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私と試練と潤への想い

茜目線です！

神様と神様が試練を与える理由。

徐々にすれ違いっていた2人が相手のことをわかろうとし始めます！

読んでください！！

「そうだ、俺が神様だ」

「…え？」

こうして、突然私の前に現れたのは

神様と名乗る少年だった。

え、というか私って死んでるんだよね…？

さっきまで私は『幽霊』と思われる状態だったのだ。

さっきまでというより今も、なのかもしれないけど。

声を出してもなにかに触ろうとしても何にも干渉出来なかった。

実際に今だって…。

誰にも聞こえないし、何も触れない状態。

そしてたぶん、私はもう死んでいるというのは事実なのは確かだと思う。

だから、今私に話しかけられているということから見ても普通の人じゃないのは確かなんだと思う。

そういう霊的なものが見える人なのか…

本当に神様なのか。

圧倒的に前者の方が確率としては高いと思うけど。

今の私としては神様がいるのなら縋りたい気持ちだった。

「ねぇ…あなたは本当に、神様なの…？」

「ああ、俺は神様だ」

「私の願いを叶えてくれるの…？」

「まあな。ただし叶えてやる願いは１つだけだ」

「１つ…それだけでいい、お願いがあるの

叶えてほしいことが」

「へぇ、どんな願いだ？」

「潤と…もう一度だけ会いたいの」

「潤？……なんでそいつに会いたいんだ？」

「なんでって…私の気持ちを伝えられないまま、私が死んでしまったから」

「お前の気持ち？ハッ、恋愛かなにかか？」

「…そういうのじゃない。約束をしてたの」

「約束ねぇ、その潤とやらは守る気がないかもしれないとか考えないのか？」

確かに私のことを避けていたけれど。でも…その度に申し訳なさそうな、苦しそうな表情をしていた。

それはきっと、約束を覚えていて…守ろうとしてくれていたんだろう。

だけど、罪悪感を抱えたまま。

私を置いて行ってしまったということを気にして、会っていいのか、会う資格があるのかを考えていたのだと思う。

それに、潤は前よりも無理している感じがした。

きっと、みんなに嫌われないように、好かれるようにしてきたのだろう。

それが私によって壊されるのが怖かったのかもしれない。

…私は1度潤が必死に作っていた仮面を、『嘘つき』と否定してしまっていたから。

けれど。私と約束をしたことを無かったことにして守らないこともできたのに。

潤から行動を起こしてくれた。

ちゃんと私と交わした…約束を守ることをしてくれた。

その証拠が、あの手紙だと思う。

「そうだったかもしれない。だけど、私…死ぬ前に手紙を貰ってたの」

「手紙、ね。なんて書いてあったんだ？」

「……許してくれるなら僕とあって欲しいとかそんな感じよ」

「ふーん…ま、叶えてやってもいいが」

「ほ、本当！？」

「だが…そいつには試練を受けてもらう」

「試練？何でそんなもの、」

「なんでって。たった１つの願いにどれだけ必死になれるのか、見てみたいんだよ

面白そうじゃないか」

「悪趣味ね…。それに意地が悪い」

「神様が良い奴とでも思ってたのか？」

「まさか人間みたいだとは思ってなかった。私、そういう人嫌い」

「俺にとってはお前がどう思おうと知ったことじゃない」

「にしてもごちゃごちゃしてるんだな、お前達の関係は。結局、考えているのは自分のことだけのように感じられる」

「何よ。知ったふうに見てきたわけでもないのに」

「大体のことは分かるんだよ。神様だからな」

「自分のことばっかりって、何を根拠に言ってるの？」

「会う前に、話す前に。勝手に考えて怖がっている所だ。何もせずうだうだとな」

「しかも相手がどうとか言っときながら本当は勇気がないだけだろう？」

「…………」

…否定できない。

核心を突かれた感じがする。

「はぁ、だからこその試練なんだよ」

「だからこそって…」

「どれだけ相手のために必死になれるか。自分のためだけの願いは叶えない主義なんでな」

「互いに協力しないといけない、そういう時に自分を押し殺してまで協力して願いを叶えようとするやつはいなかった」

「人間の汚いところが出てくるんだよ。自分のことだけじゃないなら簡単にできる試練なのにな」

だからこそ。か…。

願いって、確かに自分のために使うことが多い気がする。

もしかして神様は自分の利益のためだけの願いを叶えたくないから、こんな試練という形で決めるのだろうか。

綺麗事で思ってもないことをいう人もいるし、そんな人を見分けるために…。

私は、潤のために動けるのかな…。

…私達はすれ違ってばかりな気がする。

本当に相手を考えてなかったんだろうと。

だから…。きっと知らないことばかりだ。

私は潤にもう一度会いたい。

許して欲しいとか、謝りたいとか、そんな思いは変わらないけど。それ以外のことも。

ちゃんと話したい。

今までのことを、私の気持ちを。

話して…あの頃のように。

言いたいことや伝えたいことはたくさんあるから。

会うのは1度でいい。

だから…潤のことをちゃんと知りたい。私のことを、知って欲しい。

せめて、最期は分かりあって、約束を果たして。

今度は伝えたいことを分かってるから。

あの時みたいに思ってもないことを言って、

傷つけないから。

読んでくださってありがとうございます。

なかなか難しくてまとまったように書けないですが頑張りますので、

これからも続けて読んでくださると嬉しいです！

感想等して下さるととっても嬉しいです！！