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300文字小説

味噌汁の武士道

作者: 林 秀明

お椀の中に入った高熱な海の中に

所狭しと宝物が浮かんでいる。


私は宝物の間をゆっくりと小舟で通り抜ける。

背丈以上のじゃがいもが水面から顔を出し、にっこりと笑っている。

小舟以上に大きい人参が魚のように泳いでいる。

みなお椀の中の産物として生きているようである。

かの滑稽な情景には一寸法師も驚きだ。


小舟が熱で溶けていくのを感じた。

私の命もここまでだろう。

小舟が沈んだ瞬間、私は味噌となって海と一体になり、

神々しい香りを色と共に海に奏でる。


この美味しさのハーモニーを与えることに

私の生きる意義があるのだ。


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