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男の娘は友達と話す
ごめんなさい。
「と、そういうわけでお前も参加しろよ伊月」
「ごめんちょっと何言ってるかわかんない」
結局出ることにしてしまった俺。
一対一の戦いで俺は『フェル』に勝つことができなかった。
…あいつの執念は凄まじい…
「なんで僕が参加しないといけないの?いや、確かにさ、感謝してるよ?追っ払ってくれたし。もう絡んで来ないし。でも、なんで僕が?」
「いいじゃないか、一人で参加したくないんだよってなったとき、お前が一番手頃だったからさ。」
「ひどっ!よくそんな見た目でニヤニヤ笑いながら言えるね!?君が邪悪な幼子にしか見えないよ!」
「なーにが幼子だよこの馬鹿野郎」
…………
伊月はグリグリされた頭を抑えて悶絶していた。
「わ、分かったから…」
「うむ、わかれば良いのだ」
うんうん。
「参加するけど…顔はバレないよね?」
「ん?なんでだ?」
「あの自称彼女とその取り巻きたちが会社を買収するから」
「おいシャレになんねえぞおい」
まあ、全国大会には出ないだろうし、大丈夫だろ…だよな?
明日は早い…かな?