縁談話しは後が大変
「と、言う訳で俺とカツヤはこの国にいる魔族ではなく神摩族と云われる魔亜界と天亜界の創造主の血脈を辿る古くは皇摩族と呼ばれていた一族の者なんだ。俺とジークが高速移動のスキルを使用した際に瞬間的に背中に生える神翼、こっちじゃあ〘守護天使の翼〙と呼ばれているモノを持つ理由かな。」
「俺とジークは代々武士と云われる騎士のような武家職の家柄の者です。竜にも関わりのある家系の者でもあります。旅立ちはよくある成人の儀式の一環の様なモノです。貴国との余計な軋轢を無くすための特秘事項でした。魔族の使者が来た時にも説明があると思いますがここに居られる方々もどうぞ俺達の事は内密にお願い致します」
カツヤとジークはプレイヤーロールを織り混ぜて秘密にしていた出自を幼いエルフの国王と謁見の間の奥に有る特別な部屋に来ている方々に説明をした。
((貴族ロールは上手くいけた筈!))
(出自チートて思われたくないからな!)
(ゲームのパラメーターは高くなりがちだからな!)
「成る程、了承致しました。御二人はただの魔族の貴族ではなく魔族と神族の神の血脈の者達であったとは。宰相アルティス・ボルフスブルク御理解致しました。これはまさに特秘事項で御座います国王陛下。公には告知は出来ますまい。御二人の御判断は聡明で御座います。」
「カツヤとジークは勇者じゃなくて守護天使様なんだ~!」
「国王陛下そのようです。ワタクシからでよろしいですか?当国としても陰ながら見守らせて頂きます」
「「はい、宜しくお願いします!」」
「ああ!ギルドでも魔族の皇帝の血脈の者だなんて知れ渡れば二人は冒険者稼業処じゃあ無くなる!成る程。この中身の足りねえ俺の頭にもようやく漸くカツヤとジークがアレを持つ事を理解出来た。まぁ、でもお前達の師匠に当たる口の固い最上位級冒険者達には通達しておく。勿論、内密だとな。でもお前達の冒険者査定は特別扱いしないからな!これからも宜しくなカツヤ、ジークそれと嫁さん達!」
「「「「はい!今まで通り一冒険者として宜しくお願いします!」」」」
カツヤとジークとミーアとリーアは返事を返した
きちんと正装をしているギルドマスターは胸を張ってカツヤとジーク達を受け入れた。
ウィルが作業着ではなくきちんとした貴族の正装でひょっこりと来て座っていた
ウィルの腕には可愛らしいドレスを着たミリュムがニコニコと笑顔で抱かれていた
ウィルのとなりに座っている長髪の赤髪で立派な髭を生やした初老の貴族の男性は大きく何度も何度も頷いていた
初老の貴族の男性の目付きはとても穏やかだが金色の両瞳の奥には鋭い強さを滲ませていた
『うむうむ、初めての直接の相対だが良い婿達ではないか。若い頃のウィルフィルムのようではないか?家柄も竜と関わりのある者とは神の巡り逢わせではないか。運命的な稀に見る良い番だの。ウィルフィルム。我らの竜翼と並ぶ神翼を持つモノであったとはな!しかもまさかの皇摩族とは。神代の血族が妻達の血族以外に続いていたことも我は知らなんだ。しかし娘達に良い婿達を巡り逢わせてくれた。感謝するぞウィルフィルム』
『ははは、バルデュエム。ただの偶然だ。俺の店にたまたま来た客だっただけだ。俺が捜し出した訳じゃあない。まさに神の思し召しだ。本当に良い伴侶じゃあないか。二組共。うん、とてもお似合いだ』
ウィルとバルデュエムは念話でひそひそ話をしていた
チョコチョコ載せて行きます。