カツヤカツヤ!目がヤヴイスイッチが入ってるぞ!擬装が解けかけてるバトルジャンキーはハウスな」

カツヤもジークを見る

「ジークジーク!擬装が解けかけてるぞバーサーカーはステイな」

「赤間しばく奴らもしばく」

「赤間はしばく奴らは仲間だしばくな!よしチュートリアルを楽しもうな基本スキルを教えて貰おう!」

「ああ!基本スキルからの派生スキル楽しみだな?」


カツヤとジークは皆の隊列に戻って行く。


「ジークって奴の判断力と瞬発力と行動力とは歴戦の戦士いや聖騎士のようだな」

「うん、でもカツヤ様素敵だった」

「「「「「カツヤ様?」」」」

「カツヤ様は貴族だと自分の身分と本名を名乗った」

「俺達や新人冒険者達を護る為に隠していたミドルネームを名乗らせてしまったな貴族の扱いされない為に隠していたんだろうに悪いことしたな」

「それに二人は表装擬装もしていたのに正体を暴く事になるとはね魔族とは戦も無くなって振興も深まって来たがまだ敬遠する者もいるからね」

「貴族と思っていたが魔族の王族とは畏れ入る」

「対の魔王の守護を司る堕天使様も降臨なされていたとはな」

「同族に扱われるのは恥ずかしいと出て行った奴に言っていたねぇアイツらは士族だったんだねぇ道理で彼奴らのアタシ達に対するあの言葉使いと見下した態度合点が行くねぇ」

「研修後に最上位級冒険者代表者上位冒険者代表者と城にも使者を出して貴族だと公爵様か騎士団長と竜騎士団長と魔法師団長と衛兵団長に招集をかけて勇者候補達の暴挙と今後の防衛の会議をする魔族領にも使者を出す事になるかも知れないがお望みのギルマス権限だ!逃げるなよ?」

「ほほ、それよりはホレあの子達が目を輝かせて楽しみに研修を待っておるぞ?早く行かねば!」

「そうだね。なかなかいい子がいるからね。弟子唾つけは速いもの勝ちだよ!」

「あ、カノン!!ズルい!!」


ギルマスと最上位級冒険者達が隊列のまえに走って戻って来る圧はないが獲物を見つけた獣のような目をしている気がするが


「貴様ら待たせたな!では新人冒険者研修を始める!遠距離職と魔法使いは皿的の前に近接職と剣士職は藁的の前に整列!行け!!」


「「「「はい!」」」」


新人冒険者達はそれぞれの的の前にで最上位級冒険者達の手解きを真剣に受けた

女子冒険者達からは時々黄色い声が上がっていた


夕方日が落ち闘技場は暗くなった

研修続き夜間戦闘もそれぞれの手解き受け野宿の仕方や夜営の交代や夜営を襲われた時の対処など実戦さながらの研修だった

ウィルも真剣な眼差しで見守り周辺の警戒も行いミリュムもニコニコと見守り時折

「ネェネ達ニィニ達カンガレー!」

と応援していた

日の出と共にウィルとミリュムは闘技場を後にした

七日間の闘技場での新人冒険者研修も終わり


「貴様ら、いやお前達良くこの研修について来た!お前達は今日からは冒険者だと胸を張って名乗って良いぞこの後ギルドカウンターでタグに研修完了の刻印を入れて貰えば研修修了だ良く頑張った何か相談があれば俺達に気軽に声をかけてくれ!お前達成長を楽しみに見ている!背伸びをするな!危険なら避けろギルドを通してない依頼は受けるな!不安な依頼もだ!冒険者は慈善事業じゃない!正義の味方でもない!兵士でもない!貴族の言いなりにも成らない!!便利屋でもない!それを心がけろ良いな!以上!!」


「ギルドカウンターに行って順番に刻印入れて貰うんだよ!」

「「「「はい!」」」」

闘技場に現れたウィルとミリュム

成長の兆しの見える新人冒険者達を見回す

「実に良いな本当に粒揃いだなミリュム」

『うんニィニ達とネェネ達キラキラしている』

「ほうキラキラしているのか何か黒いモノが取り憑いている人はないか視てくれ」

『うんわかった!どらごにっくまじっく呪縛探知(カースサーチ)


ミリュムは呪縛転生者を探す

ミリュムはニコリと微笑み頷いた

ウィルはミリュムの頭を優しく撫でる

「ありがとうミリュムそうか一安心だな取り敢えずは(・・・・・・)だがな」


ウィルの行動を読み取った最上位級冒険者達も新人冒険者達を視て探る


「フー呪縛召還者は見えないね」

「ならばあの二人はどうじゃ呪縛転生者でなければ良いのじゃがな」

「じじぃ大丈夫普通の魔王が二人」

「そうかふむ安心したわい」

「待て普通の魔王が二人て」

「大丈夫だよあの二人だから」

「カツヤ様だから大丈夫」

「ジーク様だから大丈夫」

「あの二人なら問題ない」

「でも油断は禁物だよ?啓示が下ったからねぇ」

「ああ、新たな勇者候補と勇者徒党候補達てな彼奴らのを護らねえと」

「新たな勇者候補方じゃなかったかい」

「新たな勇者候補は複数いるぞ!」

「どうすれば良い」

「叙事詩道理に魔王の復活と対のもう一人の魔王となる天使の降臨が起きてしもうたのう」

「やはり叙事詩には逆らえないのか!くそ!」

「勇者叙事詩 みたいな事は いや」

「ええ、勇者叙事詩みたいな事にあの子達を巻き込ませないわ!」

「ならば影から見守ると言うのはどうだ」

「「「「「「「乗った」」」」」」

「冒険者階級の昇格の時もそれぞれ見守る」

「確かにあの子達なら階級は駆け足で駆け抜けてしまうわ」

「俺達の手に負えなくなればウィル兄に頼るしかないな」

「さて、じっくり話し合うぞ!」

「「「「「「「おう!」」」」」」


冒険者ギルドの面々の絆が更に強くなって行った


2日間休暇をとりゆっくりと身体と心を休めてカツヤとジークは冒険者ギルドにやって来た


「うん通常運転だな依頼が薬草集めしかない」

「まぁそんなもんよ俺達は新人冒険者だからな」

二人は薬草集めの依頼書を持って受け付けに持って行った。

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