パンフレット:フェアリーステップ エントリーガイド(4)
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このような三つの顔を持つフェアリーステップは、人類社会でも稀に見る独特な都市になっています。EnScapeを通じて、全てにおいて新しいエクスペリエンスをお届けするフェアリーステップでは、これらすべてを生かした特色として、EnScapeの街の中に『スメラ』と呼ばれる一連の再構築人格AIを住まわせています。スメラたちはテーマパーク:フェアリーステップのホストとして再構築され、イザナミの莫大な計算能力によって生き生きと暮らし、アトラクションの楽しみのガイド役として皆様をご案内することができます。オーディン、サガ、ブレッツ、ゴーダ、ディエゴ。専門のデザイナーにより新たに創りだされた彼らと一緒にこの街を楽しんでください。数十人に上るたくさんのスメラたちが街で暮らしています。見かけたらお気軽に声をかけてみてください。
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パンフレットの導入、ファーストステップガイドはここまで。
火星に住んでいるならば誰でも知っているようなことを、わかりにくい言葉で順番に書き連ねているような、つまらないパンフレットだった。
このガイドの後には、条例に則って町中を歩くときの心得として、EnScapeを常時使用するのを推奨されていること、またEnScape使用のゲートウェイ機材の無料貸出を受けることができること。EnScape使用のために、cpSとpCATが常時実施されていることの説明と、EnScapeを使用することで自動的にcpSやpCATによる情報をフェアリーステップが使用することについての同意となることが説明されている。
行政機関に多くの情報を握られるのは気に入らないことだが、EnScapeの使用が前提となっている都市である以上、これは仕方がないことだ。
パジャッソはキラパフォのプレイヤーでもあるが、本来は都市の方のフェアリーステップに用事があるのだ。
当座は街の情報を集める必要がある。
もちろん、公開された情報は多いし、その気になれば EnScapeで歩きまわることもできるのだから、事前に確認できている部分は多い。それでもやはり最後の確認が必要だ。
都市破壊は簡単な仕事ではない。
※パンフレット引用部分に斜体を使いたかった……(その3)




