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私と彼の交換日記

前回の話の茜目線。

ほぼ会話文なのですぐ読めると思います。

この話を読んだ後に前回の話を読んでも面白いかなと思います。

もうすぐ完結する予定です。

「さてと、お前らにとっての想い出ってなんだ?」

「想い出?」

「ああ。なんでもいいが共通の想い出があるものだ」

「なんで、それが必要なの?」

「最初の試練で探させるからだ」

「試練で…?」

「願いを叶えるには2人を繋ぐものがないとできない。その為に共通のものが必要なんだ」

「…私と潤の?」

「ああ。何かあるか?」

「……交換日記」

「交換日記?」

「そう。2人でやり取りしていたから共通のものだと思う」

「ふーん…ま、それでいいか」

「それでいいかってなんか適当じゃない?一応試練なのに」

「試練っていっても形だけだ。元々は願いを叶えるために必要なものを準備させるだけのものだ」

「へえー…」

「じゃあその交換日記を探させるぞ」

「あ、その交換日記…タイムカプセルに入れて埋めてあるかも」

「は?タイムカプセル??」

「うん。それに交換日記と一緒に大事なものを入れておいたの」

「なるほど…それじゃそのタイムカプセルを見つけさせればいいわけだ」

「そうだね」

「ところで、場所は覚えているのか?」

「えっと…確かよく遊んでいた公園に埋めていたはずだけど…」

「それをあいつが覚えていればいいがな」

「…忘れていたら私が案内する」

「どうやって?話したりはできないぞ」

「何とかするの!」

「ま、せいぜい頑張れよ」

「じゃ俺はあいつにこの試練のことを伝えに行ってくるから」



『そ…で、試練って何を…ばいい?』

『そ…だな…まずはお……い出の物……要だな』

『…は?想い…物?』

『ああ。なんでも……だが、2人に…って想い出があ……のだ』

『試練ってそれ?』

『ああ。』

『………』



「伝えてきたぞ」

「うん」

「あいつぜんぜん覚えてなさそうだったけど大丈夫なのか?」

「…大丈夫じゃないかも」

「俺は助けられないからな?」

「うん…何か、きっかけがあれば…」

「そもそもタイムカプセルについて思い出させなきゃいけないんじゃないか?」

「そうだね…あ!」

「ん?なんだ?」

「ここ!タイムカプセルがある」

「お前らのか?」

「違うけど。たぶん誰かが埋めたんだよ。少し地面が盛り上がってる」

「ふーん…」

「これを見れば思い出すかも」

「でもそれをどうやって見せ…」

「きゃあ!」


[ガサガサッ]

「ワウワウッ!!」

[ガサッ]

「ウゥー!」


『…犬?』


「何してるんだ…」

「木に引っ掛かって転んだの!」

「はぁ…しかもそのせいで野良犬に襲われかけてるし……ださ」

「はぁってなによ!しかもださいって!!」

「そんなことよりあいつが犬に気づいてこっちに来るぞ」

「え!?ちょっと、ど、どうしよう」

「べつに見えないんだから大人しくしてればいいだろ」

「そ、そうだけど…」



『…あ』



「気づいたみたいだな」

「うん…」

「とりあえずタイムカプセルのことは思い出したみたいだな。場所はともかく」

「そうだね…」

「…というかその公園とは反対方向へ歩こうとしているが大丈夫か?あれ」

「え!?」

「どうにかしないとたどり着けないで終わるぞ?」

「えーと…あ!あれ使えるんじゃない!?」

「それって工事用の…?」

「よいしょっと…」



[ガタッ]

[ガラガラガラッ]



「まさか道を塞ぐとは思わなかった…」

「これでちゃんとした道に進むはず!」

「無駄に行動力があるな…」


なんか自称神様に呆れられている。

神様の割に話し方が馴れ馴れしかったりするし、見た目も神様っぽくないのに。

…なんかムカつく。

協力してくれているから悪い奴ではないのかもしれないけれど。


「おい、また分岐があるぞ」

「あ、本当だ」

「今度も間違った方向に進みそうだな…」

「でもここさえ間違えなければ公園に着くから!」

「今度はどうやってこっちに誘導するんだ?」

「えーと…」



[ガサッ]

「にゃーお」

[ガサガサッ]

「ふみゃあー!」



「きゃあ!」

「今度は猫か」

「なに冷静に見てんのよ!」

「いや、次から次へとよくやるなと思ってな」

「今のは猫が私につまづいたの!」

「そして襲いかかってきたと」

「…あれ?そういえば私って今幽霊みたいな存在なんだよね?」

「…? ああ」

「死んだ直後ものに触れなかったのになんで今は触れるようになってるの?」

「…本来は触れないが今だけ多少は触ることができるようにしている」

「それってあなたが?」

「ああ。一応2人でやるものだからな。ある程度協力できるようにという配慮だ」

「……そう」

「それよりも公園に着いたみたいだぞ」

「うん」

「俺はちょっとあいつと話してくる」

「分かった」



『!?』


『……ま、感謝しろよ』

『…? 何に?』

『自分で考えろ』

『………』



[ザッザッザッ]

[ザクッ!]


『………』



「…なんか手紙みたいなの読んでないか?」

「え?」

「あれ、お前のか?」

「あ、そ、そう…」

「なんでそんなに動揺してるんだ…?」

「べ、べつに…」

「ふーん…見てくるか」

「え!?ちょ、ちょっと」



[前話に記載の茜の手紙]



「ハッ、これはなかなか…」

「ちょっと、笑わないでよ……」

「悪い悪い」

「潤にも見られたし…最悪…」

「あいつは告白とは思ってなさそうだけどな」

「そうだけど…」

「まぁ、とりあえずこれで最初の試練はクリアだな」

「次はどうするの?」

「さあ?」

「…決めてないの?」

「ものは揃ったからあとは場所と時間だな」

「…何をいってるの?」

「次に行う試練はある場所を探すこと、そしてそこで願いを叶える」

「それって…次で終わりってこと?」

「まぁそういうことだな」

「…試練って言ってた割に短くない?」

「時間が無いんだ。それに…もうすぐ彼岸だろ」

「……彼岸?」

「ああ。その日ならお前らの願いを叶えられるはずだ。……今度こそ」

「…分かった」


………なんだか神様は悲しげに見えた。

時間が無いとか、どうして悲しそうな目をしているのか、私にはわからなかったけど。

次で願いを叶えられる、潤に会えるというのに…喜べないような感じがした。



久しぶりに続きを書いてみました。

もうすぐで物語も終わるのでそこまで頑張って書きますのでそれまで読んでいただけると幸いです。

ブクマや評価、コメント等して頂けるとモチベーションが上がるのでして頂けるとうれしいです。

読んでいただきありがとうございました!!

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